山間部など自然豊かな場所を通る道路には、『動物注意標識』と呼ばれる、動物の飛び出しへの注意をうながす標識が立てられています。
この標識にはシカやタヌキなどさまざまな動物が描かれていますが、地域ごとの珍しい標識も存在します。
本記事では、沖縄地域の珍しい動物注意標識を調べてみました。
ヤンバルクイナやオカガニの標識がある!
沖縄県内にどのような『動物注意標識』があるのか、沖縄県の国道を管理する『内閣府 沖縄総合事務局 開発建設部』に聞いてみたところ、以下のような回答がありました。
沖縄総合事務局 開発建設部の管轄である国道には、ヤンバルクイナ、カニ、カメの動物注意標識が立てられています。
また、県道や市道にも、ほかの動物が描かれた注意標識が立てられています。
ヤンバルクイナは沖縄県にのみ存在する、国指定天然記念物の鳥です。
いわゆる『飛べない鳥』のため、道路を横断することがありますが、毎年ヤンバルクイナが車に轢かれてしまう事故が多発しているのだとか。
また、『カニ注意』の標識は、産卵のために道路を渡って海に向かうオカガニたちのために設置されているそうです。
※写真はイメージ
また、沖縄県には同じく国指定天然記念物のリュウキュウヤマガメをはじめ、さまざまなカメが生息しています。
これらの動物たちが道路を歩いている可能性があるため、注意喚起をしているのです。
希少な生物が多く生息している沖縄県だからこその設置理由ですね。
珍しいケナガネズミの路面標識
ほかにも沖縄県ならではの動物注意標識として、『ケナガネズミの路面標識』があるとのこと。
『内閣府 沖縄総合事務局 開発建設部』によると、天然記念物であるケナガネズミの事故が増えていることから、路面にケナガネズミのイラストと『注意』の文字を設置。
高輝度ビーズを使用するなど目立つようになっており、夜間でもドライバーに認識しやすくするなどの工夫が用いられています。
画像提供:沖縄総合事務局 開発建設部
ケナガネズミや同じく事故が多発しているヤンバルクイナについては、カーナビの画面表示で注意をうながしたり、音声通知をしたりして、ドライバーに注意喚起する活動も予定されているそうです。
本記事で紹介した動物注意標識は、特に自然が豊かな沖縄県北部に多く設置されてるそうです。
希少な動物たちが多く生息している地域なので、警戒標識のある場所ではいつも以上に注意して運転しましょう!
[文・取材/大西トタン@dcp・構成/grape編集部]

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