【連載:マーケティング用語・施策の基礎解説】
本連載では、国内外問わず通用するマーケティング施策を取り上げ、インバウンド対策にも役立つヒントをお届けします。
スマートフォンやSNSの普及により、インターネットの利用時間が増え、それに伴いWeb広告(ネット広告)に触れる機会も急増しています。
本記事では、Web広告の種類、メリット、課金方法、選び方のポイントなど、運用に必要な知識を詳しく解説します。
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- Web広告(ネット広告)とは
- 注目される理由
- Web広告の市場規模と今後の成長見込み
- Web広告のメリット
- メリット1. 細かいターゲティングが可能
- メリット2. 低コストで運用可能(予算調整が柔軟)
- メリット3. 短期間で効果が得やすい
- メリット4. 効果測定がしやすく、リアルタイムで最適化できる
- Web広告のデメリットと対策
- デメリット1. 広告費用がかかる
- デメリット2. 広告運用の知識が必要
- デメリット3. 「広告」と認識されると、クリック率が下がる
- デメリット4. 効果がすぐに出るとは限らない
- Web広告の課金方法
- クリック課金(CPC:Cost Per Click)
- インプレッション課金(CPM:Cost Per Mille)
- エンゲージメント課金(CPE:Cost Per Engagement)
- 成果報酬型(CPO・CPA:Cost Per Order)
- 配信数型(Flat Rate / Fixed Rate)
- 広告視聴単価型(CPV:Cost Per View)
- 期間保証型(Time-Based Ads)
- ページビュー保証型(PVR:Page View Rate)
- Web広告の種類と特徴
- ディスプレイ広告
- リスティング広告(検索連動型広告)
- SNS広告
- ネイティブ広告
- 動画広告
- 記事広告
- メール広告
- アフィリエイト
- リワード広告
- Web広告運用の流れ
- 1. 目的・ゴールを明確にする
- 2. ターゲットを設定する(ペルソナ設計)
- 3. 広告の種類を選ぶ
- 4. 広告クリエイティブ(画像・動画・コピー)を作成
- 5. 広告の配信・運用開始
- 6. 効果測定と改善(PDCAサイクル)
- Web広告の種類を選ぶためのポイント
- 1. 広告の目的から選ぶ
- 2. ターゲットに適した広告を選ぶ
- 3. 予算に合わせて選ぶ
- 適切なWeb広告による適切な運用を
目次
Web広告(ネット広告)とは
Web広告(ネット広告)とは、インターネット広告、オンライン広告、デジタル広告などとも呼ばれ、インターネット上で掲載できる広告枠のことを指します。
具体例としてスマートフォンアプリの起動時や、ブログ記事の中、Instagramの写真表示ページ内などに打たれる広告があります。
掲載できる広告枠も幅広く、SNSやメール、ブログなどさまざまな場所があります。その枠を利用して、商品やサービスの宣伝告知ができます。
注目される理由
Web広告が注目される理由として、スマートフォンやタブレットなどのデジタルデバイスの普及によりインターネットやSNSに触れる機会が増えたことが挙げられます。
以前はテレビCMや新聞、雑誌などを使用したマス広告が人気でしたが、Web広告に移行する企業が増えています。
もう一つの理由としては、広告効果を最大化するシステムDMP(Data Management Platform)やDSP(Demand Side Platform)、SSP(Supply-Side Platform)の発展があります。これらは、広告の配信を最適化し、ターゲットに適切な広告を届けるための重要なツールです。
これらのプラットフォームが発展したことにより、Web広告がより身近になっています。
Web広告の市場規模と今後の成長見込み
Web広告の市場は年々拡大しています。電通が発表した「2024年 日本の広告費」によると、2024年の総広告費は、通年で7兆6,730億円(前年比104.9%)となり、2021年から4年連続で成長し、3年連続で過去最高を更新しました。
Web広告費は前年より3,187億円増加し、3兆6,517億円(前年比109.6%)を記録。総広告費に占める構成比は47.6%に達しています。
なかでもSNS上の縦型動画広告をはじめ、コネクテッドTV(インターネットに接続されたテレビ受像機)などの動画広告需要が一層高まり、市場全体の拡大に寄与したということです。
2021年にWeb広告費が初めてマスコミ4媒体を超えて以降、その差はさらに拡大しており、今後もWeb広告の需要が高まると予測されています。
