京都発のスタートアップ、アトモフが手がける「Atmoph Window Yo」が、2025年度グッドデザイン賞を受賞した。

“世界とつながる窓”という発想のもと、風景とテクノロジーを融合させたこのデバイスは、室内に心地よい開放感をもたらす。

デザインと体験の両面から、新しい「窓」のあり方を提示している。

日常の中に広がる、もうひとつの風景

「Atmoph Window Yo」は、世界1,900カ所以上の風景を映し出し、室内にいながら旅先の景色を感じられるバーチャル窓。閉塞感を感じやすい空間に開放感と安らぎをもたらし、居住空間の質を高めるスマートデバイスとして注目を集めている。

専用の望遠鏡型コントローラー「Atmoph Scope」を使えば、遠景を拡大して細部を眺めたり、風景の中を探索するような感覚で操作したりすることが可能。太陽光を再現するライトや高音質スピーカー、ワイヤレス充電対応の窓枠など、多彩なモジュールを組み合わせることで体験を拡張できる。

“窓”としてのリアリティを追求したデザイン

デザインを手がけたのは、acasso Inc.のJake Lee氏・Anda Lee氏と、アトモフの垂井洋子氏、旭岡宗宣氏。フレームに奥行きをもたせ、画面を壁面に近づける設計によって、本物の窓のような立体感を表現している。

ガラスをモチーフとしたGUI(グラフィカル・ユーザー・インターフェース)は、レイヤー構造を取り入れることで視覚的な奥行きを生み出している。また、フレームには直線ではなく有機的な曲線を採用。空間に溶け込みながらも静かに存在感を放つ“未来の窓”として仕上げられた。

「未来の窓」への期待と評価

審査委員は、「世界とつながる窓」という発想の新しさと、学習型のインタラクションシステムによる高いUXデザインを評価。現代の生活における閉鎖的な空間課題へのひとつの解答として、“新しいカテゴリーの可能性を感じさせる製品”と評した。

「Atmoph Window Yo」は、11月1日(土)から5日(水)まで東京ミッドタウンで開催される「GOOD DESIGN EXHIBITION 2025」にて展示予定。新しい暮らしの形を映す“窓”として、その存在感をさらに広げていきそうだ。

Atmoph Window Yo
製品ページ:https://atmoph.com/ja/products/aw103

PR TIMES:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000104.000013724.html

(山之内渉)

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