手軽に使えて便利な電子レンジは、忙しい日々の中で、料理やお弁当の温めなどに欠かせない家電の1つです。
しかし、その便利さの裏には思わぬ危険が潜んでいる可能性があります。
ひとたび使い方を誤れば、火災を引き起こす恐れもあるそうです。
電子レンジでやってはいけないこと
電子レンジでの火災の多くは、食品の加熱のしすぎや、加熱不可の包装ごと温めてしまうことが原因とされています。
東京消防庁によると、庫内で発生する火災の約半数が、食品の過熱が原因とのことです。

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特に、サツマイモや中華まんなどを長時間加熱すると、爆発的に燃焼する危険があるといいます。
実際に、温めすぎたサツマイモから炎が上がり、庫内を焦がしてしまった事例も報告されているそうです。
火が上がった瞬間に慌てて扉を開けてしまう人もいるかもしれませんが、それは絶対に避けてください。
扉を開けることで酸素が入り、火の勢いが増す可能性があるためです。
東京消防庁は、火災が起きた際は扉を開けずに電源を遮断することを強く呼びかけています。
庫内の火が消えない場合は消火器を用意し、すぐに119番へ通報をしましょう。
普段から可燃物を周囲に置かないなど、日常の小さな注意が大きな事故を防ぐ鍵になります。
電子レンジを安全に使うために気をつけたいこと
便利な電子レンジも、使い方を誤ると事故や故障の原因になります。
木製や金属製の食器、アルミホイルなどは発火や破損を招く恐れがあるため注意が必要です。
ラップのかけ方や耐熱表示の確認など、正しい使い方を意識することで安全に調理できるでしょう。
電子レンジで使えない食器とは
電子レンジに入れる食器を間違えると、発火や破損などの危険があるといいます。
家事サービスを展開する、くらしのマーケットによると、木製や漆器、紙皿などの燃えやすい素材の食器を電子レンジで使用するのはNGとのことです。
さらに、金属製の食器や金銀装飾のある器、アルミホイルも火花が発生し、火事につながる恐れがあります。
電子レンジは水分を振動させて加熱する仕組みのため、素材によっては発煙や発火が起こるほか、食器の破損にもつながりかねません。
加熱前に、電子レンジ対応かどうかの表記を確認することが大切です。
正しいラップのかけ方を知ろう
電子レンジで食品を温める際に欠かせないのがラップ。
実は、ピンと張るよりも少しゆるめにかけるほうが正しいことを知っていますか。
『サランラップ®』で知られる、旭化成ホームプロダクツ株式会社によると、ラップをぴったり密着させたまま加熱すると、食品の蒸気による圧力で、フィルムが裂ける恐れがあるそうです。
器にかける場合は、少し余裕を持たせてゆるめにかけましょう。
さらに、加熱後にラップを剥がす時は、容器の奥側から手前に引くようにすれば、蒸気によるやけどを防げます。
いつもの張り方を見直して、正しくラップを扱ってくださいね。
アルミホイルを電子レンジに入れてはいけない理由
電子レンジを使う際に注意が必要なのが、アルミホイルの使用です。
アルミホイルやキッチン用品などを製造、販売する、東洋アルミエコープロダクツ株式会社によると、アルミホイルは金属製のため、電波を反射して庫内でスパークを起こす可能性があるといいます。
わずかな接触でも火花や発火につながる可能性があるため、電子レンジでの使用は避けてください。
調理前には必ず取扱説明書を確認し、正しい使い方を心掛けましょう。
[文・構成/grape編集部]