8月30日(土)より、美術館「えき」KYOTOにて「円空展 330年の祈り 彫り宿る、円空の魂!」が開幕する。江戸時代初期に生きた僧・円空の没後330年を記念し、その信仰と彫像の軌跡をたどる展覧会だ。
12万体もの像を彫ったと伝わる円空。鑿(のみ)によって刻まれた木像たちが、時を超えて私たちの前に躍動感あふれる姿を現す。
仏に近づくための彫刻──悟りを求めた前半生
本展は、円空の人生を2つの時期に分けて構成する。前半は、自らの悟りを求めて彫像に向き合った「上求菩提(じょうぐぼだい)」の時代。32歳から47歳頃までに制作された像の数々が展示される。

一刀一刀に込められたのは、個人の信仰の結晶。鋭さの中に静けさを宿す造形が、円空の修行と内面世界を物語っている。
人びとに祈りを届け救済を目指した晩年の姿
後半は、庶民の救済を願い、布教の手段として像を彫った晩年期「下化衆生(げけしゅじょう)」を紹介。円空が各地を巡りながら遺した像の中から、関西初公開を含む選りすぐりの作品が集まる。

大仏殿の荘厳さとは異なる、素朴で温かな造形。その背景にある円空のまなざしを、じっくりと感じ取りたい。
監修者によるギャラリートークも開催
会期中は、本展監修を務めた円空学会理事長・小島梯次氏によるギャラリートークも実施。8月30日(土)と9月7日(日)の両日、10時30分と14時から各回約45分間、館内を移動しながら解説が行われる(事前申込不要・要入館券)。
円空の彫像に込められた祈りの意味を、作品とともに深く味わう時間になりそうだ。
円空展 330年の祈り 彫り宿る、円空の魂!
会期:8月30日(土)~10月6日(月)※会期中無休
会場:美術館「えき」KYOTO(京都駅ビル内 ジェイアール京都伊勢丹7階隣接)
開館時間:10:00~19:30(入館は閉館30分前まで)
入館料:一般1,200円(前売1,000円)※税込
※前売券は8月29日(金)まで販売
チケット販売:美術館窓口(~8月24日まで)、チケットぴあ、ローソンチケット
美術館公式サイト:https://kyoto.wjr-isetan.co.jp/museum/
PR TIMES:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000396.000021989.html
(山之内渉)
※展示作品やイベント内容が変更、または中止になる場合があるため、最新情報は同美術館の公式サイトで確認を