卓越した技能者だけが獲得できる“現代の名工”の称号を厚生労働省より授与されている松岡茂樹氏がデザインした「tie sofa 2024」が、イギリスの国際デザイン賞を受賞した。

同氏が代表を務める「KOMA」の同製品は、今回の受賞で国際デザインアワード通算4つ目の受賞。

松岡氏自身の受賞歴は世界8か国50冠を達成した。

世界で評価され続ける理由について見てみたい。

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使う人と永く寄り添える家具を作る「KOMA」

「KOMA」は、2003年に松岡茂樹氏が始めた家具工房だ。

「一点もの作品の美しさを満たした製品づくり」をコンセプトに、東京郊外の20人程度の小さな工房で、作り手として最高だと思える家具を手仕事にこだわって作り、杉並区荻窪と港区青山の直営店にて販売している。

国際デザイン賞50冠を達成!世界で評価される家具工房「KOMA」のデザイン哲学に迫る

木が持つ優しく滑らかな触れ心地を引き出すように、宝物のように大切にしている刃物たちを使い、一削り一削りじっくりと時間をかけてアイテムを仕上げているという。使う人と永く寄り添える家具を、一つひとつ丁寧に作る工房だ。

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最年少で“現代の名工”となったデザイナー

家具職人としての技術と姿勢が評価され、厚生労働省から“現代の名工”の称号を最年少で授かった松岡茂樹氏。

「KOMA」の全てのクリエイションを担う同氏は、「iF Design Award 2025」など世界三大デザイン賞を制覇したほか、世界のデザイン賞を多数受賞している。

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“用途を叶える”ことから始まるデザイン哲学

なぜ「KOMA」の椅子は「美しい」と言われるのか。その理由は、見た目の装飾の美しさだけではなく、使う人の姿勢や感覚に寄り添う“機能”から生まれる美しさにある。

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用途を考え、繊細な手仕事で作り上げる

デザインとは、用途を叶えること――それが、松岡氏のものづくりの出発点だ。

まず始めに“何のための家具なのか”を徹底的に考える。

たとえば椅子であれば、それが食事用なのか、くつろぐためのものなのか、作業用なのか。用途によって、形や角度はまったく違うものになる。

そしてそれを“かたち”にするのが、職人の手仕事だ。

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松岡氏が手がける家具に見られる滑らかで複雑な三次曲面は、人の身体の曲線に自然となじむよう設計されており、その製作には機械では再現できない繊細な感覚が求められる。

用途を突き詰めていくと、見た目よりも“どう機能するか”が浮かび上がってくる。その先にこそ、本当の美しさがあると同氏は信じているという。

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普遍的な価値によって長く使い続けられる

松岡氏がもうひとつ大切にしているのが「普遍」ということ。

流行や消費に左右されることなく、長くそばに置いて使い続けたくなるもの。それが“普遍的な価値”であり、家具という道具でありながら、暮らしの中で自然と愛着が生まれていくような存在を目指している。

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世界に評価されたその美しさを、自宅に取り入れてみては。

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定休日:なし(臨時休業あり)

KOMA公式サイト:https://www.koma.tokyo/

PR TIMES:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000013.000091796.html

(田原昌)

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