今年の5月27日で『ときめきメモリアル』(コナミ)が発売26年目を迎えました。今回の「ゲーム19XX~20XX」は恋愛シミュレーションというジャンルを確立した、この名作の登場した1994年を取り上げます。
◆自社さ連立内閣が発足
前年の衆議院選挙で大敗し、野党となっていた自民党が非自民連立政権を離脱した社会党と連合。これに新党さきがけが加わり、社会党の村山富市委員長が総理大臣に選出されました。社会党から総理大臣が出るのは47年ぶりのことで、自民党と社会党という対極的な二党の連立は驚きをもって迎えられました。
◆松本サリン事件が起きる
6月27日深夜、オウム真理教の信徒が長野県松本市の住宅街に猛毒サリンをまき、8人が死亡、約600人が重軽症を負うという前代未聞のテロ事件が起きました。このとき長野県警は第一通報者の河野義行さんを犯人視。メディアもこれに追随し、河野さんを犯人扱いする報道が相次ぐなど警察とメディアによる人権侵害も大きな問題となりました。
◆F1レーサーのセナ選手がレース中に事故死
「音速の貴公子」とうたわれたF1レーサーのアイルトン・セナ選手が、イタリア・イモラで行われたサンマリノGPにてレース中の事故で死亡しました。日本でも絶大な人気を誇ったセナ選手の訃報は大きなニュースとなり、多くの人たちが世界的英雄の死を悼みました。
◆1994年のおもな流行
ヒット曲:『innocent world』(MR.CHILDREN)、『恋しさと せつなさと 心強さと』(篠原涼子 with t.komuro)、『ロマンスの神様』(広瀬香美)
映画:『シンドラーのリスト』、『クリフハンガー』、『ゴジラ対メカゴジラ』(※1)
マンガ:『るろうに剣心~明治剣客浪漫譚~』(和月伸宏)、『みどりのマキバオー』(つの丸)、『MONSTER(モンスター)』(浦沢直樹)、『MAJOR (メジャー)』(満田拓也)
アニメ:『機動武闘伝Gガンダム』、『マクロス7』、『魔法騎士レイアース』
※1『ロマンスの神様』は93年12月1日リリース、『クリフハンガー』と『ゴジラ対メカゴジラ』も93年12月公開です。
◆次世代ゲーム機戦争始まる
1994年を語る上で欠かせないのが「次世代機戦争」の勃発です。メガドライブの後継機となるセガの「セガサターン」(以下「サターン」)、ソニー・コンピュータエンタテインメント(現ソニー・インタラクティブエンタテインメント)の「プレイステーション」、松下電器(現パナソニック)の「3DO REAL」、PCエンジンの後継機となるNECの「PC-FX」といった新ハードが相次いで発売。
【1994年発売のおもなハードと発売日】
3月20日 3DO REAL(松下電器)
6月14日 スーパーゲームボーイ(任天堂)
9月9日 ネオジオCD(SNK)
9月23日 プレイディア(バンダイ:現バンダイナムコエンターテインメント)
11月22日 セガサターン(セガ)
12月3日 プレイステーション(SCE)
12月3日 スーパー32X(セガ)
12月23日 PC-FX(NEC)
この次世代機戦争はまずサターンとプレイステーションが優位に立ちます。サターンはアーケードで大人気となっていた3D格闘ゲーム『バーチャファイター』(セガ)が本体と同時発売。これがスマッシュヒットとなり、もっとも早く実売100万台に到達するなど順調な滑り出しを見せました。
一方、プレイステーションはローンチタイトルのひとつである3Dレースゲーム『リッジレーサー』(ナムコ:現バンダイナムコエンターテインメント)などがヒット。サターンにやや後れを取ったものの、こちらも翌95年5月に実売100万台を達成しています。このサターン、プレイステーションと96年に発売された任天堂の「ニンテンドー64」が、次代の覇権を争っていくことになります。
それではこの年発売された名作・話題作を紹介していきましょう。
ときめきメモリアル
発売日:1994年5月27日
機種:PCエンジン
発売元:コナミ
言わずと知れたギャルゲー人気の火付け役にして、恋愛シミュレーションを人気ジャンルへと押し上げた名作です。発売当初はほとんど注目されていませんでしたが、じょじょに人気に火が付き、スーパーファミコン、プレイステーション、セガサターンに移植。関連グッズも多数発売されるなど一大ブームとなったのはご存知のとおりです。
もちろん藤崎詩織をはじめとするヒロインたちの魅力も大きかったのですが、人気となった最大の要因はシステムが画期的だったことではないでしょうか。
1回のプレイが比較的短く、試行錯誤しながら何度も繰り返しプレイできるのも魅力のひとつと言えます。進め方によってまったく違う高校生活になるなど自由度も非常に高く、かなり攻略のしがいがあるので、ギャルゲーは苦手だけど本作にはハマったという人も少なくありませんでした。
余談ですが、本作の基本システムはのちに『実況パワフルプロ野球』シリーズのサクセスモードに取り入れられ、こちらも大成功をおさめています。PCエンジン末期を飾る名作にしてゲーム史に燦然と輝く1本です。
