発表された時点でいち早く高い注目を集め、多くのゲームファンが待ちわびた『Fate/Grand Order』(以下、FGO)が、2015年に正式サービスを開始しました。

原点となるADVから始まり、今やアクションゲームやボードゲーム、TVアニメに劇場映画など、実に多彩な展開を遂げる『Fate』シリーズは、既に確固たる地位を築き上げたと言っても過言ではありません。
ですが、シリーズに名を連ねるものの、サービスが開始されたばかりの『FGO』がどこまでの人気を博すのかは、当時はまだ未知数でした。

しかし、サービス開始から3年が経過した現在、スマホ向けアプリの中でも指折り数えるほどの人気作として知られており、海外にも着実に展開。押しも押されもせぬ地位を獲得するに至っており、今から改めてプレイを始める人も少なくありません。

などと、知った風な感じでこの文章を記す筆者も、後発プレイヤーのひとりです。人気・注目度共に高いレベルを維持し続ける『FGO』に興味を引かれ、昨年の8月に本作を始めてみました。

しかし、折角なら普通に遊ぶのではなく、ちょっとした縛りを入れてプレイしようと考え、プレイの初日から今日に至るまでの一年間、課金とは一切関わらず、ゲーム内で手に入るアイテムだけで遊び続けてみようと決意。

★4以上のサーヴァントの「召喚」には、聖晶石や呼符が必須ですが、どちらのアイテムもゲーム内で獲得可能なので、コツコツ遊ぶことで戦力を整えることもできます。が、課金せずにどれくらいの戦力が入手できるのかは、実際にやってみなければ分かりません。

「召喚」は運が大きく左右するので、同じく一年間遊んだユーザー同士でも、入手したサーヴァントの数やレア度の差など、その結果は大きく異なることでしょう。とはいえ、検証結果のひとつなのも確かなので、この一年間を通したプレイレポートを参考にしてみるもよし、かつて通過した道のりをえっちら歩く新米を見てニヤニヤするもよし、それぞれの立場から楽しんでみてください。

ちなみに、『FGO』自体は無課金で通していますが、リアルなアイテム(書籍や関連商品など)で、ささやかながら支持させていただいております。だから、末永く運営してください・・・!

若干寄り道をしてしまいましたが、まずは筆者が歩んだ道のりの半分、前半部分をこちらからご覧ください。
後半は、後日公開予定なのでお楽しみに。なお、具体的な物語や各章のボスの正体などには触れていませんが、若干のネタバレを含んでいるので、その点はご注意ください。

◆スロースターターな新米マスターは、初イベントでブレイブなエリちゃんをゲットできるのか!?

筆者が『FGO』を始めたのは、2017年8月下旬。最初のチュートリアルで引いた星4以上のサーヴァントは、「ヘラクレス」と「エリザベート・バートリー」(ランサー)でした。ヘラクレスが強いとはうっすら耳にしていましたが、具体的な運用方法などは分からず、少しずつ育ててストーリー攻略に挑んでいました。

といっても、当時はバーサーカーを守る方法などまったく分からない新米マスターだったので、大ダメージを受けやすいヘラクレスを見て、「HP回復できるサーヴァントとか欲しいなぁ」といったことをぼんやりと考えていました。必ず加入する「マシュ」やフレンドポイント召喚で手に入れやすい「ゲオルギウス」で守る、といった発想はまるでなく。

始めたばかりの頃はそんな有様で、ゲームシステムへの理解も浅く、右往左往する感じでした。そのためゲーム進行も遅めで、最初の一ヶ月はプレイ頻度もかなり散漫で、「ネロ祭再び ~2017 Autumn~」が開幕しても1~2戦程度しかせず、「こういうのはもっと戦力が揃ってからやろう」などと思ったものです。戦力が貧弱なりにも挑んでおけば、素材やQPが手に入ったというのに・・・!