Web広告のメリット
Web広告のメリットとして以下が挙げられます。
メリット1. 細かいターゲティングが可能
Web広告では、ユーザーの年齢・性別・地域・興味関心・購買履歴などを細かく設定し、適切なターゲットに広告を配信できます。
さらにSNSでは登録された出身校、家族構成、職業などの個人情報からより細かくセグメントでき、よりターゲットに近いユーザーにアピールできる点もメリットです。
過去の広告データを分析し、最適なターゲット層に調整することで、効果を高められるでしょう。
メリット2. 低コストで運用可能(予算調整が柔軟)
マス広告では不特定多数のユーザーに向けて発信するため高コストになるケースが多いのに対し、Web広告では掲載またはクリックされると課金される場合が多く、少額から始められます。
また、効果を見ながら予算を調整できるため、リスクを抑えながら運用可能です。
効果が出た広告に予算を増やすことで、費用対効果を向上できるでしょう。
メリット3. 短期間で効果が得やすい
さらにSEOなどの他のWebマーケティングよりも短期間で効果を得やすい傾向にあるため、リソースや予算が少ない状態で効果を得たい場合に取り入れやすい広告といえます。
Web広告は、出稿手続きを済ませれば即座に配信が開始できるため、キャンペーンや期間限定のプロモーションにも適しています。
メリット4. 効果測定がしやすく、リアルタイムで最適化できる
Web広告は、クリック数、コンバージョン率、広告の表示回数などをリアルタイムで確認でき、データに基づいた改善が可能です。
検証後の調整も広告内容の差し替え、ターゲットの変更が柔軟に行え、より高い費用対効果が期待できます。
Web広告のデメリットと対策
Web広告は効果的なマーケティング手法ですが、適切に運用しないとコストがかかるだけで成果が得られにくいという側面もあります。
ここでは、Web広告の主なデメリットと、その対策について詳しく解説します。
デメリット1. 広告費用がかかる
Web広告は出稿すればすぐに表示される一方、継続的な広告費が発生するため、費用対効果を意識しないと無駄な支出につながります。
Web広告はオークション形式が主流なため、競合が多い業界ほど広告単価が上昇しやすい傾向にあります。
クリック課金型(CPC)やインプレッション課金型(CPM)など、広告の種類によって課金方法が異なり、適切な予算配分が必要です。
対策としては、以下が考えられます。
- 少額からスタートし、効果を見ながら調整(最初は1日1,000円~5,000円程度で試験運用)
- CPA(1コンバージョンあたりの費用)を計測し、費用対効果の高い広告に絞る
- ターゲット設定を最適化し、無駄なクリックを減らす
- ニッチなキーワード(ロングテールキーワード)を狙う(例:「東京 観光」→「東京 家族旅行 3泊4日」)
デメリット2. 広告運用の知識が必要
Web広告はターゲットに直接アプローチできる便利な手法ですが、効果的に運用するには専門的な知識やスキルが必要です。
具体的には、以下のようなポイントを押さえておかないと、広告費が無駄になったり、思うような成果を得られなかったりすることがあります。
これらを理解せずに広告を出稿すると「クリックされてもコンバージョンにつながらない」「予算を使いすぎる」「効果が測定できない」といった問題が発生します。
対策として、以下のポイントを押さえておきましょう。
- 少額予算でテスト運用を行い、データを分析しながら改善する
- Google・Meta(Facebook/Instagram)などの公式ガイドを活用し、基礎知識を学ぶ
- 専門家に相談する or Web広告の代理店に運用を依頼する
- A/Bテストを活用し、効果の高いクリエイティブを見極める
デメリット3. 「広告」と認識されると、クリック率が下がる
「広告感」が強いと、ユーザーはクリックを避ける傾向があります。
バナー広告やポップアップ広告は「邪魔」と感じられ、ブロックされることもあるでしょう。
そのため、広告の配信先や内容は十分検討しましょう。
- ネイティブ広告(記事広告・インフルエンサー広告)を活用し、自然に情報を伝える
- 広告クリエイティブ(デザイン・コピー)を工夫し、ユーザーに価値のある情報と認識させる
- ターゲットに適した広告フォーマットを選ぶ(SNS広告ならストーリーズ、YouTubeなら短尺動画広告など)
デメリット4. 効果がすぐに出るとは限らない
広告を出しただけでは、すぐに売上や問い合わせにつながるわけではありません。広告の内容がユーザーに刺さらなければ、配信しても効果につながらないこともよくあります。
適切なターゲット設定、クリエイティブの改善、運用調整は随時必要で、中長期的な運用が求められます。
