9月12日(金)~9月16日(火)の5日間、京都の仁和寺御所庭園内にある黒書院で、日本の伝統建築技術を伝える展示「金の犬殿・銅の犬殿展 -やんごとなき猫と犬たち-」が開催される。
大阪・関西万博にて「世界のMUSASHI個展」でコラボレーション出展した「金の犬殿」と、そのベースとなった「銅の犬殿」を展示する。
金の犬殿
8つの伝統建築技術で作られた「金の犬殿」
「金の犬殿」は犬殿製作委員会とパラアーティストであるMUSASHI(武蔵)氏がコラボレーションし、日本の伝統技術を世界に伝えるための「金の犬殿プロジェクト」から誕生。犬小屋をモチーフに作られた作品で、本来は粗末な建物である「小屋」に最高の建築技術を用いているため、立派な建物を指す「殿」を付けた。大阪・関西万博会場では「世界のMUSASHI個展」において、「ジパング」という名で武蔵氏が製作したビリケンさんの御殿として出展した。
同展で展示した「金の犬殿」はユネスコ世界無形遺産に登録されている「伝統建築工匠の技 木造建造物を受け継ぐための技術」に選定された17の技術のうちの7つの技術を用いており、今回の展示では「畳製作」の技術を追加し、8つの技術からなる「金の犬殿」を展示する。
そして、「金の犬殿」のもととなる作品「銅の犬殿」は、これまではただの「犬殿」とされてきたが、銅板屋根であることから「銅の犬殿」として展示することになった。

銅の犬殿
展示では2つの犬殿がどのような伝統技術によって作られたのかをメイキング動画で紹介するほか、大阪・関西万博の「金の犬殿」に使用した、武蔵氏が作成した提灯も展示する。
現代の「猫ブログ」、宇多天皇の日記に由来
仁和寺を創建した宇多天皇は、自身の日記「寛平御記(かんぴょうぎょき)」に飼い猫の記述を残している。
日記にある「その毛色は類いまれで、他の猫はどこかぼやけた灰黒色なのに比べ、うちの猫だけは墨のような漆黒の毛色で美しい」、「歩くときは音もなく、まるで雲上の黒い竜のようだ」といった溺愛ぶりから、現代の「猫ブログ」に通じる日本で最古のペット日記として知られている。

仁和寺黒書院 外観

仁和寺黒書院 内部
今回の展示では、このような故事にちなんで犬殿を住処とする高貴な猫と犬たちをテーマにした作品を展示する。

この機会に、至高の犬小屋「犬殿」や、故事から由来する猫たちを通して日本が誇る匠の技を感じてみてはいかがだろう。
金の犬殿・銅の犬殿展 -やんごとなき猫と犬たち-
会期:9月12日(金)~9月16日(火)
時間:9時~17時(16時30分受付終了)
観覧料:無料※仁和寺御所庭園の拝観料が必要/一般800円
会場:仁和寺御所庭園内 黒書院
所在地:京都府京都市右京区御室大内33
金の犬殿プロジェクト:https://golden-inudono.com/
仁和寺 公式サイト:https://ninnaji.jp/
PR TIMES:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000003.000151596.html
(hachi)