そんな緩みきった感じのまま9月も過ぎていき、下旬に「復刻:ハロウィン・カムバック! 超極☆大かぼちゃ村 ~そして冒険へ……~ ライト版」が始まっても、戦力の不安もあって進行は緩やかでした。そんな時に訪れた転機のひとつが、「1000万DL記念ピックアップ召喚」でした。

ピックアップ対象の「マーリン」が実に強い(頼もしい)と、こちらも又聞きのような感じで知り、「それならちょっと回してみるかな」と最終日にチャレンジ。
幸い、ここまで貯まった聖晶石と呼符がそこそこあったので、あまり気負わず挑んでみました。

最初の10連は、概念礼装「もう一つの結末」が出たものの、ほかは特に大きな成果もなく。そもそも、「もう一つの結末」の有用性(ステータス上昇値がATK特化型)なども全く分かっていなかったので、大抵のサーヴァントや礼装では驚くことができなかったと思います。無知って恐い。その無知ぶりは、マーリンに対しても同じこと。評判を聞いたので引いてみた、くらいのものです。

そんな浅い知識だからこそ、幸い物欲センサーを刺激しなかったのでしょうか。次の10連でぽろりと登場。しかも、こちらもピックアップ対象になっていた「アルトリア・ペンドラゴン〔オルタ〕」(セイバー)や、星5の概念礼装「理想の王聖」もセットでした。

実際に手に入れたことで、ようやくマーリンのスキルや宝具などをチェック。この後手後手な感じも初心者丸出しです。ですが、初心者でも分かるほどの有能さに驚かされ、「このサーヴァントがいれば、我が弱小カルデアでもイベントやれるのでは・・・?」と、気持ちが持ち上がってきました。


1000万DL記念で貰える星4サーヴァントで、「アルトリア・ペンドラゴン〔オルタ〕」(ランサー)をゲットし、更に戦力を増強して復刻版「超極☆大かぼちゃ村」に邁進します。もちろん、マーリン1騎の力だけでクリアできるほど『FGO』は甘くありませんが、窮地に陥った時の無敵は、難局の打破に役立ちました。また、強いフレンドサーヴァントをマーリンでサポートできたのも大きく、半ば諦めていた「エリザベート・バートリー〔ブレイブ〕」を無事ゲット! セイバー枠で単体・全体攻撃宝具が早くも揃いました。

ですが・・・宝具LVを上げるために引き続きイベントに臨んだところ、条件を課すバトル「ダ・ヴィンチセレクト」に阻まれ、残念ながらブレイブなエリちゃんは宝具LV2で終了。マーリン駄目ですかそうですね・・・。

落ち着く隙が全然ない! 年末の『FGO』は恐ろしい・・・

◆ハロウィンから年末まで、忙しなかった2017年末!

そして、先日まで復刻版が行われていた「ハロウィン・ストライク! 魔のビルドクライマー/姫路城大決戦」が幕開け。しかも、配布サーヴァントとしてもらえる「メカエリチャン」(もしくはメカエリチャンII号機)は、ライダー・アサシン・キャスターに対するダメージが大きくなるアルターエゴ。幅広い運用が可能なので、貧弱カルデア的に喉から手が出るほど欲しいところです。

新たなイベントに向け、戦力増強を目指して引いたガチャでは、「アストルフォ」と「ギルガメッシュ(キャスター)」が登場。ピックアップ対象だった「刑部姫」や「不夜城のアサシン」はかすりもしません。もっと回したい気持ちもありましたが、「黒の聖杯」も出ましたし、年末年始に向けて聖晶石を備えておきたいところなので、30連の結果としてはまずまずと考えて切り上げます。

・【特集】『FGO』開始2ヶ月で「姫路城大決戦」をクリアできるのか!?“ガチャ30連で戦力増強編”─来たれアサシン!

ちなみに、「ハロウィン・ストライク!」に挑んだ時のマスターレベルは75。
サーヴァントの手持ちはまだまだ乏しく、ランサーなエリちゃん(LV40、宝具LV1)も編成に加えるくらいの貧弱さです。霊基再臨の素材が厳しくて…。ブレイブなエリちゃんは、宝具が2止まりという悲しさから、最終再臨まで済ませたもののLVは70止まり。80まで上げる種火分で、他のサーヴァントのLVを上げたくてつい。素材も種火も足りない時期でした。

しかしこのイベントのおかげでマーリンの霊基再臨素材が集まり(LV60→70という低次元の話ですが・・・)、育成も少しずつ進展。その甲斐あってか、シナリオ・ミッション共に無事クリア! この辺りで、「戦力を強化するにはイベントに参加しないとダメだ!」と気づき始めます。

・【特集】『FGO』開始2ヶ月で「姫路城大決戦」をクリアできるのか? ストーリーやミッション、メカエリチャン強化の進行度は果たして…

戦力はまだまだ不足が目に余りますが、続いて行われた「復刻:二代目はオルタちゃん ~2016クリスマス~ ライト版」もなんとか踏破に成功。「ジャンヌ・ダルク・オルタ・サンタ・リリィ」が加入し、宝具LVも5。ブレイブの悲劇は繰り返しません!