そのため、以下のような点を意識するとよいでしょう。
- 最初はテスト運用を行い、徐々に効果の高い施策にシフト
- 広告だけでなく、SEO・SNS・メールマーケティングと組み合わせて活用
- A/Bテストを実施し、効果の高い広告を見極める
Web広告の課金方法
Web広告にはさまざまな課金方法があり、広告の目的や予算に応じて最適な方法を選択することが重要です。
ここでは、代表的な課金方法とその特徴、活用ポイントについて詳しく解説します。
クリック課金(CPC:Cost Per Click)
クリック課金はクリック保証型とも呼ばれ、ユーザーが広告をクリックされる度に課金される方式です。
広告が表示されてもクリックされなければ費用が発生しないため、無駄な広告費を抑えやすいという特徴があります。
コンバージョン(購入・問い合わせ)につなげたい広告に適しており、Google検索広告・SNS広告(Facebook・Instagramなど)が考えられます。
インプレッション課金(CPM:Cost Per Mille)
インプレッション課金は広告が表示された回数に対して課金されるものです。1,000回単位が一般的とされています。
クリック数に関係なく、多くの人に広告を見てもらいたい場合に最適です。
ブランド認知度を高めたいとき(新商品の告知・プロモーションなど)に活用されます。ディスプレイ広告・SNS広告・YouTube広告などから選ぶとよいでしょう。
エンゲージメント課金(CPE:Cost Per Engagement)
ユーザーが広告に対して「いいね」「シェア」「コメント」などのアクションをしたときに課金されます。
SNS広告でよく利用され、ユーザーとの関係を築きたい場合に有効です。
Facebook、Instagram、X(Twitter)などが有名ですが、中国人向けにはWeiboなどのSNS広告を活用します。
関連記事:Weibo(微博、ウェイボー)に広告を出稿するには?種類を使い分け中国消費者に訴求
成果報酬型(CPO・CPA:Cost Per Order)
広告経由でユーザーが購入・登録・予約などのアクションを行ったときに課金されるのが成果報酬型の広告です。リスクが少なく、費用対効果の高い広告運用が可能です。
コンバージョン(CV)を目的とした広告に適しており、ECサイト、ホテル予約サイト、アフィリエイト広告などではこの課金方法がとられることが一般的です。
配信数型(Flat Rate / Fixed Rate)
一定の広告枠に対して、決められた回数の配信を保証する課金方式です。
事前に決まった金額で広告を出せるため、予算管理をしやすい点が特徴です。
特定のターゲットに確実にリーチしたい場合に適しており、ニュースサイト、ポータルサイトの広告枠などが挙げられます。
広告視聴単価型(CPV:Cost Per View)
動画広告が一定時間視聴された場合に課金されます。
YouTube広告やTikTok広告など、動画マーケティングに活用される課金方式です。商品やサービスの魅力を動画でしっかり伝えたい場合に適しています。
期間保証型(Time-Based Ads)
一定期間、広告枠を独占できる方式です。
大規模なプロモーションやイベント告知などに最適で、ニュースサイトやYahoo!トップページ、タイアップ広告などの種類があります。
ページビュー保証型(PVR:Page View Rate)
設定した表示回数に達するまで表示が確約される方法です。
インプレッション型と似ていますが、ページ単位での保証がある点が異なります。記事広告や特定のページへの流入を増やしたい場合に用いられ、ポータルサイトやメディアサイトでの広告配信が挙げられます。
Web広告の種類と特徴
市場の拡大に合わせてWeb広告の種類は年々増え、アプローチ方法も多様化しています。
各広告毎にターゲットやアプローチが異なるため、目的やアピールしたい商品・サービスに合わせて選択することが重要です。
ディスプレイ広告
ディスプレイ広告とは、Webサイトなどに設定された広告掲載枠に表示される広告で、いくつかの種類があります。
純広告
純広告とは、出稿側が特定の掲載サイトの広告枠を指定して買い取り、掲載される広告を指します。そのサイトを訪れたユーザーというくくりはありますが、年齢や性別など関係なく、不特定多数のユーザーに広告をアピールできます。
アドネットワーク
複数のWebサイトで、広告を掲載するサービスをアドネットワークと言います。2008年ごろより誕生したサービスで、以前であれば出稿側が掲載したいサイトを探し、各広告枠を契約する手間がありました。
アドネットワークではブログやWebサイトなど様々なところに広告枠ネットワークを設け、そのネットワーク内の広告枠に一括掲載できます。ユーザー属性などターゲットに合った掲載場所のジャンル設定が可能です。
