31年という長い歴史に、いよいよ幕を閉じようとしている「平成」という時代。振り返れば、様々なゲームハードやそれに伴うソフトが登場した時代でもありました。
PlayStation系やXbox系、任天堂系、セガ系など、思い出に残るゲームハードは人それぞれ違うものの、必ずあることでしょう。

そんなゲームハードの中でも、筆者の思い出に強く残るものと言えば、任天堂から2001年に発売された家庭用据え置きハード「ニンテンドーゲームキューブ」(以下、ゲームキューブ)でした。初めて自身が買ってもらったゲームハードであり、ここからゲームという存在にのめり込んでいったのをよく覚えています。

そこで今回は、「平成最後に振り返る思い出のゲームハード」と題して、「ゲームキューブ」の思い出を名作ソフトと共に振り返っていきたいと思います。「ゲームキューブ」を持っていたという方には、共感できる部分も多いかもしれません!

◆まず「ゲームキューブ」とは、どんなゲームハードだったのか?

さて、今回振り返る「ゲームキューブ」ですが、まずは本体の紹介から入りましょう。「キューブ」という名前の通り四角い見た目をしており、持ち運びように取っ手もついた携帯性の高いハードです。当時は小学生でしたが、友達の家に持っていくのも簡単で良かったと記憶しています。

……はい、殆ど嘘です。まずコントローラーや電源ケーブルもありますので、リュックサックに入れて運んでいました。取っ手を持つことなんて出し入れの時ぐらいです。家庭内での部屋移動ぐらいになら使えそうですが、正直使った記憶はないです。

また、「ゲームキューブ」といえば常軌を逸した頑丈さにも評判があります。
高所から落としても、車で引きずっても、ハンマーで叩いてもゲームが起動できたという実験結果は、あまりにも有名。この頑丈さと取っ手の存在により、現代ではソフトラインナップよりも先に鈍器としての話題が上がる程です。

本記事タイトルにもなっている通り、今じゃ鈍器と呼ばれる「ゲームキューブ」ですが、傑作ソフトも数多く存在していました。次ページからは、それら傑作ソフトを交えて「ゲームキューブ」を振り返っていきたいと思います。

次ページ:マリオで体験する常夏の島、リンクで楽しむ謎解きの世界……1人プレイでもたっぷり楽しめた!

◆「ゲームキューブ」のマリオゲーと言えばこれ!『スーパーマリオサンシャイン』
画像は公式サイトより一部スクショ
任天堂ハードなだけあって、看板であるマリオが登場するゲームは沢山あります。その中でも「ゲームキューブ」のマリオを代表するソフトと言えば、この『スーパーマリオサンシャイン』でしょう。

南国の楽園ドルピック島が舞台になっており、ジェットコースターがある遊園地、豪華なホテル、巨大ビーチにイカサーフィンを楽しめる湾など、ゲーム全体を通して味わえるバカンス気分が魅力の1つ。そしてなによりも、任天堂自慢の美しい水表現によって生まれる“涼しい雰囲気”が大好きでした。

子供時代はどんなゲームでも楽しめましたが、「ゲームキューブ」で初めてプレイしたソフトが『スーパーマリオサンシャイン』という良作だったからこそ、この後もゲームにハマっていけたのではないかと思います。来る夏には、当時の記憶を思い出しながら本作をプレイするのも良いかもしれませんね。マンタやアスレチック、溶岩ステージといった難しいステージも、今なら簡単にクリアできるかも!

◆トゥーンリンク初登場!謎解き冒険RPGゼルダの伝説 風のタクト

世界中にファンを持つ『ゼルダの伝説』シリーズ。その最新作として「ゲームキューブ」で登場したのが、『ゼルダの伝説 風のタクト』でした。
今では様々な作品に登場する「トゥーンリンク」が初登場したタイトルでもありますね。

画像はHD版のものです。
当時はトゥーン調のリンクに対して賛否両論だったそうですが、筆者は初の『ゼルダの伝説』シリーズでしたので関係なし。自身が子供だったゆえ、親しみやすかったです。そんなトゥーンリンクを通して冒険した本作ですが、ワクワク以上に不安を感じる場面が多かったと記憶しています。

画像はHD版のものです。
武器をなくしたせいで抵抗できない序盤のステージ、カメラを求めて進む閉所、不穏なBGMと共に現れる敵(特に大海原移動中に現れる、飛ぶハリセンボンみたいなやつ)等々、なぜかこれらトラウマの方が筆者の中では強いです。全体的に温かみがあるからこそ、恐怖要素が一際目立っていたということなのでしょうか。

ですが、今なら問題なくプレイ……いや、やっぱりハリセンボンは受け付けなさそう。あと、自身が成長したからこそ強く思えますが、メドリってめちゃくちゃカワイイですよね。この可愛さになぜ当時は気付けなかったのか不思議でなりません。

画像はHD版のものです。


次ページ:「ゲームキューブ」でも『ポケモン』シリーズは発売されていた!ダークポケモンやダークわざ……皆は知ってる?