ですが、ここで立ちはだかったのが、「冥界のメリークリスマス」です。というのも、このイベントは「第七特異点 絶対魔獣戦線 バビロニア」をクリアしたマスターだけが参加可能。しかし当時のメインクエストの進行度は、第五特異点をようやくクリアした程度でした。


次の第六特異点から戦闘が厳しくなると聞いていたので、「もう少し戦力が整うまでイベントを重視し、育成が進んでから取り組もう」と考えていた矢先に、厳しい現実を突きつけられてしまいます。来年の復刻開催を期待して今回はパスする、という選択もありましたが、その直前に行われたピックアップ召喚にて、マーリン以来の星5となる「アビゲイル・ウィリアムズ」が来てくれたので、彼女を育てるためにも参加条件を満たし、クリスマスイベントに備えようと決意しました。

第六特異点の戦いは聞いていた以上の厳しさで、全クラスの育成もままならない手持ちでは、加入したばかりのメカエリチャンが非常に頼もしかった! ゲオルギウスもなんとかLV45まで育て、フレンドサーヴァントやアタッカーを守護し、ジリジリとシナリオの攻略にかかります。

前々から聞いていたガウェイン戦も難所でしたが、オジマンディアスやモードレッド(セイバー)との戦いも厳しかった・・・! どれも泣きながら挑んだり、再戦してようやく勝利したりと、ギリギリの戦い続きでした。最終戦に至っては悲鳴しか出せないほどでしたが、フレンドの宮本武蔵+マリーンの支援スキルでなんとか突破。バフ全盛りなどの条件を整えた上でのブレイブチェインとはいえ、1ターンで60万ダメージを叩き出してくれるとは思いませんでした。フレンドの頼もしさを改めて噛みしめつつ、12月10日になんとか第六特異点をクリア。「冥界のメリークリスマス」の幕開けは12月15日だったので、参加条件の達成が目前に見えてきたものの、開催も間近に迫っています。

そして挑んだ第七特異点。これがまた、第六特異点と遜色なく厳しい戦いばかり! 個人的な感想としては、第六特異点は「要所要所に高い壁があり、絶望的な気持ちに」という感触でしたが、第七特異点は「常に圧が凄い。どの戦いもずっと辛い」といったイメージです。ラフムが強い&しぶとい! 半壊することもしばしばでした。


しかし激戦続きのおかげで、拙いながらもようやく戦い方を学んでいき、頼もしいフレンドサーヴァントに頼り切る割り切りで脇を固めて前進。シナリオ上での辛い展開で心が揺さぶられますが、同時に背中も強く押されて前向きな気持ちに。あ、すみません、牛若丸ラッシュで一度心が折られてました・・・。

それでも、頼りになる後輩・マシュの笑顔にも助けられ、12月14日に第七特異点を無事完遂! 終局特異点への路が開けましたが、そこはもちろん大きくカーブして「冥界のメリークリスマス」に突入します。

厳しい道のりを駆け抜けた経験と、第七特異点直後に「冥界のメリークリスマス」という流れがシナリオ的にもバッチリだったので、テンション高く「冥界のメリークリスマス」に挑み、こちらもなんとか全クリア。それまで星4以上のアーチャーがいなかった我がカルデアに、「アルテラ・ザ・サン〔タ〕」が加入です。

ですが、「このクリスマスイベントが終われば、ひと息つけるぞ」などを考えていた新米マスターは、まだ知りませんでした。2017年末に、第2部の序章が幕開けすることを。そして、クリスマスイベント終了後の数日間で、終局特異点に泣きながら挑む自分の姿を。ボスが・・・強かっ・・・・・・た・・・・・・。

ネタバレのため画像は控えますが、最終戦で最後まで残ったウチのサーヴァントは、メカエリチャンとヘラクレス(絆礼装なし)でした。色んな意味で、我がカルデアを象徴するような展開です。キミ達には本当にお世話になったよ!

・【アンケート】「『FGO』第1部クリアした?」結果発表─“クリア済み”が圧倒的多数、その割合は果たして?