DSP
DSPは複数のアドネットワークに広告掲載が可能なツールです。広告配信時、DSPは広告掲載媒体に訪れるユーザーの行動履歴などの情報をもとに広告を掲載します。
アドネットワークとDSPが混同されがちですが、アドネットワークは固定された「枠」に広告を掲載するのに対し、DSPは「人(ユーザー)」に合わせた広告が掲載でき、より興味関心があるユーザーにアピールできます。
リターゲティング広告
リターゲティング広告とは、サイトに訪れたことがあるユーザーがそのサイトを離れた後に、他サイトでも商品やサービスなどの広告を掲載することを示します。
サイト離脱後も繰り返し広告を掲載することでユーザーに興味関心を再喚起できます。
リスティング広告(検索連動型広告)
ユーザーが検索エンジン(Google・Yahoo!など)で入力したキーワードに連動して表示される広告です。
購買意欲の高いユーザーに直接アプローチできるのが特徴です。
この広告は、キーワードごとに1クリックあたりの単価を設定し、入札額が高い広告が優先的に表示される仕組みです。そのため、競争が激しいキーワードではクリック単価が高騰しやすい傾向があります。
SNS広告
SNS広告とは、Instagram、Facebook、X(Twitter)などのSNSに表示される広告です。
年齢、居住地域、性別などSNSに登録されているユーザー情報や閲覧、関心のあるページなどの情報をもとに広告配信できます。
掲載場所も多岐に渡り、タイムライン、ストーリーズなどその場所に合わせて動画、テキスト、画像などで表示されるため、ユーザーに受け入れられやすい特徴があります。
ネイティブ広告
ネイティブ広告とは、掲載場所に合わせてユーザーが自然に受け入れられるように配信される広告のことを指します。
メディアサイトではあればその記事の一つのように記事形式の広告、SNSであれば投稿のように見せた広告などがあります。
ネイティブ広告の一つがインフィード広告です。SNSなどで投稿と投稿の間に表示されます。他投稿と同じように自然に受け入れられやすく、高いコンバージョンが期待できます。
動画広告
動画広告はテキストなどではなく、動画を使用した広告です。以前はYouTubeなど動画サイトでの掲載が多くありましたが、現在ではWebサイトなどの広告枠でも掲載されています。
動画ではテロップなどの文字情報と、動画による視覚情報の両面から発信できるため、注目されています。
記事広告
記事広告とは掲載するコンテンツのテイストと合わせて作成される広告で、タイアップ広告とも呼ばれます。
掲載サイトの体裁を引き継ぎ広告色が薄いため、コンテンツの一つとして受け入れられやすい特徴があり、商品やサービスのブランディングや認知獲得に効果的です。
メール広告
メール広告とは、Webサイトなどが抱える会員に向けてメールで商品やサービスをアピールする広告です。
企業が抱える会員情報をもとに、ユーザーが設定した欲しいジャンルの広告、または性別、居住地域、興味関心などでターゲットを絞って情報を送信できます。
メール広告にもいくつか種類があり、メール配信企業が作成するメールマガジン内に一行だけ自社情報を掲載する「一行広告」、または、メール内容全て自社情報を入れ込む「埋め尽くし広告」などがあります。
アフィリエイト
アフィリエイト広告とはブログやウェブサイトを運営する発信者が出稿企業の商品やリンクなどの情報を発信し、そのリンクを経由して問い合わせや購入があった場合に料金を支払う広告です。
ASPと呼ばれる広告仲介会社に払う固定費を払うだけで、獲得した時のみ料金を払うので固定費が抑えられ、媒体が抱えるフォロワーにアピールできるため認知拡大に効果的です。
リワード広告
リワード広告とは、ユーザーが特定のアクションを完了することで報酬(リワード)を受け取れる広告形式のことです。前述のアフィリエイト広告の一形態とされています。
アプリやゲーム内でよく利用され、ユーザーが動画視聴・広告クリック・アプリインストールなどのアクションを実行すると、ゲーム内アイテムやポイントがもらえる仕組みです。
ユーザーに報酬を提供することで、広告視聴のモチベーションを高めることができます。
Web広告運用の流れ
Web広告を成功させるためには、適切な計画・運用・分析・改善のサイクルを回すことが重要です。
ここでは、Web広告の運用を成果につなげるための基本的な流れを解説します。
1. 目的・ゴールを明確にする
まずは、Web広告の目的を明確にし、KPI(重要業績評価指標)を設定します。
広告のゴールを定めることで、無駄な広告費を削減し、最適な運用戦略を立てることが可能になります。
たとえば、以下の目標に対して具体的なKPIを設定します。
