「撃たずに守る」自衛隊のクマ対策を小泉防衛相が詳細に説明
小泉進次郎オフィシャルインスタグラム(@shinjiro.koizumi)より

小泉進次郎防衛大臣は11月7日、秋田県鹿角市で実施されている陸上自衛隊第21普通科連隊によるクマ対策活動について、詳細な装備と活動内容を公表した。

自衛隊員は11月5日から、重量約200kgの箱わなの運搬を開始し、6日には箱わなの輸送3件、駆除後のクマの輸送1件、ドローンによる監視1件を実施した。


特に注目されるのは、自衛隊が実銃ではなく木銃を使用している点である。小泉氏は「銃で撃ち、ナイフで刺せば一撃でクマを仕留められるのではないかという声も届く」としながらも、クマ対策のプロである猟友会の助言を反映した結果だと説明した。実銃やナイフでクマを仕留めきれない場合、手負いとなったクマが凶暴性を増し、周囲を襲う危険性があるためだという。木銃による威嚇であれば、距離を保ちながらクマ撃退スプレー等を使用し、安全な位置からクマを追い払うことが可能となる。

安全確保のための装備は多岐にわたる。クマ撃退スプレー、超強力ポリエチレン製の網を打ち出すネットランチャー、防護盾に加え、セラミック製プレートを入れた防弾チョッキも着用している。これらの装備は小泉氏の指示により、隊員の安全を第一に考えて準備されたものである。

現地での活動には、箱わな運搬時の周囲監視のためドローンも活用されている。地上の監視員と合わせて万全の監視態勢を敷き、箱わな設置時には設置員・監視員を合わせて10名以上のチームで行動している。地理・環境に精通した猟友会と共同で活動することで、クマとの遭遇を避けるよう細心の注意を払っているという。

小泉氏は「猟友会と自衛隊の皆さん、今日もどうかお気をつけて。感謝」とメッセージを締めくくった。


【関連記事】
小泉進次郎氏、谷垣元総裁と面会「総裁選の経験を糧に歩んでいく力を頂きました」
小泉進次郎氏、ドラクエ生みの親・堀井雄二氏と対談 ゲーム産業の海外展開を政府が後押し
小泉進次郎氏、万博マスコット「ミャクミャク」の離任式に出席「成功おめでとうございました」

【参照元】
小泉進次郎オフィシャルインスタグラム

編集部おすすめ