◆「ダークポケモン」と「ダークわざ」が登場したポケモン外伝作品!『ポケモンコロシアム』/『ポケモンXD 闇の旋風ダーク・ルギア』
画像は公式サイトより一部スクショ
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ポケットモンスター』シリーズと言えば携帯機が主流ですが、外伝的作品として据え置き型ゲーム機でも何作か登場しています。その内の2つが、この『ポケモンコロシアム』と『ポケモンXD 闇の旋風ダーク・ルギア』です。

この2作品を語る上で外せないのが「ダークポケモン」と「ダークわざ」。今時のポケモントレーナーに話したら「は?なにそれ中二病?」や「なに?ヘルガーのこと?」と言われそうなこの2つですが、実際にバトルでも使用できたんですよ?

本作における「ダークポケモン」は、シリーズお馴染みの「悪の組織」によって心を閉ざされ、悪事に利用される戦闘マシンと化したポケモンのことを指します。身体から黒いオーラを出しているのが特徴的。

レベルが上がらなかったりバトル中に暴走してしまったりとデメリットはあるものの、強力な「ダークわざ」を使用することができます。「ダークわざ」に関しては『ポケモンXD 闇の旋風ダーク・ルギア』を基準に紹介しますが、簡単に言えば「ダークポケモン」ではないポケモンに「こうかばつぐん!」を叩き出せるわざです。

わざの種類も多種多様にあり、初めて見る「ダークわざ」が繰り出されるたびにビクビクしていたのを憶えています。また、伝説ポケモン「ファイヤー」「サンダー」「フリーザー」「ルギア」には、専用の「ダークわざ」も存在。

「ダークわざ」は、言ってしまえば“悪者トレーナーが使用する危険なわざ”というイメージなのですが、正直メチャクチャカッコイイので使いたくなってしまうという。当時の筆者は男子小学生……「ダーク〇〇」とか大好きな年頃ですもん。今となっては過去の物ですが、現環境に「ダークポケモン」や「ダークわざ」の要素が復活したら、どれだけ話題になるのか妄想するだけでも楽しめそうです。


ちなみに、主人公の初期ポケモンが「ブラッキー」「エーフィー」「イーブイ」というイーブイ系だったのも印象的。本作を機に、イーブイ系に興味を持ち始めていきました(特に「エーフィー」)。

次ページ:最後に紹介するのは「歌」も話題になった“宝探しゲーム”。俺には、食べられる彼らを見ていることしかできない……。

◆謎の生物と共に借金返済を目指す人気タイトル続編!『ピクミン2』
画像はWii版のものです。
最後に紹介するのは、「赤ピクミンは火に強い、青ピクミンは溺れない、黄ピクミンは高く飛ぶ~~」というCMソングでも話題になった、『ピクミン』シリーズ第2弾『ピクミン2』です。

借金返済のため、不思議な生物ピクミンを引き連れて謎の星でお宝探しをするという本作。前作と違い日数制限もないため、自身のペースで自由にゲーム進行を楽しめたのが個人的には嬉しいポイントでした。新種のピクミンを見つけて行ける範囲が広がった時や、新たなエリアに飛べるようになった時のワクワク感、そして、その先で待ち受ける敵生物に対する期待と恐怖は今でも忘れられません。

画像はWii版のものです。
画像はWii版のものです。
特に、敵生物に関してはしっかりと憶えています。
一定ルートを徘徊する「クマチャッピー」、子供を産み続ける「クイーンチャッピー」、どうやって倒すのかわからない「アメボウズ」、もはや絶望しか感じることのできない強敵「ヘラクレスオオヨロヒグモ」等々、記憶に残るものばかり。

特に「ヘラクレスオオヨロヒグモ」戦では、あまりの強さに筆者自身が「火祭りじゃ~、電気祭りじゃ~」などと叫ぶ狂乱状態になり、ピクミン達が壊滅する事態となりました。この敵生物に限りませんが、あの霊体のようになって死んでいくピクミン達を、下手くそな筆者は見ていることしかできない……もどかしいですね。

画像はWii版のものです。
そして、上記の強力な敵生物が登場する場所と言えば、ダンジョン的存在「地下洞窟」です。貴重なお宝が多くあるものの、それに伴う危険も盛り沢山。突入する前には、ピクミン達をしっかり準備して、「なんとか少ない被害で押さえたい!」と覚悟を決めていました。大人になった今プレイしたとしても、全く同じことをする気がします。

最後になりますが、小学生時代ならではのエピソードとして、クラスで流行った替え歌の1節「紫ピクミンただのデブ、白ピクミンには……何もない~」を記載しておきます。他の地域でもこのような替え歌が流行っていたのか、今になって気になってきました。

紹介タイトルのラインナップを見て気付いた方もいるかもしれませんが、前編では「1人プレイ用ゲーム」をメインに紹介しました。1人プレイ用でも魅力的なゲームばかりですが、個人的には、「ゲームキューブ」と言えば多人数プレイの側面が強いと思っています。


後編では、そんな多人数プレイ用のゲームをメインに「ゲームキューブ」を振り返っていきますので、公開をお待ちください!
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