7月、ヒューストン・バレエが待望の再来日公演を果たす。アメリカ5大バレエ団の一つとして知られる同団は、2022年の初来日で日本の観客に鮮烈な印象を残した。
今回は『ジゼル』の日本初演に加え、傑作選『オープニング・ガラ』も上演。バレエの現在地を体感できる、希少な来日公演となる。
“ウェルチ版ジゼル”が日本初上演。主役は加治屋百合子氏
来日公演の目玉は、世界的振付家スタントン・ウェルチ氏による『ジゼル』の全幕上演だ。古典バレエの名作に現代的な解釈を加え、ドラマティックに再構築したウェルチ版『ジゼル』は、今回が待望の日本初演。
主役を務めるのは、ヒューストン・バレエのプリンシパルとして長年活躍する加治屋百合子氏。彼女の“全幕ジゼル”を日本で観られるのは、これが初めてとなる。
本作は、ウェルチ氏が加治屋氏の踊りからインスピレーションを受け創作した作品でもあり、その深いシンクロニシティが舞台の緊張感を一層高めている。

加治屋百合子氏
ガラ公演では「蝶々夫人」も。実力派が集う夢のステージ
もう一つの演目「オープニング・ガラ」では、ウェルチ作品のエッセンスを凝縮した傑作群が披露される。
加治屋百合子氏の代表演目「蝶々夫人」をはじめ、コナー・ウォルシュ氏、カリーナ・ゴンザレス氏、アンジェロ・グレコ氏ら世界レベルのダンサーが揃い、ソリストの妙技が光る珠玉のプログラムとなる。

東京公演ではシアター オーケストラ トウキョウ、愛知公演では愛知室内オーケストラが伴奏を担当。多彩な表現力を持つダンサーたちとともに、音楽と身体の対話をじっくりと堪能できる構成だ。
米国バレエの“今”に出会う、またとない機会
ヒューストン・バレエは、サドラーズ・ウェルズ劇場やシャンゼリゼ劇場など、世界有数の舞台で喝采を浴びてきたバレエ団。ダンス専用劇場や専属のアカデミーを持ち、アメリカ最大級の環境のもとで革新を続けている。
2023年からは、ABTの名ダンサーだったジュリー・ケント氏も共同芸術監督に就任。伝統と革新が交差する現在のヒューストン・バレエの姿を、日本で体感できる貴重な機会となるだろう。
クラシックを再構築し、現代の息吹を吹き込むバレエの“今”に出会いたいなら、この夏の来日公演を見逃す手はない。
ヒューストン・バレエ 来日公演 2025
会期:7月3日(木)~7月12日(土)
会場:東京文化会館 大ホール/愛知県芸術劇場 大ホール
演目:『ジゼル』(S.ウェルチ振付)/『オープニング・ガラ』
料金:ジゼル SS席25,000円~D席7,000円/ガラ SS席22,000円~D席7,000円
公式サイト:https://www.koransha.com/ballet/houston/
PR TIMES:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000075.000014480.html
(山之内渉)