エルトン・ジョンが1977年にロンドンで披露した名演が、半世紀近い時を経て蘇る。

レイ・クーパーとの共演によるライヴ音源が収められた『ライヴ・フロム・ザ・レインボー・シアター・ウィズ・レイ・クーパー』が、7月25日(金)にCDと配信でリリースされた。

限定盤LPに1曲を加えた本作は、エルトンのキャリアを凝縮したような一枚だ。

シンプルな構成が際立たせる、楽曲そのものの力

本作は1977年5月、ロンドンのレインボー・シアターで6日間にわたり開催されたライヴ音源を収録。

前半はピアノ弾き語り、後半はレイ・クーパーとの共演による演奏が展開され、極限まで削ぎ落とした構成が、メロディと歌詞の魅力を際立たせている。

収録された13曲は、エルトン自身が選曲を手がけたもの。初期の代表曲から、あまりライヴで披露されることのなかった楽曲まで、幅広いラインアップが並ぶ。

なかでも、「かごの小鳥」「アイドル」「さすらいの弾丸」「歌うカウボーイ、ロイ・ロジャース」の4曲は、この公演がライヴ初披露となった記念碑的ナンバーだ。

幻のステージを追体験できる、貴重なリリース

当時の観客だけが味わえたはずの空気感や緊張感を、現代の音響技術で蘇らせた今回のリリース。4月に発売されたRECORD STORE DAY限定盤を基に、CD版とデジタル配信には「グッドバイ(すべてはおしまい)」がボーナストラックとして追加されている。

© Watal Asanuma / Shinko Music

2人だけのアンサンブルが紡ぐ静かで奥深いグルーヴは、フルバンド演奏とは異なる魅力を放ち、音楽そのものへの没入を誘う。ライヴ・パフォーマンスの真価を改めて味わえる、貴重な音源といえるだろう。

音楽の原点を思い出させてくれる一枚

圧倒的なスケールで世界を魅了してきたエルトン・ジョンが、ひとりのシンガーソングライターとして立つ舞台。そこには、飾らない音楽の美しさと、観客との繊細な対話がある。

1977年のステージを体感できるこのアルバムは、ファンにとっても、新たなリスナーにとっても、エルトン・ジョンの音楽を再発見する絶好の入り口となるはずだ。

エルトン・ジョン『ライヴ・フロム・ザ・レインボー・シアター・ウィズ・レイ・クーパー』
発売日:7月25日(金)
価格:3,300円(税込)

商品ページ:https://umj.lnk.to/EltonJohn_RT

PR TIMES:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001957.000000664.html

(山之内渉)

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