鶏肉は、さまざまな料理で活躍する食材の1つです。

一方で、調理時に注意が必要な細菌『カンピロバクター』が存在します。

見た目が新鮮な鶏肉でも、カンピロバクターによる食中毒を引き起こす可能性があるため、正しい扱い方が大切です。

厚生労働省食品安全情報(以下、厚労省)のXでは、『カンピロバクター食中毒』への注意喚起と、鶏肉の安全な調理方法について紹介しています。

カンピロバクター食中毒の予防策

鶏肉を調理したら『熱湯消毒』を! 厚労省の注意喚起に「危ないところだった」
まな板に置かれた鶏肉

※写真はイメージ

カンピロバクターとは、生の鶏肉に多く存在する細菌で、少量を口にしただけでも食中毒を引き起こします。主な症状は、下痢や腹痛、発熱です。

『カンピロバクター食中毒』の予防策として有効なのは、加熱です。カンピロバクターは熱に弱く、中心部までしっかり加熱すれば死滅します。

中心部がピンク色のままだと、加熱は不十分。中心部が白くなるまでしっかり火を通すことが大切です。

また、生の鶏肉に触れた手や器具から、生食用の食材へ菌が移る『二次汚染』が原因で食中毒になるケースもあります。

サラダのような生で食べるものと鶏肉は、別々に調理するようにしてください。

まな板や包丁、トングなどは肉用と野菜用で使い分けましょう。

さらに、鶏肉を扱った調理器具は、熱湯でしっかり消毒することで、食中毒の予防につながります。まな板や包丁だけではなく、布巾やスポンジも熱湯をかけて消毒しましょう。

厚労省が推奨する上記のポイントを徹底すれば、カンピロバクター食中毒のリスクをグッと抑えられますよ。

食中毒のリスクを抑える作り置きの保存方法

鶏肉を調理したら『熱湯消毒』を! 厚労省の注意喚起に「危ないところだった」
たくさんの作り置き

※写真はイメージ

食中毒の原因は、カンピロバクターだけではありません。特に気温が高くなる季節は、保存方法にも入念な対策が必要です。

例えば作り置きは、調理後にしっかり冷ましてから冷蔵庫や冷凍庫へ入れましょう。温かいうちに蓋をして保存すると、容器内に湿気がこもり、菌が増えやすくなります。

また、保存容器は清潔なものを使い、食べる前には中心までしっかり再加熱するのが安心です。

カンピロバクターをはじめ、食中毒のリスクは日常のちょっとした油断から生まれます。加熱や衛生管理、保存方法を意識して、安心安全においしい食事を楽しみましょう。

   

[文・構成/grape編集部]

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