日本人が古来より大切にしてきた「月を想う文化」を、現代に再解釈する特別な夜――。

箔工芸家・裕人礫翔氏と京都の老舗酒蔵「月の桂」が手を取り合い、酒と菓子、光と影を融合させた五感体験「観月の宴」が、9月27日(土)に開催される。

現在予約受付中で定員が限られているため、早めのチェックが吉だ。

京都六角町のサロン「mononoma」で「観月の宴」を開催。...の画像はこちら >>

箔工芸と酒が響き合う、一夜限りの舞台

京都六角町の文化サロン「mononoma(モノノマ)」で催される「観月の宴」は、古と今を交差させる試み。箔工芸の第一人者であり、世界的にも活動する裕人礫翔氏の作品解説を軸に、光と影の美を会場全体へと広げる。

箔が放つ微光が作り出す、月光を思わせる幻想的な空気に響き合うのが、350年の歴史を持つ老舗酒蔵「月の桂」の十五代目・増田醇一氏が選び抜いた酒だ。

さらに、京菓子司「末富」や「麩嘉」、南青山の新鋭「松葉屋茶寮」が加わり、三種の酒にふさわしい菓子を用意。老舗の矜持と新鋭の感性が出会うことで、単なる飲食ではなく「味わいと気配」を重ねる新しい月見文化を提示する。

京都ならではの月見文化を現代の感性で再構築

月を眺めながら感じる余白や静けさの美を愛してきた、日本古来の精神を現代に蘇らせるべく開催される同イベント。

裕人礫翔氏は文化財の復元を担う一方、海外でも作品を発表してきたアーティストだ。伝統を背景に持ちながらも国際的視野で活動する彼の作品は、京都の夜に新しい光を差し込むだろう。

また、伏見の酒蔵「月の桂」は、スパークリングにごり酒や古酒の開発で知られる革新者だ。伝統の酒造りに挑戦的な発想を融合させてきた蔵元が、和菓子とのペアリングを提示することで、味覚を中心に据えた観月体験を創出する。

老舗菓子店の「末富」や「麩嘉」の確かな技、そして「松葉屋茶寮」の斬新な感性が加わり、京都だからこそ実現する多層的なコラボレーションを織り成す。

少人数制で五感を解き放つ没入の宴

「観月の宴」は一部12名限定の二部制で行われる。小規模だからこそ、参加者は光のレイヤー、酒と菓子の香味、そして語られる言葉を全身で受け取ることができるだろう。

文化体験という以上に、アートインスタレーションに近い濃密さを持つ時間となるかもしれない。

会場となる「mononoma」は、酒や茶、器、着物などをテーマに伝統と現代文化を融合させる文化サロン。理念は“Craft as Capital”、つまり日本文化そのものを資本と捉え未来に活かすという発想を重んじている。

今回の「観月の宴」もまた、その理念を体現するものだ。同イベントが文化遺産プロジェクト「Oriza(オライザ)」との共同プロジェクト「MONORIZA」の第一弾として開催されるという点からも、この取り組みが一過性のイベントではなく、継続的な文化発信の試みであることがうかがえる。

京都六角町のサロン「mononoma」で「観月の宴」を開催。月に思いを馳せる特別な一夜

伝統と革新、アートと味覚が融合する一夜は、月を愛でる文化を現代に蘇らせる新たな扉となるだろう。たった24名の参加者だけに許される、五感の冒険を体感してほしい。

観月の宴 — 月を想う文化を、現代に蘇らせて
日程:9月27日(土)
会場:京都 mononoma
所在地:京都府京都市中京区六角町368-1
時間:第1席 17:30~19:00、第2席 19:30~21:00
定員:各回12名限定
参加費:11,000円(税込)
予約フォーム:https://forms.gle/jmdejphGCk7Dni4t8

PR TIMES:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000004.000166139.html

(kyoko.)

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