木材を彫刻刀やノミなどの道具で削り、形や模様を作り出す、木彫り。木彫りのクマなどが有名ですよね。
作る題材によって時間と集中力が必要になりますが、完成した時には、大きな達成感があるでしょう。
2025年7月28日、趣味で木彫りの作品を作っている、鑄(@CopperAndHammer)さんが、Xでこのような宣言とともに、写真を公開しました。
「猫を作ります」

写っているのは、長方形の木材に下絵をされた猫。
一見シンプルに見えるこの下絵ですが、一体どんな作品に生まれ変わるのかが気になりますね。
早速、制作過程を見ていきましょう。


なんと、長方形だった木材が、立体的な猫の姿へと変わっていました!
猫特有のフォルムや表情が、リアルに再現されている様子に思わず目を奪われますね。
そして同月31日、ついに完成した作品を公開。どんな姿に仕上がったのかというと…。


完成した木彫りの猫は、左の前脚に寒菊を持ち、右の前脚をそっと前に伸ばすポーズをとっています。
鑄さんによると、この作品は仁王像の『吽(うん)』のポーズから着想を得たものだそうです。

仁王像の『吽』
本来、仁王像の吽は、左手に金剛杵(こんごうしょ)という武器を持っていますが、鑄さんはそれを寒菊に置き換えたのだとか。
強さや力を象徴する武器を、花に変えるという発想がとても素敵ですね。
なお、鑄さんは、仁王像の『阿(あ)』をイメージした木彫りの猫も制作予定で、こちらにはチューリップを持たせるそうですよ。
鑄さんならではの感性が光る作品には、「天才。本当に美しくて感動した」「かわいすぎる!すごい才能」といった絶賛の声が多数上がっています。
鑄さんは、これまでも数多くの木彫り作品を手がけ、注目を集めてきました。
それぞれ表情やポーズが違うため、一つひとつに物語を感じさせるのも、鑄さんの作品の魅力でしょう。
[文・構成/grape編集部]