日本が世界に誇る浮世絵師・葛飾北斎が晩年を過ごした長野県小布施町。同地にある「北斎館」は、来年50周年を迎え記念事業を行う。

その一環として、6月28日(土)から9月7日(日)の間、「ナント歴史博物館」が開催する葛飾北斎展(EXPOSITION HOKUSAI)にパートナーとして協力。

この夏、フランスで「小布施の北斎」の名前が世界中に広まる。

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ナント歴史博物館 「小布施 北斎の傑作展」フランス版プレスリリース表紙

「小布施の北斎」が海を越えフランスのナントへ

葛飾北斎は、83歳の頃に初めて信州小布施を訪れ地元の豪農・豪商の高井鴻山の庇護を受け、アトリエともいうべき碧漪軒(へきいけん)でさまざまな名作を残した。「北斎館」は、長く受け継いできた北斎の肉筆画を世の中に伝えるべく、1976(昭和51)年11月に開館。来年で50周年を迎える。

そして今夏、フランスの地方都市 ナントにある「ナント歴史博物館」が、小布施にある北斎作品を中心にした大規模な葛飾北斎展(EXPOSITION HOKUSAI)を開催するため、同館が全面協力することとなった。

北斎館 50周年記念・ナント歴史博物館が「小布施 北斎の傑作展 EXPOSITION HOKUSAI」を開催
「北斎館」50周年記念ロゴ

「北斎館」50周年記念ロゴ

北斎館 50周年記念・ナント歴史博物館が「小布施 北斎の傑作展 EXPOSITION HOKUSAI」を開催
ブルターニュ大公城を改装して運営する「ナント歴史博物館」

ブルターニュ大公城を改装して運営する「ナント歴史博物館」

北斎にとって大切な「水と波」がテーマの展示構成

同展は、北斎にとって大切な「水と波」がテーマの作品など、小布施にある北斎の代表作を中心とした展示構成となっている。たとえば、北斎の晩年の作品で荒れる波の様子を描いた上町祭屋台天井絵「男浪」などが出品予定だ。

北斎館 50周年記念・ナント歴史博物館が「小布施 北斎の傑作展 EXPOSITION HOKUSAI」を開催
上町祭屋台天井絵「男浪」ー 今回の展覧会に出品予定(撮影:OOIGAWA MOHEY)

上町祭屋台天井絵「男浪」ー 今回の展覧会に出品予定(撮影:OOIGAWA MOHEY)

5月上旬に開始したオンラインチケットの事前販売では、1日で12,000枚のチケットが購入されており、フランス国内での注目度の高さが伺える。

ブルターニュ大公城内にある「ナント歴史博物館」

フランス西部にある都市ナント(Nantes)は、ロワール川河畔に面した港を持ち、かつては国際貿易で栄えた歴史ある都市。毎年夏には100万人を超える人が訪れる「ボヤージュ・ア・ナント(Le Voyage à Nantes)」という観光キャンペーンを行うが、中でも「ナント歴史博物館」はブルターニュ大公城内にあり、フランス国内でも有数の美術館として有名だ。

今回の「小布施 北斎の傑作展」は、同キャンペーンの目玉企画で、パリの主要駅であるモンパルナス駅でもタペストリーなどで大々的に宣伝する。パリを訪れる各国のゲストにも広く「小布施の北斎」の名前が知れ渡るだろう。

北斎館 50周年記念・ナント歴史博物館が「小布施 北斎の傑作展 EXPOSITION HOKUSAI」を開催
ブルターニュ大公城 入り口

ブルターニュ大公城 入り口

北斎館 50周年記念・ナント歴史博物館が「小布施 北斎の傑作展 EXPOSITION HOKUSAI」を開催
「ナント歴史博物館」展示会場内

「ナント歴史博物館」展示会場内

ヨーロッパでも人気の高い日本の浮世絵師・北斎が晩年を過ごした小布施。

その地で創作した作品が海を渡り、さらに海外での評価を高めていくのが楽しみだ。

小布施 北斎の傑作展 EXPOSITION HOKUSAI
期間:6月28日(土)~9月7日(日)
会場:ナント歴史博物館(ブルターニュ大公城)
所在地:musée d’histoire de Nantes 4, place Marc Elder 44000 Nantes
公式サイト(フランス語):https://www.chateaunantes.fr/expositions/exposition-hokusai/
北斎館公式サイト:https://hokusai-kan.com

PR TIMES:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000024.000116693.html

(ERIKO T)

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