創業100年のベーカリー「栄屋製パン」は、食パンのミミとオーガニック伊予柑の選別除外果実を使ったクラフトビール「Iyokan Juicy IPA」を、7月29日(火)にリリースした。
捨てられる予定だった食パンのミミからモルトの一部を代替し、傷や形などによって選別除外された伊予柑を使用するという、2つのフードロス問題を解決するクラフトビールだ。
パンの製造からクラフトビールの醸造まで
神奈川県海老名市の「栄屋製パン」は、長年にわたって製パン業という形で食品の生産に携わってきた。
素材=農産物には、それをつくる人たちの努力や生き方が宿っている。その一部分であっても、フードロスとして扱われてしまうなら、それらがもつ力を余すところなく社会で活用されるかたちに変換することが同社のクラフツマンシップだ。

そして、この想いを伝える手段として、2024年にフードロスを基本コンセプトにした自社ブルワリーを開設した。このブルワリーでは、日々排出される、数百キロにも及ぶ飼料にするしかなかった食パンのミミからクラフトビールを醸造している。

持続可能な日本の農場から生まれた伊予柑
同商品で使用している果実は、持続可能な日本の農業を創ることを目的に設立された「MOTTAINAI COCOLOFARM」が生産したもの。
同社では、高齢化による農業の担い手の減少、農作物の廃棄ロスの問題といった日本の農業の問題を解決するために、さまざまな企業との協業を実現している。
オーガニック伊予柑を活用したサステナブルな1本
「Iyokan Juicy IPA」は、総生産量の約0.09%という非常に稀少といわれる有機JAS認証を取得した、愛媛県産伊予柑の選別除外された完熟伊予柑果実を使い、異なる事業者から発生する2つのフードロスを原材料として醸造したクラフトビールだ。

農業と醸造所がタッグを組んだクラフトビール
業種と地域を超えて、フードロスになる果実と使われることのない食パンのミミを合わせてクラフトビールを醸造するのは、今年の1月以来2回目の取り組みとなる。
第1弾では摘果果実を使い、青い実の香りとシトラスに似た香り、苦味を生かした硬派なつくりの「Iyokan Saison」をリリースした。今回の第2弾では、瀬戸内の日差しと有機農法で育った伊予柑の完熟果実をふんだんに使い、爽やかでジューシーな伊予柑の味わいを存分に活かしつつ、アルコール分は控えめに。
喉が渇ききる熱暑にグイグイ飲める、ドリンカブルな仕上がりになっている。

農業と醸造所、ベーカリーが協働して作り上げた「Iyokan Juicy IPA」は、サステナブルなだけでなく美味しさにもこだわったビールだ。
Iyokan Juicy IPA
品目:発泡酒
内容量:350ml
価格:6本セット 3,762円(税込、送料別)
販売:公式ECサイト、SHOGUN CAFE & EXPERIENCE(東京:店内グラス提供)、リカーランドトップ各店、bar de espana Central(愛媛県松山市)ほか
公式ECサイト:https://upcycle-beer.com
PR TIMES:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000010.000120139.html
(田原昌)