冷凍ご飯を解凍して食べると、パサパサしていてがっかりした経験がある人も多いでしょう。
実は、保存方法と温め方を少し変えるだけで、驚くほどふっくら食感にすることが可能です。
本記事では、ご飯のおいしさを逃さず解凍する方法を、りーまま(rimama_kurashilabo)さんのInstagramから紹介します。
冷凍ご飯をおいしく解凍する方法とは?
暮らしの裏技を多数投稿している、りーままさん。炊き立てのようなふっくらとしたご飯がよみがえる解凍方法も、早速参考にしてみましょう。
まず、ご飯が炊き上がったら、熱いうちに手早くラップで包んでください。

この時、なるべく空気を抜くようにぴったりと包むのがポイントです。ご飯の湯気には水分と一緒においしさが含まれており、それを閉じ込めることでパサつきを防げます。

ラップで包む際は、厚みが1cm程度の平らな板状に整えるのがコツです。

厚みがあると冷凍に時間がかかるだけではなく、水分が抜ける原因にもなります。できるだけ薄く広げることで、早く冷凍できて食感も損なわれにくいでしょう。

ラップで包んだ後は、さらにその上からアルミホイルで全体をしっかり覆ってください。

アルミホイルは熱伝導率が高く、冷凍ムラを防ぐ効果が期待できます。
また、アルミホイルで包むことでほかの冷凍食品からのニオイ移りも抑えられるため、風味の低下を防ぐのに効果的です。

解凍時は、アルミホイルを外して600Wの電子レンジで30秒~1分程度加熱しましょう。

次にラップを外し、スプーンなどでご飯をほぐします。その後再びラップをかけて、もう一度600Wの電子レンジで30秒~1分加熱してください。

このひと工夫で、炊き立てのようにふっくらおいしいご飯ができあがりました。

おいしさの秘密を科学的視点で解説
ラップとアルミホイルで包んで冷凍し、電子レンジで2段階加熱するだけで、なぜ炊き立てのようなご飯になるのでしょうか。
その理由は、ご飯に含まれるでんぷんの性質と水分の関係にあるのだそうです。
冷凍食品の製造販売を手がける、株式会社ニチレイフーズ運営の『ほほえみごはん』では、その関係について詳しく説明していました。
炊きたてのごはんがやわらかくて、ふっくらしているのは、生米の中のデンプンが水を吸って膨らみ、糊のような状態になるから。これをデンプンの糊化(=こか)、別の呼び方では(α化=あるふぁか)といいます。
ほほえみごはん ーより引用
しかし、ご飯が冷めるとでんぷんが水分を手放し、『デンプンの老化』が起こります。これにより、かたくボソボソとした食感に変わってしまうのだとか。
そのため、炊き立てご飯を『湯気ごと包む』という工夫がポイントなのです。ラップでぴったりと包むことで水分の蒸発を防ぎ、でんぷんが水分を保持した状態をキープできます。
解凍時に一度ご飯をほぐすのもポイント。加熱ムラをなくすことで水分が全体に行き渡り、ふっくら感がよみがえるのです。
冷凍ご飯は手軽で便利な一方、炊き立てのおいしさを損ないやすいのが難点。しかし、保存と加熱方法を工夫するだけで、まるで炊き立てのような食感に戻せます。
忙しい日でも手軽にできるひと工夫を、ぜひ試してみてくださいね。
[文・構成/grape編集部]