「Triple Bottom Line」がデザインの祭典にて2種の新作ライトを発表。繊細な美しさに注目

AIを活用したジェネレーティブデザインを中心にプロダクト設計を手掛けるデザインスタジオ「Triple Bottom Line」は、デンマーク・コペンハーゲンで開催される家具・インテリアのデザインの祭典「3daysofdesign（スリーデイズ オブ デザイン） 2025」にて、吊り下げ照明「FOUSKA（フースカ）」と卓上照明「SKIA（スキア）」の2種を発表する。

工業的なプロセスで美しさを再現した「FOUSKA」

「FOUSKA」は、従来の工業デザインでは不要物として排除される手仕事ならではの揺らぎを、新たな価値創造の源泉としてアプローチしたプロダクト。形を織りなす無数のラインは、一見すると工業生産の精密さそのものだが、その規則正しさの中に、意図的に「手仕事ならではの揺らぎ」が形式的要素として組み込まれている。

会場では、異なる造形方法による2種類のテクスチャが展示される。ひとつは編み物のように蛇行するパスで構成され、光の拡散効果を最大化するもの。もうひとつは、シンプルなスパイラル構造で内部を垣間見せる設計となっており、銅フィラメントを青く酸化させた構造物を内包している。

廃材が原料の再生モルタルを使用した「SKIA」

「SKIA」は「MDW2024」で発表した「VISCUM」の構造を見直し、発展させた照明。本体のシルエットは前作の静謐な佇まいを継承しながらも、細部には大胆な変革が息づいている。

最も特徴的なのは、建築現場から出る廃材を原料とした再生モルタル（漆喰）を採用しているところ。単なる環境配慮を超えた、持続可能性への深い思索が反映されている。

廃棄されるはずだった素材が、新たな光の器として生まれ変わるという同プロダクトは、持続可能性を模索する取り組みにおいて「なぜそれを作るのか」という根本的な問いへの、1つの行先を照らしている。

デンマーク・コペンハーゲンで毎年開催される祭典

同スタジオが出展する「3daysofdesign」は、毎年6月にコペンハーゲンの中心部エリアで開催される家具・インテリアのデザインの祭典。同イベントは年々規模を拡大しており、国内外のブランドやデザイナーが参加する。

12年目となる今年は、6月18日（水）～6月20日（金）で開催され、「KEEP IT REAL」を軸に、8つの地域でテーマを深掘りするポイントを設け、それぞれの特色を表現するインスタレーションが展開される。

今回同スタジオは、「Insights」をポイントにしたローゼンゴート地区において、工業生産における新しい表現価値を創造する「FOUSKA」を展示する。また、「ミラノデザインウィーク2024（MDW2024）」にて好評を得た、卓上照明「VISCUM（ヴィスクム）」と、その後継として誕生した「SKIA」も展示予定だ。

光と影が織りなす物語の数々を、自身の目で実際に見て確かめてみたい。

Triple Bottom Line公式サイト：http://triplebottomline.cc/
3daysofdesign 2025イベント公式サイト：https://www.3daysofdesign.dk/exhibition/triple-bottom-line

PR TIMES：https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000006.000091491.html

（kyoko.）