先日『星のカービィ』のグッズを他人に見せていたところ、こんな疑問をもらいました。「カービィはなんでこんなにかわいいのに戦うの?」と。
……確かにカービィはキャラクターとしても大人気で、そのグッズはステキなものもたくさん。何よりピンクで丸くて戦いなんてしなさそうな存在にも見えます。

その一方、カービィは宇宙を救う勇者であったり、あるいは“ピンクの悪魔”なんて呼ばれてしまうことも……。というわけで、こんなかわいいカービィがどうして戦うのか、それぞれのシリーズ作品を確認して理由を調べ上げてみたというのが今回の特集になります。

なお、シリーズ作品によっては戦う理由が不明確であるケースもあるため、その作品はスルーしています。また、リメイク作品は重複になるので除外、『星のカービィ スーパーデラックス』に関しては各ゲームごとに戦う理由をカウントしております。

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【特集】『星のカービィ』一度は食べてみたいカービィ世界の食べ物10選
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【特集】『星のカービィ』名曲10選
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◆食べ物絡みで戦うことになるのは「6回」
初代『星のカービィ』では、デデデ大王が国中の食べ物と「きらきらぼし」を奪ってしまったためカービィが戦いに赴くことになります。やはりカービィといえば食いしん坊なわけで、『星のカービィ スーパーデラックス』ではデデデ大王と食べ物の奪い合いをしたり(「激突!グルメレース」)、作物を荒らすダイナブレイドを止めたり(「白き翼ダイナブレイド」)と、食べ物に関する話が多いのです。

この他にも『星のカービィ 参上! ドロッチェ団』ではケーキを盗まれたがために冒険に出て、『タッチ!カービィ スーパーレインボー』ではリンゴから色がなくなって食べられなくなってしまったために旅をする決意をするのです。

ちなみに、最新作となる『カービィ バトルデラックス!』では、デデデ大王が開いたグランプリの優勝賞品である「デラックス山もりケーキ」が食べたいためにカービィは戦いへと赴きます。やはりカービィと食べ物は切っても切れない縁があるのかも?

◆大事なものがなくなるパターンは「4回」
とはいえ、カービィも食べてばかりではありません。たとえば『星のカービィ 夢の泉の物語』では、お昼寝をしても夢を見れなくなってしまったがために、つまり夢を奪われてしまったためにデデデ大王の元へと向かうのです。


また、『星のカービィ2』ではダークマターの手により虹が消えてしまったため冒険に向かうことになります。“夢や虹を取り返すために戦う”となると、ファンシーでかわいいカービィにも似合う冒険の理由ですよね。

この他にも、『カービィボウル』や『コロコロカービィ』ではデデデ大王に星が奪われたが故にボールになって旅立つのです。空や宇宙を構成する要素もまた、カービィとは親密な関係にありそうです。

◆実は意外と多い“巻き込まれ型”は「7回」
いつの間にか事件に関わっていくことになる物語の主人公のことを“巻き込まれ型主人公”と呼ぶことがあります。このタイプはライトノベルなどで多いらしいのですが、実はカービィもこれなのかもしれません。

『星のカービィ スーパーデラックス』の「洞窟大作戦」では偶然洞窟に迷い込んでしまいますし、『星のカービィ64』ではリップルスターからリボンという妖精が来て騒動に関わることになります。『星のカービィ 鏡の大迷宮』ではメタナイトが鏡の国を救いに行ったはずなのに、カービィもたまたま4人に分裂させられ鏡の国へ行くことになるのです。

『星のカービィ Wii』ではマホロアに宇宙船の修復を頼まれるという形で騙されますし、スピンオフシリーズはさらに巻き込まれ感がすごい。『タッチ!カービィ』では怪しい魔女を追いかけたらボールの魔法をかけられてしまい、『あつめて!カービィ』は昼寝していたらネクロディアスに分裂させられるし、『毛糸のカービィ』ではトマトを吸おうとしたら間違ってアミーボ・アモーレを吸ってしまい、毛糸の世界に飛ばされるのです。カービィ、思いのほか巻き込まれ体質なのかも。

◆プププランドの危機に立ち向かったのは「5回」
あきれかえるほど平和な国と言われるプププランドですが、意外と危機に陥っています。
『星のカービィ スーパーデラックス』の「メタナイトの逆襲」ではメタナイトたちがプププランドを制圧しようと企み、「銀河にねがいを」では太陽と月のケンカをキッカケとしてプププランドや全宇宙の危機に発展していきます。

また、『星のカービィ3』では空から邪悪な黒い雲が登場しデデデ大王たちが操られるという大変な問題が発生しますし、『星のカービィ トリプルデラックス』ではプププランドに謎のツタが生えてデデデ大王がタランザに連れ去られてしまいます(デデデ大王もけっこう巻き込まれ型かも)。

この手の侵略系で一番インパクトが大きいのは『星のカービィ ロボボプラネット』でしょうか。ハルトマンワークスカンパニーが侵略を行い、プププランドは機械化されてしまいます。プププランド、あんなにほんわかとした世界なのに……。いえ、平和だからこそ他の連中が狙うのでしょうか。

◆カービィは巻き込まれて戦うことが一番多かった
こうしてカービィが戦うことになる理由を調べてみましたが、一番大きいのは“巻き込まれ型”の7回でした。カービィは食べ物やプププランドの危機に関して戦うイメージが大きかったものの、むしろ偶然だとか、たまたま悪いやつにちょっかいを出してしまっただとか、あるいは急に敵が現れて分裂させられるだとか、そういうケースのほうが多かったのです。

しかし、そう考えるとカービィのかわいらしさと勇敢さが両立する理由もわかります。カービィは確かに強いけれども偶然にも戦わざるを得なくなってしまうことが多いだけで、基本的にはかわいい。そんな不思議な存在なのかもしれません。
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