福岡・春吉の一角に誕生した「MUKU(ムク)」は、料理人・鳴海博之氏が長年の経験と思想を結晶させた、肉料理専門のレストラン。素材の持つ本来の魅力にまっすぐ向き合い、不要な装飾を排して、その一皿に静かな強さと深みを宿す。

そして1日数組限定という特別な時間設計が、食事をひとつの体験へと昇華させる。料理を超えた価値に出会うために訪れたい。

最高の肉料理を嗜むために、福岡へ。完全予約制の肉料理店「MU...の画像はこちら >>

素材の“目を覚ます瞬間”を捉える、一皿の哲学

今年4月、福岡・春吉に開業した肉料理店「MUKU」。

その店名の由来は「無垢」、つまり素材を尊び、まっすぐに向き合うという姿勢を意味する。料理長・鳴海博之氏は、和の技法を基礎に複数の高級焼肉店でキャリアを積み、素材本来の魅力を最大限に引き出す料理を追求してきた。

同店で提供されるコースは全12品の構成。中心を成すのは、鹿児島県産の希少な長期肥育牛「いずみ華姫牛」だ。絹のようなきめ細かさと繊細な脂、そして奥行きのある旨味を持つこの肉を、表面を焼き上げるのではなく、“目を覚ます瞬間”を捉えるように最適な温度と火入れで調理する。

最高の肉料理を嗜むために、福岡へ。完全予約制の肉料理店「MUKU」オープン

「肉だけでは成立しない」と語る鳴海氏の料理は、旬の魚介や野菜とともに構成される。香りの余韻、味の強弱、食感の緩急。それぞれが互いを引き立て、記憶に残る体験を紡ぐ。

和にも洋にも分類できないが、それぞれの素材にとって最も自然なアプローチで構築されたコースは、決して派手ではない。それゆえに、料理の深みが静かに感覚に届く。

最高の肉料理を嗜むために、福岡へ。完全予約制の肉料理店「MUKU」オープン

食材だけでなく、空間にも宿る余白の美

「MUKU」の魅力は、料理だけに留まらない。空間設計にも、鳴海氏の料理観と美学が通底している。

ベージュを基調とした内装は、目に優しく、過剰な装飾がない。計算された照明と余白が、自然と視線を皿へと導く。

最高の肉料理を嗜むために、福岡へ。完全予約制の肉料理店「MUKU」オープン

座席はカウンター8席のみ。料理が生まれる音や熱気、空気までをも共有できるこの密度が、鳴海氏にとって理想のサイズだ。

特にスペシャリテであるシャトーブリアンのカツサンドは、調理と提供の間に一切のタイムラグがないこのカウンターでこそ、最適な温度をもって提供される。高温で焼き切るスタイルとは異なり、肉の繊細な旨味と構造が際立つこの一皿は、訪れる者に深い余韻を残すだろう。

完全予約制・1日数組限定というスタイルもまた、提供される料理と空間が保つ密度と緊張感を大切にしたいという考えから。訪れる人にとって、ここは単なる食事の場ではない。素材と向き合い、その本質を味わう、特別な時間を過ごす場所だ。

最高の肉料理を嗜むために、福岡へ。完全予約制の肉料理店「MUKU」オープン

「肉のために福岡へ」MUKUが示す食の行き先

「MUKU」では、特定のカテゴリーや産地に縛られることなく、本当に美味しい素材との出会いを何よりも重視している。いずみ華姫牛のような特別な肉に加え、今後は魚介や野菜にもさらなる可能性を見出し、「ここでしか味わえない季節の一皿」を追求していくという。

最高の肉料理を嗜むために、福岡へ。完全予約制の肉料理店「MUKU」オープン

「肉のために、福岡へ」――この一言は決して誇張ではない。心と五感に深く届く体験を求める者にとって、「MUKU」は福岡を訪れる理由となるだろう。華美な演出ではなく、丁寧に重ねられた時間と技が、その一皿に確かな説得力を与えている。

MUKU
所在地:福岡県福岡市中央区春吉3-13-34 THE ONE by OAK VILLA 102
アクセス:地下鉄「天神南」駅より徒歩7分/「櫛田神社前」駅より徒歩6分
営業時間:18:00~23:00(完全予約制)
定休日:月曜日
予約サイト:https://www.tablecheck.com/ja/muku
公式インスタグラム:https://www.instagram.com/muku.fukuoka/?igsh=MTYwdnhuM2xnamQwZg%3D%3D&utm_source=qr#

PR TIMES:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000161747.html

(Fumiya Maki)

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