ヴァイオリニストとして世界的に活躍する葉加瀬太郎氏の、もうひとつの顔である画家としての軌跡を辿る「葉加瀬太郎絵画展 Super Love Art」が、5月14日(水)~26日(月)の期間で阪急うめだ本店にて開催される。
葉加瀬氏のデビュー30周年記念となる、珠玉の新作と過去作約80点が一堂に会す同展は、大人の感性に響く上質な時間を提供してくれるだろう。
二つの才能が交差する唯一無二の空間
音楽家としての名声を確立した葉加瀬太郎氏には、もうひとつの顔がある。それが画家としての一面だ。
東京芸術大学音楽科に在籍していた頃から、学内の看板制作やツアー中のスケッチなど、絵を描くことは葉加瀬氏にとって日常の一部だったという。1995年、かねてからの親交をきっかけに、アメリカの画家ロバート・ハインデル氏の展覧会で8点の原画を発表し、画家としての道が始まった。

「Super Love Art」は、そんな葉加瀬氏の画業30周年を記念する回顧展だ。
会場では、葉加瀬氏の優しさとユーモア、内面の情熱を感じさせる原画約80点を展示。初期の代表作から新たな試みである抽象画まで幅広く網羅した、音楽と絵画という二つの表現が交差する唯一無二の空間となっている。
音楽と同じ熱量で描かれた“手紙”
葉加瀬氏の絵には、芸術的な感情の瞬間が封じ込められている。描く行為そのものに喜びを見出し、そこから生まれる熱量を「アートの楽しさ」と表現する葉加瀬氏にとって、絵は人生そのものの延長だ。
たとえば、キャンバス幅8メートル超の『エンジェル』は、1996年開催の展覧会前夜に描き上げた渾身の一作。ほかにも、ベートーヴェンへの敬意を込めた『Beethoven』、震災復興への願いを込めた『Peace』など、作品ごとに明確なメッセージが宿っている。
これらの絵は、単なる視覚的な装飾ではなく、見る者の心に語りかける“手紙”なのだという。

アートの本質に触れる、静かな贅沢
展示作品には、大胆な色使いと自由な線で構成されたキャラクター作品や、瀬戸大橋やキッチンの風景を抽象化した新作など、葉加瀬氏の視点と感性が詰め込まれている。素材もキャンバスから段ボールまでと幅広く、日常の中に美を見出す柔軟な発想が感じられるだろう。

「Super Love Art」は、観る者にとって大切なのは絵の知識や技術よりも楽しむことだというメッセージを強く訴えかける。肩肘を張らずにアートに向き合いたい、そんな大人にこそ訪れてほしい。
葉加瀬太郎氏の奏でる音楽とはまた異なる、もうひとつの世界が、感性をやさしく刺激してくれるだろう。
葉加瀬太郎絵画展 Super Love Art
会期:5月14日(水)~26日(月)10時~20時 ※最終日は17時まで
場所:阪急うめだ本店 9階 阪急うめだギャラリー
所在地:大阪府大阪市北区角田町8番7号
入場料:一般 1,200円(税込)
公式サイト:https://website.hankyu-dept.co.jp/honten/h/gallery_hakasetaro/
PR TIMES:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000007.000061573.html
(Fumiya Maki)