日本とアイルランド、それぞれのアーティストが描く“ハーンの世界”が東京に集う。アイルランド・日本交流美術展「怪談ーラフカディオ・ハーンとの邂逅」が、11月4日(火)から17日(月)までアイルランドハウス東京で開催される。
小泉八雲として知られる作家ラフカディオ・ハーンの著書『怪談』を、40名の現代アーティストが独自の視点で視覚化する。
“怪談”をめぐる、文化を超えた対話
本展は、アイルランドと日本を拠点に活動するアーティスト各20名による交流プロジェクト。ハーンが1904年に発表した『怪談』をテーマに、版画、写真など多様な表現で“異界の物語”を解釈している。
Anjitsu / 庵室
The Passion of Hoichi / 芳一受難
たとえば、ドミニク・ターナーの《Anjitsu(庵室)》は「食人鬼(じきにんき)」を題材にした写真作品。原陽子による《The Passion of Hoichi(芳一受難)》は、「耳なし芳一の話」から着想を得たエッチングとして展示される。
幻想と現実の境界を探る試みが、国や時代を超えて交差する。
八雲が遺した“語り”を、今に映す
ギリシャに生まれ、アイルランド人の父を持つラフカディオ・ハーンは、明治期の日本文化に魅せられ、『怪談』をはじめ多くの物語を英語で紹介した作家。彼が見出した日本の“心のかたち”は、現代アートを通じて新たな姿へと再生する。
会場となるアイルランドハウス東京では、アーティストによる版画や写真作品を展示。作品一覧や出展者の略歴は、公式ウェブサイトから閲覧できる。
夜の静けさに耳を澄ますように、八雲の“語り”を現代に映す作品群と向き合ってみてはいかがだろうか。
怪談ーラフカディオ・ハーンとの邂逅
会期:11月4日(火)~17日(月) ※土・日・祝休館
公開時間:11:00~12:00/14:00~16:00(公開日により異なる)
会場:アイルランドハウス東京 B1イベントホール(東京都新宿区四谷本塩町1-6)
観覧料:無料(日時指定・事前予約制)
公式サイト:https://kwaidanexhibition.com/
作品一覧:https://kwaidanexhibition.com/exhibition-prints/
アーティスト略歴:https://kwaidanexhibition.com/artist-biographies/
PR TIMES:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000055.000017681.html
(山之内渉)