新しい要素として、歴代ボス達がタッグを組んで襲いかかる「Xチャレンジ」と、これまでに公開されたイラストや映像、BGM、さらにはフィギュアやカードといったグッズまで収録した「ミュージアムモード」が実装されました。今回は先行して本作を体験プレイ、プロデュースを務めた土屋和弘氏へのミニインタビューも合わせて発売前に魅力をお届けします。
◆『ロックマン』シリーズから100年後が舞台の『ロックマンX』
バスターで敵を倒しながらステージを突破し、最深部にいるボスを倒して特殊武器を習得できる横スクロールアクションはそのままに、『ロックマン』シリーズにはなかった要素として壁蹴りやダッシュといった新アクション、強化アーマーなどが導入されたのが『ロックマンX』シリーズ(以下、X)。1995年の第1作から2005年の第8作まで発売されています。
未来世界。その世界では限りなく人間に近い思考回路を持つロボット「レプリロイド」が普及しており、人間に近いゆえに犯罪を起こす「イレギュラー」による事件が頻繁に起きていました。因みにこの世界は『ロックマン』シリーズから遥か後年の世界が舞台とも言われています。
対策として、イレギュラーを取り締まるための特殊機関「イレギュラーハンター」を結成。そこには、ケイン博士によって封印から目覚めたエックスも所属していました。しかし、ある日突然、エックスが所属する第17精鋭部隊の隊長のシグマが、人類を排除してレプリロイドだけの世界を築くために反乱を起こし、シリーズを通したエックスとシグマの長い戦いが始まるのでした。
◆懐かしの過去作品がまとめて遊べる
■エックスだけでなく、ゼロやアクセルといった他のヒーローも操作できる
主人公のエックスに負けず劣らずの人気を誇ったのがゼットセイバーを武器に戦うゼロ。エックスの親友としてシリーズ当初から物語に大きく関わり、あまりの人気ぶりから『ロックマンX3』で限定的にプレイ可能に、『X4』からは主人公として選択できるようになりました。
また、『X7』ではドット表現の2Dアクションからポリゴン表現の3Dアクションになり、第3の主人公アクセルが登場するトリプルヒーローシステムに。『X8』では2人プレイによる「ダブルアタック」や「レスキューチェンジ」などの協力アクションが実地されるなど、ナンバリング通して大胆なモデルチェンジを繰り返してきました。
■画質の異なる3種類のグラフィックが選択可能
『ロックマンX』の全ナンバリングを最新ハードに移植した本作では、3種類のグラフィックを用意。フィルターオフでオリジナルドットグラフィック、フィルター1でなめらか補正がかけられたスムーズなグラフィック、フィルター2では懐かしいテイストのブラウン管調と好みで選べ、『X7』『X8』は高解像度化による美麗グラフィックが楽しめます。
◆強力ボスがタッグで迫る!新モード「Xチャレンジ」
『ロックマンX アニバーサリーコレクション』と『ロックマンX アニバーサリーコレクション2』に、それぞれXチャレンジ「vol.1」「vol.2」が収録。全部で27 ステージがあり、各エリアの最終ステージのみ異なります。
『X』から『X6』までの歴代ボスがそれぞれタッグを組んでエックスに襲いかかるのですが、対抗するためにスタート時にXバスターに加えて、『X』~『X6』から選抜された9種類の特殊武器から3種類を選択できます。1つのエリアをクリアするまでライフゲージは回復せず、選択した特殊武器も変更できません。先のステージも見据えた選択が攻略のカギとなります。
また、Xチャレンジ専用で使用できるオリジナルアーマーを用意。詳しい情報は今後公開されるそうですが、体験プレイでは放ったチャージショットが一定時間空中に残ること、ホバリングができることを確認しています。
ボスが2体同時に、しかもエリアをクリアするまではライフゲージが回復しないので、難易度が高いのですが、チャレンジ前に「イージー」「ノーマル」「ハード」の3段階で難易度を選べるので、初めてのプレイヤーから腕に自信のあるプレイヤーまで幅広く楽しめます。
さらに『ロックマンX』シリーズでは初となるオンラインランキングを導入。ランキングボードには世界中のプレイヤーたちのスコアが表示されます。トップランキングのプレイヤーが選んだ特殊武器も閲覧できるので、自分がチャレンジする際の参考にもできます。
◆お宝グッズまでも網羅したミュージアム
『ロックマンX アニバーサリーコレクション』と『ロックマンX アニバーサリーコレクション2』共通のミュージアムモード(収録内容は同じ)では、ギャラリー、PVシアター、ミュージックプレイヤー、グッズカタログ、さらにオリジナルアニメ作品「The Day of Σ」を収録。バンダイ社の全面協力により資料として倉庫で保存されていた、フィギュアやカードなどのお宝グッズも収録されており、ファンは大満足の内容となっています。
◆プロデューサー土屋和弘氏ミニインタビュー
本作の開発に携わったプロデューサーの土屋和弘氏(以下、土屋)に気になる「Xチャレンジ」についてお聞きしました。
――チャレンジモードのオリジナルアーマーはどういう経緯で実装されたのですか?
