京都・建仁寺山内の両足院にて、8月2日(土)から8月11日(月・祝)まで、アート・コレクティブ「Pulse of Silence 」による第10回展「したたりとひたたり — “Drip and Dwell”」が開催される。
通常非公開の両足院にて、夜間を特別に開放して実施される同展。
茶の湯の理念、和敬清寂の先にある「寂」へ
「Pulse of Silence」は、両足院副住職である禅僧・伊藤東凌氏をメンターに、アーティスト山田晋也氏とAntiques & Art Masaが2021年から展開してきた現代アート・プロジェクトだ。
京都の禅寺や神社、歴史的な空間を舞台に、絵画・インスタレーション・パフォーマンス・茶の体験を通して、古来の日本文化に宿る「静寂の中の脈動」を現代の感覚で再生させることを目的として活動している。

心の中で静かに広がる響き「静寂が脈を打つ」
その場に身を置き、目を凝らすことでしか気づけない微細な変化、呼吸のような波、心の中で静かに広がる響き。Pulse of Silenceは、そうした感覚を多層的な表現で呼び覚ます。

今回のテーマは「滴りと浸り」
10回目となる同展のテーマは、「滴りと浸り(したたりとひたたり)」だ。ひとつの出来事がぽとりと落ちる「滴り」は静かな水面に波紋を起こし、やがて見えない先へと広がる。
一方で「浸り」は、そのできごとが心の奥に染み込み、意識や感覚を変容させていく過程を表す。それは元に戻らない変化であり、判断を超えた存在の深みとして刻まれていく。
この二つの動きに耳を澄ますことは、日常のなかで見過ごしていた現象を見直すことにつながる。
わずかな滴が静けさに響き、やがて新しい感覚へと導く。同展は、そんな感覚を京都の歴史的空間で体験する試みとなっている。

京都・両足院で生まれる特別な時間
歴史を受け継ぐ建仁寺山内の両足院。ここでしか体験できない空間性と時間の流れのなか、絵画やインスタレーション、パフォーマンスを通じて、観る人が静寂と対話し、自らの内奥に波紋を広げていくような場を創出する。


自然への畏敬と仏教的叡智を融合させた現代のアニミズムを表現する同展で、静寂の美に浸ってみよう。
Pulse of Silence 第10回展「したたりとひたたり — “Drip and Dwell”」
会期:8月2日(土)~8月11日(月・祝)
会場:両足院(建仁寺山内)
所在地:京都府京都市東山区大和大路通四条下る4丁目小松町591
時間:17時30分~20時30分(受付終了20時)
入場料:1,000円
両足院公式サイト:https://ryosokuin.com/
PR TIMES:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000005.000104737.html
(MOCA.O)