ここまでかなり温存してきた聖晶石を年明けに放出! 戦力の充実を目指す

◆今年の運気を早々に占うギルガメッシュチャレンジ! ジャンヌ・ダルク〔オルタ〕も見逃せない

年が明けた元日。2018年の到来を祝して、一発目に引いたガチャで「2030年の欠片」をゲット! なかなか幸先のいいスタート・・・のように思えましたが、よかったのはここまで。本命のひとつだった「ギルガメッシュ」(アーチャー)狙いの1月3日に150連ほど投入したものの、お目当てにはたどり着けない残念な結果となりました。ため込んだ聖晶石の半分以上を注ぎ込んだのに・・・!

ちなみに、真っ先に出てきた初サーヴァントは「フィン・マックール」、よくここまで出なかったなと逆に感心する初登場の「ロビンフッド」、初の星4ライダー「アン・ボニー&メアリー・リード」と、回した数を考えると今ひとつ物足りない結果でした。パンチのあるアタッカーが欲しいんです・・・。ちなみに、概念礼装「ニュー・ビギニング」が5枚出る程度は頑張りました。「カレイドスコープ」? もちろん、ここまで一枚も出ていませんとも!

吹き飛んだ聖晶石に哀愁を感じつつ、折角第1部をクリアしたので1.5部「亜種特異点I 新宿」を開始。ちなみに第1部では、第六、第七、そして終局といった怒濤の展開も非常に心に残りましたが、第一特異点も個人的にかなり好みでした。また、ここまでのバトルでも、敵を選ばずにガンガン攻める彼女の頼もしさに幾度も助けられました(ありがとうフレンド!)。なので、「ジャンヌ・ダルク〔オルタ〕」との再会は嬉しい限りです。

そして「亜種特異点I 新宿」を経て、彼女の魅力にあっけなく陥落する筆者。なにあの、あざと可愛い英霊! 彼女が言い出す前から踊る気満々でしたよこっちは! そんなテンションを狙い打ちしたかのように、「復刻:ダ・ヴィンチと七人の贋作英霊 ライト版」が開催され、ジャンヌ・ダルク〔オルタ〕もピックアップ対象に。これは回すしかない!

残った聖晶石と呼符をつぎ込んで100連。そして来てくれたのは、「アタランテ」「ランスロット」、特筆する概念礼装はなし。以上、解散! いやもちろん、2騎ともに今も活躍してくれるサーヴァントなんですが、年明けからここまで計250連ほどしてお目当てが得られず、そして聖晶石ほぼゼロという状態に心が苦しくて・・・今年の先行きが実に不安です。あ、そういえば、「ジル・ド・レェ」(キャスター)は引きました。でも、お前じゃない。

残念な自分の運にクヨクヨしつつ、「ダ・ヴィンチと七人の贋作英霊」を無事クリア。もちろん(そして未練たらしく)、ジャンヌ・ダルク〔オルタ〕の霊衣開放券もゲットしました。彼女がいつ来てもいいよう、準備だけ進める系のマスターです。・・・いやこれ、ずっと来ないフラグでは?

その後の「節分酒宴絵巻 鬼楽百重塔」では、戦力以前に手持ちの少なさに苦しめられ、百重塔(陽炎)の70階を超えた辺りでイベント期間終了。「バレンタイン2018 ~繁栄のチョコレートガーデンズ・オブ・バレンタイン~」はなんとか駆け抜け、「復刻版:空の境界/the Garden of Order -Revival-」にて「両儀式〔アサシン〕」を手に入れたあたりで、プレイ開始から半年が過ぎました。

ここまで、星5サーヴァントはマーリンとアビゲイル(宝具LV2)のみ。自力で引いた星4は全部で11騎と、かなり寂しい結果です。特に星4が。2017年はあまりガチャを引かなかったものの、年明けには全部投入したのにこれですとも! 自分の運のなさを改めて痛感します。ですが、配られたカードで勝負しなければならないのは、仕事も人生も『FGO』も同じこと。縁があって来てくれたサーヴァントを大事にしつつ頑張ろうと、数十個程度に回復した聖晶石貯金を見ながら決意する折り返し地点でした。

ちなみに、絆礼装が強いと噂で聞いたヘラクレスさん。出来るだけパーティに入れていたたものの、戦力に余裕がないため厳しい時はあっさり外していたためか、約半年のプレイでは絆LVは9止まりでした。必ず入れ続ければ、半年ほどで絆MAXまでいけるかもしれません。

ヘラクレスの絆礼装や新たな星5のゲットを目指した後半も、近日公開予定です。よければそちらもご覧ください。

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