土屋
ボスたちが作品の枠を越えたカップリングで登場する極限バトルですから、「エックスにもそれに対抗するものを与えてあげたい」という人情も含んだ考えから作っております。
――ボスのペアリングはどのようにして決めましたか?
土屋
例えば、アイシー・ペンギーゴ(『X』より)とフロスト・キバトドス(『X4』より)で言うと、『X4』のキバトドスのステージの背景には凍りづけになったペンギーゴがいるんです。
「エックスに勝てなかったペンギーゴがさらし者になっているんじゃないか?」「この2人は因縁があったのではないか?」といったようなファンの推測が過去になされたのですが、今回はその2人がタッグを組んで襲いかかって来るわけです。そういう因縁めいたチョイスもありますし、システム的に面白そうなチョイスもあります。
ただ、驚かされたのが、今回のペンギーゴとキバトドスの組み合わせを見て、「過去作品の中で何か示唆されていたものを再現しているよね」と瞬時に気付くファンたちが多かったこと。そのように考察してくれるのが、開発チームとしても嬉しいですね。
――オンラインランキングを初めて導入したのはなぜでしょうか?
土屋
ロックマンは、「エアーマンが倒せない」という動画(2007年に同人サークル「てつくずおきば」のせらみかるちたんが作詞・作曲し、インターネット上で公開した同人音楽。商業展開も行われた)のように、プレイヤーの皆さんが面白がってくれて、自分の自信のあるプレイイング“俺のプレイ”を公開してくれたことで発展した歴史があると思っています。
そういった意味で、プレイヤーの皆さんにハードの持つ配信機能で“俺のプレイ”をアピールする場としても使って頂きたいなと思い、ランキングというものを採用しています。
――開発側から見ても「おーっ!」というようなプレイヤーのプレイングはありますか?
土屋
やはり、研ぎ澄まされた無駄のないプレイは見ていて感じるのがありますね。常に2手、3手先の敵の動きに向かって、武器チェンジをあらかじめしておくといったプレイは惚れ惚れします。本当にそういったプレイはたくさんあるので、今後も予想できないようなプレイを見せて頂きたいと期待しております。(了)
開発チームの方にプレイイングを見てもらえているのは嬉しいなと感じました。ファンの声も反映されたアニバーサリーコレクションは、単に歴代ナンバリング作品がまとめてプレイできるだけでなく、『ロックマンX』が好きなファンが交流するきっかけになる予感がします。
◆発売日
2018年7月26日(木)予定 (PC版のみ7月25日(水)予定)
◆価格
・ロックマンX アニバーサリー コレクション:3,056円+税
・ロックマンX アニバーサリー コレクション 2:3,056円+税
・ロックマンX アニバーサリー コレクション 1+2:5,500円+税
◆対応ハード
PS4/Xbox One/ニンテンドースイッチ/PC(STEAM)
◆ゲームジャンル
アクション
◆公式サイト
http://www.capcom.co.jp/rxac/index.html