銀座・ナカジマアートでは10月23日(木)から11月5日(水)まで、日本画家・能島浜江(のうじまはまえ)氏の新作展「注文の多い展覧会」を開催する。日本画作品や立体作品など、宮沢賢治の物語をテーマにした計13作を鑑賞できる。
顔彩や金泥で描く日本画ワークショップも行われる予定で、日本画の表現の楽しさを体験できる内容となっている。
『どなたもどうかおはいりください』日本画(立体) 宮沢賢治「注文の多い料理店」より
宮沢賢治の名作を日本画に
日展所属の日本画家・能島浜江氏は、祖父(能島康明)、父(能島和明)、叔父(能島千明)、妹(能島千晴)がいずれも日本画家という家庭環境で育っている。
多摩美術大学在学中に日展初入選を果たすと、大学院を修了後、日展を中心に活動し、奨励賞を多数受賞。2022年には東京都知事賞、2024年には文部科学大臣賞を受賞し、気鋭の作家として注目を集める人物だ。
同氏の日本画の特徴は、宮沢賢治の物語をテーマにしていることだろう。他の物語に心が移っても、原点として戻ってくるのは宮沢賢治の物語で、何度読んでも新たな発見や印象に残る不思議な言葉などがあるという。
ときには自分が物語に入り込み、そこにあるものを感じ表現することで、見る者の五感すべてを刺激する作品を描き続けている。物語の教えや学びを自身の作品作りに共鳴させながら、観る人の心に響く詩や物語を紡ぐ。

同展では、宮沢賢治の物語の中から『注文の多い料理店』『毒もみのすきな署長さん』『洞熊学校を卒業した三人』の3作品からインスピレーションを得た日本画作品と立体作品、合わせて13点を展示する。
能島氏は「宮沢賢治の物語に耳を澄まし、“モノガタリトワタシ”をテーマに制作いたしました。あつくもなくつめたくもない――なまあたたかな眼差しでご覧いただけましたら幸いです」と話す。
ワークショップで日本画をさらに楽しむ
10月27日(月)14:00~16:00には、能島氏による日本画ワークショップ「墨と金泥の世界 色紙に描く動植物」も開催する。272mm×242mmの大色紙サイズに日本画で使われる画材を使って絵を描く内容となる予定で、作品は持ち帰り可。
能島氏の新作に触れ、ワークショップに参加して、日本画の奥深さに触れてみよう。
能島浜江「注文の多い展覧会」
会期:10月23日(木)~11月5日(水)会期中無休
会場:ナカジマアート
所在地:東京都中央区銀座5-5-9 アベビル 3階
ワークショップ「墨と金泥の世界 色紙に描く動植物」
日時:10月27日(月)14:00~16:00
参加費:4,000円(材料費込み)
ナカジマアート公式サイト:https://www.nakajima-art.com/
PR TIMES:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000004.000154535.html
(Uchiyama Shintaro)