- ブランド認知向上→広告の表示回数(インプレッション数)、クリック率(CTR)
- Webサイトの訪問数増加→セッション数、ページビュー数
- 商品・サービスの購入促進→コンバージョン率(CVR)、CPA(1コンバージョンあたりのコスト)
- 問い合わせ・資料請求の獲得→フォーム送信数、リード獲得単価
2. ターゲットを設定する(ペルソナ設計)
Web広告の効果を最大化するには、ターゲットとなるユーザーを明確にすることが重要です。
「誰に向けて広告を配信するのか?」を決めることで、ターゲットユーザーに向けた広告の内容を最適化できます。
また、広告の無駄打ちを防ぎ、成果につなげることが可能になります。
3. 広告の種類を選ぶ
広告の目的やターゲットに応じて、最適なWeb広告の種類(フォーマット)を選択しましょう。
主な種類は、先述したものです。
- ディスプレイ広告
- SNS広告
- ネイティブ広告
- 動画広告
- 記事広告
- メール広告
- アフィリエイト
4. 広告クリエイティブ(画像・動画・コピー)を作成
広告のデザインや文章(クリエイティブ)が魅力的でなければ、クリック率(CTR)が低下し、効果が出にくくなります。
クリエイティブを制作する際は、以下のポイントを意識してみましょう。
- 画像・動画 高品質でターゲットに響くビジュアルを使用
- キャッチコピー シンプルで魅力的なフレーズを使う(例:「今だけ50%オフ!」)
- CTA(行動喚起) 「今すぐ予約」「詳細はこちら」など、ユーザーが次のアクションを取りやすい文言を入れる
5. 広告の配信・運用開始
広告の設定が完了したら、ターゲットに向けて広告を配信開始します。
配信開始後は、効果をリアルタイムでモニタリングしながら最適化することが重要です。
運用時のポイントは以下の通りです。
- 予算管理を徹底し、広告費の無駄を防ぐ(1日あたりの予算を設定)
- 曜日・時間帯を考慮し、ターゲットがアクティブな時間に配信
- ターゲットの反応を見ながら、広告文や画像を改善(A/Bテスト)
6. 効果測定と改善(PDCAサイクル)
広告配信後は、効果測定を行い、改善を繰り返すことで最適なパフォーマンスを実現できます。
Web広告の種類を選ぶためのポイント
Web広告にはさまざまな種類があり、広告の目的・ターゲット・予算に応じて適切なフォーマットを選択することが重要です。
ここでは、Web広告の種類を選ぶ際のポイントを詳しく解説します。
1. 広告の目的から選ぶ
Web広告の種類を選ぶ際には、まず「広告を通じて何を達成したいのか?」**を明確にする必要があります。
目的によって最適な広告フォーマットが異なるため、最初にゴールを決めることが重要です。
たとえば、以下の目的に対しては右に示すような広告を選ぶとよいでしょう。
目的広告ブランド認知を高めたいインプレッション課金型広告(CPM)、YouTube広告、SNS広告Webサイトの訪問数を増やしたいリスティング広告(検索広告)、ディスプレイ広告
商品の購入・問い合わせを増やしたい
クリック課金型広告(CPC)、リターゲティング広告、成果報酬型広告(CPO/CPA)SNSでの拡散を狙いたいインフルエンサー広告動画で商品・サービスを訴求したいYouTube広告、TikTok広告、Instagramストーリーズ広告2. ターゲットに適した広告を選ぶ
ターゲット層によって、最適な広告フォーマットは異なります。「誰に届けたいのか?」を明確にし、そのターゲットに合った広告を選ぶことが重要です。
広告にはそれぞれ特徴があり、配信する媒体によってもリーチできるユーザー層や広告のコンセプトが大きく変わります。
そのため、伝えたい内容に最も適した広告フォーマットや媒体を選ぶことが成功の鍵となります。
3. 予算に合わせて選ぶ
商材単価と広告費用のバランスも大切です。
広告は種類や掲載方法によって費用が変わります。商材単価が低いものに対し、広告費用が大きすぎると回収が難しい場合があります。
目的、予算などを加味しながらバランスを考慮する必要があります。
適切なWeb広告による適切な運用を
Web広告は詳細にターゲティングできるだけでなく、予算調整が柔軟にできたり、効果測定を迅速にできたりといったメリットがあります。
さまざまな種類が存在するため、広告の目的やターゲット層、予算に合わせて最適なものを選択することが重要です。
運用においては、目標設定からクリエイティブ制作、効果測定と改善のPDCAサイクルを回すことがポイントで、常に最新の動向を把握し、適切な運用を行うことで、Web広告はビジネス成長に大きく貢献するでしょう。
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