関西大学博物館にて、春季特別展「ジャズとダンスのニッポン」が開催中だ。会期は5月31日(土)まで。

大正から昭和初期にかけて、日本にジャズとダンスがもたらしたカルチャーシフトを、貴重な資料や写真で辿る。

音楽、建築、美術、ファッション──。新たな時代の空気が芽吹いた頃の日本を、多角的に味わうことができる企画展となっている。

ジャズとダンスが運んだ、モダン日本の夜明け

本展では、大正期に発行されたダンス雑誌『モダンダンス』や、海外ジャズバンド来演時の告知ポスター、黎明期の大阪市内ダンスホールの設計図(泉佐野市立歴史館蔵)など、当時の熱気を物語る貴重な資料を展示。

中でも注目は、黎明期の大阪市内に存在したダンスホールの設計図や、1920年に中之島公会堂で行われた海外ジャズ演奏の会員章など、日本にジャズが広がる「はじまり」を物語るアイテムたちだ。

ダンスホール「パウリスタ」(大阪・戎橋付近)

単なる音楽・ダンスに留まらず、建築や美術にも影響を与えたモダニズム文化の広がりを、改めて体感できるだろう。

初期ダンスホール文化を生きた、女性たちの足跡も

今回は、関西大学初の女子学生であり、1920年代にダンスホールを取材していた北村兼子氏にも焦点を当て、当時のリポート記事や著作も紹介。

和装と洋装が入り混じる黎明期の社交ダンス文化 ── その姿を伝える貴重な証言となっている。

ジャズとダンス黎明期をたどる、春の特別展

展示では、大正期に日本に上陸したジャズとダンスが、建築、美術、ファッション、文学など多方面に広がっていった様子を、貴重な資料とともに紹介している。

ジャズとダンスが広げたモダニズム。「ジャズとダンスのニッポン...の画像はこちら >>

掲載元:関西大学博物館

入場料は無料。春の一日、100年前の「新しいニッポン」の息吹に触れに、関西大学博物館を訪れてみてはどうだろう。当時の雑誌やポスターに息づくモダニズムの熱気を、現代の感性で味わってみるのも一興だ。

関西大学博物館 春季特別展「ジャズとダンスのニッポン」
開催期間:4月1日(火)~5月31日(土)
開館時間:10:00~16:00
休館日:日曜・祝日
会場:関西大学博物館
所在地:大阪府吹田市山手町3丁目3番35号
入場料:無料

特別展詳細ページ:https://www.kansai-u.ac.jp/Museum/kikaku/202541531.html

PR TIMES:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000195.000013058.html

(山之内渉)

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