日本の美意識である、『侘び寂び』。

『侘び』は慎ましく質素なものの中に奥深さや豊かさを感じる心を、『寂び』は、年を経たものの味わい深い美しさを表し、禅や茶道、日本庭園など、古くからの日本文化に根づいています。

旅行で奈良県へ行っていた@ato_orioさんは、思わず「めっちゃ侘びとるやん」と声を上げました。

『侘び寂び』を発見したのは、なんとエレベーターの中。

Xで公開された意外な光景と、投稿者さんのコメントがこちらです!

無機質な空間、無機質なペットボトルにポトス。

茶人やったら一服立てとったわ。あぶねえ。

【エレベーター】ペットボトルの植物に衝撃 写真に「センスがいい」「感性が素敵」
エレベーター内の写真

よく見ると…。

【エレベーター】ペットボトルの植物に衝撃 写真に「センスがいい」「感性が素敵」
エレベーター内の写真

植物が好きだという投稿者さん。

ペットボトルに生けられたポトスという植物を見て、柱や壁に花入れを掛ける『掛け花入れ』を想像したそうです。

豪華な入れ物ではなく、質素なペットボトルという容器を使っているところに、『侘び寂び』の趣が感じられますね。

殺風景なエレベーターの中に添えられた緑に心を打たれた人は多く、ネットではこのようなコメントが寄せられていました。

・ペットボトルは、昔でいう竹筒のようなもの。花入れは竹筒が多いから、まさに作法に適っていますね。

・センスがいい!1つあるだけで、空間が瑞々しくなりますね。

・これを見て『侘び寂び』と受け取る投稿者さんの感性も素敵。

ペットボトルの『掛け花入れ』について、話を聞いてみた

投稿者さんは、自宅のベランダや植物園、街中の植物などを楽しみ、写真撮影をするほど植物を愛でているのだとか。

grapeは、そんな大の植物好きである投稿者さんに取材し、ペットボトルの『掛け花入れ』に関して話をうかがいました。

普段は、駅に設置されている生け花のボックスや、公共の花壇など、人の注目していない植物を見つけていこうと心がけています。

ペットボトルの『掛け花入れ』を見つけたのは、奈良県橿原市の畝傍御陵前駅に設置されたエレベーターの中でした。

家にスペースがないのでこの『掛け花入れ』を真似するのは難しいですが、ベランダと屋内に置いているたくさんの観葉植物に癒されています。

投稿者さんは、まさに「人の注目していない植物を見つける」という心がけによって、無機質なエレベーター内の『侘び寂び』を発見したのでしょう。

日常の中にある豊かさを見落とさないよう、美しさを感じる心を大切にしたいものですね。

日本や世界の独特な文化についてもっと知りたい人は、こちらの記事もご覧ください。

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※本記事は投稿者様の許諾を得た上で掲載しております。

[文・構成・取材/grape編集部]

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