Nintendo Directで『ゼルダの伝説 夢をみる島』がニンテンドースイッチ向けに登場することが発表されました。当時遊んだゲーマーからすれば「あの名作がついに復活するのか!」と思えるわけですが……、「え? よく知らないな~」と思う人もいるでしょう。
そもそも原作となる『ゼルダの伝説 夢をみる島』は1993年、つまり26年前に出たゲームです。特に若い人だと、本作がどんなものか知らないという人もいてもおかしくないはず。というわけで今回は、本作がどのような魅力を持つゲームなのか手短にお伝えします。
◆『ゼルダの伝説 夢をみる島』はどういうゲーム?
原作となる『ゼルダの伝説 夢をみる島』は1993年にゲームボーイで発売されたタイトルで、『ゼルダの伝説』シリーズとしては4作目となります。ちなみに1998年にはゲームボーイカラー版となる『ゼルダの伝説 夢をみる島DX』が発売されました。こちらはカラー画面になったうえ、いろいろと要素が追加されています。
現在もっとも遊びやすいのは、ニンテンドー3DSのバーチャルコンソールでしょう。617円(税込)で『ゼルダの伝説 夢をみる島DX』が遊べますよ。
最近の『ゼルダの伝説』は3Dグラフィックで描写されていますが、このころはまだドット絵の2Dゼルダと呼ばれる類のものでした。見下ろし視点の画面で、ダンジョンを攻略しつつアイテムを探し、それで道を切り開いていくというスタイルです。ゲームシステムは定番のスタイルだったのですが、しかし特別なところがいくつもあるのです。
◆『ゼルダの伝説』でありながら『ゼルダの伝説』らしかぬ作品
『ゼルダの伝説』シリーズを遊んだ人ならば、だいたいどんな流れになっている作品なのか理解できるでしょう。
ところが『ゼルダの伝説 夢をみる島』は物語からして違います。そもそも『ゼルダの伝説 神々のトライフォース』が終わったあとから始まり、リンクはゼルダ姫を救ったあと修行の旅に出ているのです。
そして航海中、嵐に巻き込まれたリンクは「コホリント島」という見知らぬ島へたどり着きます。そこで出会うのはゼルダ姫やガノンではない、いつもとは違う人々なのです。
◆ヒロインはゼルダではなくマリン
コホリント島へたどり着いたリンクは、マリンという少女に助けられます。彼女は広場でいつも「かぜのさかな」の歌を歌っており、意味深なことを言うのが印象的。エンディングを迎えれば、忘れられないヒロインのひとりとなることでしょう。
ちなみにマリンは『ゼルダ無双 ハイラルオールスターズ』シリーズにも登場しています。そこでも例の歌を聴かせてくれるみたいですよ。
◆なぜか他のゲームのキャラクターが出てくる
もうひとつ特徴的なのが、『ゼルダの伝説』シリーズなのにやたらと別作品のキャラクターが登場することです。たとえば『スーパーマリオ』シリーズの敵であるワンワンやクリボー、『スーパーマリオUSA』のボスであるマムー、あるいは『カエルの為に鐘は鳴る』はリチャード王子、さらには『星のカービィ』シリーズのカービィが敵として出てくるのです。
このかなり自由奔放なセルフパロディが許されたのは初期の作品だからということが大きいでしょうが、ゲームを最後までプレイしてみればそうなったさらなる理由がわかるかもしれません。始まりや登場キャラクターが突飛なことからわかるように、物語も「いつものゼルダ」とだいぶ違うのですから。
ちなみに『ゼルダの伝説 大地の汽笛』の社長が訊くで明かされていますが、本作のストーリーまわりは小泉歓晃氏が担当したそうです。そう、Nintendo Directで司会を務めていたあの方です。
◆泥棒ができる!
最後にもうひとつ、『ゼルダの伝説 夢をみる島』の特徴をお伝えしましょう。このゲーム、実はお店で泥棒ができるのです。
アイテムを店主の元へ持っていって会計するというシステムなのですが、店主が目を離しているスキをつけばそのまま店外へ持っていくことができます。とはいえ、盗みをすれば代償がつくというもの。名前が「どろぼー」になってしまいますし、仕返しを受けることは間違いなし。前述のゲストキャラも、このあたりもリメイクで再現されるのか気になるところです。