現代の都市生活において、野生とのつながりを感じる機会は得にくい。しかし、そうしたギャップを越えて、自らの手で食べることの本質に触れる体験がある。

それが罠シェアリングコミュニティ「罠ブラザーズ」だ。

捕獲された鹿肉をシェアするという、都市にいながら狩猟を追体験できる仕組みは、単なるグルメ以上の価値をもたらしてくれる。

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狩猟を再定義する「罠ブラザーズ」

「罠ブラザーズ」は、長野県上田市を拠点に、猟師たちが仕掛けた罠によって捕獲された鹿を、都市に暮らす人々に届けるサービスだ。ただ肉を届けるだけではない。その過程には、罠の共有や解体、精肉といったリアルな体験が含まれており、参加者は“いただく”ことの意味を深く考えるようになる。

都市化が進む現代、生態系のバランスが崩れ、野生動物が農業被害や森林荒廃の要因になる場面も少なくない。罠ブラザーズは、単なる食材調達ではなく、こうした社会的課題にも正面から向き合うプログラムだ。2022年にはグッドデザイン賞も受賞しており、その意義と完成度の高さが広く認められている。

日常の中で狩りを体感する、都市と自然をつなぐ新しい食文化「罠ブラザーズ」2025年 春夏期の募集

2025年春夏期の募集が開始されており、5月30日(金)まで申し込み可能。料金は22,000円(税込)。定期購入型の「アメイジング・罠ブラザーズ」では、66,000円で年間を通じて鹿肉を受け取ることができ、自然とつながり続ける暮らしを実現できる。

体験するからこそわかる、命を“いただく”意味

より深く食の背景に触れたい方には、実際に長野の地を訪れ、1泊2日で猟師とともに学ぶ「僕たちはどう食べるか ツアー」も用意されている。山に入り、畑を見学し、狩猟と食のプロセスを全身で学ぶこの体験は、食材としての肉に対する見方を変えるきっかけとなるだろう。税込28,000円で参加可能だ。

日常の中で狩りを体感する、都市と自然をつなぐ新しい食文化「罠ブラザーズ」2025年 春夏期の募集

また、都市での参加型イベント「東京ジビエミートアップ」にも注目したい。5月10日(土)、渋谷・FabCafe Tokyoにて、鹿の解体精肉ワークショップとジビエ料理パーティが開催される。実際に鹿肉の解体を体験しながら、猟師や料理人と語らい、鹿肉の魅力を堪能できるこのイベントは、感度の高い食体験を求める人にとって貴重な機会となるだろう。

日常の中で狩りを体感する、都市と自然をつなぐ新しい食文化「罠ブラザーズ」2025年 春夏期の募集

イベント会場では、「なぜ肉を食べるのか?」「どんな肉を選ぶのか?」をテーマにした企画展『Intentional Eater』も同時開催中。日常では意識されにくい食肉の背景に光をあて、現代人としての選択を問い直す構成だ。

都市生活に、新たな“野生の感性”を

罠ブラザーズが提案するのは、食を通じて自然と人の関係を再構築するライフスタイルである。手間を惜しまず、背景を知ることで、日々の食卓が豊かな知的体験へと変わる。

自然との距離が遠ざかりがちな都市生活の中で、自分自身の価値観や美意識に問いを立てたい。そんな成熟した好奇心を持つ大人にふさわしい選択肢といえるだろう。

罠ブラザーズ 2025 春夏期
費用:22,000 円(税込)
販売期間:5月30日(金)まで
申し込み:https://wanabros.myshopify.com/products/wanabros-single
アメイジング・罠ブラザーズ:https://wanabros.myshopify.com/products/annual?variant=42715950448813

東京ジビエミートアップ presented by 罠ブラザーズ
日時:5月10日(土)17:30開場/18:00開始
会費:購入サイトにて事前にチケット購入が必要
会場:FabCafe Tokyo 1F
所在地:東京都渋谷区道玄坂 1-22-7 道玄坂ピア
購入サイト: https://peatix.com/event/4391627

PR TIMES:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000003.000160456.html

(Fumiya Maki)

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