バーチャファイター2
発売日:1994年11月
機種:アーケード
発売元:セガ
前作『バーチャファイター』に続いて一大旋風を巻き起こした3D対戦格闘ゲームです。前作はまだまだキャラクターの造形が甘く、広い空間に闘技場だけがあるなど背景もちょっとチープでした。しかし、本作はグラフィックのクオリティが大幅にアップ。キャラクターたちが驚くほどカッコよくなり、背景もしっかり描き込まれるなど非常に見応えのあるものになっていました。
さらに目を見張ったのがキャラクターのアクションです。フレームレートが秒間30フレームから57.5フレームになったことで動きが驚くほど滑らかになっており、わずか1年でのすさまじい進化に格闘ゲームファンは狂喜しました。
かくして本作は前作以上の大ヒットとなり、全国のゲームセンターで連日熱い対戦が繰り広げられました。その人気は圧倒的で翌95年にセガサターンに移植。累計出荷本数130万本(※2)を記録するなど、こちらもスマッシュヒットとなりました。
ちなみに今プレイするならプレイステーション3もしくはXbox360版がおすすめです。ダウンロード専用ソフトですが初期版のバージョン2.0とゲームバランスなどを調整したバージョン2.1の切り替えが可能。もちろんオンライン対戦も楽しめ、価格も非常にリーズナブルなので大変お買い得です。
※2:数字はいずれも一般社団法人コンピュータエンターテインメント協会発行の『2019 CESAゲーム白書』より
スーパードンキーコング
発売日:1994年11月26日
機種:スーパーファミコン
発売元:任天堂
任天堂の人気キャラクター・ドンキーコングが相棒のディディーコングとともに冒険を繰り広げる横スクロールアクションです。開発を担当したのはイギリスのレア社で、この年一番のヒットとなる累計出荷本数300万本を記録。海外での人気も絶大で、世界累計出荷本数930万本という記録を打ち立てました。
圧巻だったのがグラフィックです。3Dモデリングされたドンキーたちの造形やリアルなアクション、緻密に描かれた背景やステージ。いずれもハイクオリティのひとことで、スーパーファミコンの枠を超えるものでした。
ドンキーとディディーを使い分けながら進む戦略性の高さ、冒険を手助けしてくれるかわいいアニマルフレンドたち、隠し要素満載の多彩なステージも魅力たっぷり。難易度も絶妙で、簡単ではないですが決して理不尽ではなく、ちゃんとコツをつかめばクリアできるようになっていました。それだけにハマり度は底なしで、今プレイしても十分に楽しめます。続編となる『スーパードンキーコング2 ディクシー&ディディー』、『スーパードンキーコング3 謎のクレミス島』とあわせて、ぜひ一度プレイしてみることをおすすめします。
ファイナルファンタジーVI
発売日:1994年4月2日
機種:スーパーファミコン
発売元:スクウェア(現スクウェア・エニックス)
ご存知国民的人気RPGのシリーズ第6作目です。それぞれが複雑な背景を持つ個性的なプレイヤーキャラクターたち、スーファミの表現力を限界まで出し尽くした精緻なグラフィック、前半と後半でガラリと世界が変わる意外性に満ちたストーリーなどが受け、国内累計出荷本数255万本を記録しました。
特に驚かされたのがオープニングです。悲しげなサウンドとともに、魔導アーマーと呼ばれるマシンが雪原を進んでいく。この映画を思わせる幕開けは非常に印象的で、本作を代表する名場面のひとつになっています。かくいう筆者もこのシーンを初めて見たときは思わず「おお!」となりました。
『FF』シリーズの象徴である「クリスタル」が登場しないことも大きな話題となりました。代わって前面に押し出されたのが蒸気機関などの機械文明で、ファンタジーとスチームパンクが融合したような世界観は従来の剣と魔法の世界と一線を画すものでした。
敵役となるケフカの存在にも触れておくべきでしょう。登場時は典型的な小悪党で、支離滅裂なふざけた言動や下卑た笑い声はユニークでしたが、まさかこの小物が神のごとき超越者になろうとは思ってもみませんでした。多くのプレイヤーを唖然とさせた、このユーモラスな異形の敵は今も語り草となっています。
MOTHER2 ギーグの逆襲
発売日:1994年8月27日
機種:スーパーファミコン
発売元:任天堂
1989年に発売されたRPG『MOTHER』(任天堂)に続くシリーズ第2作目です。ゲームデザインを手掛けたのは糸井重里氏で、「大人も子供も、おねーさんも。」というキャッチコピーや木村拓哉さんが出演したCMも話題になりました。
舞台は199X年の地球。プレイヤーはオネットという田舎町に住む少年・ネスとなって、仲間たちと冒険を繰り広げることになります。ネスは『スマブラ』のプレイヤーキャラクターとしても活躍しているので、若いゲームファンもよく知っていることでしょう。
基本フォーマットはオーソドックスなコマンドRPGである本作ですが、内容は非常に個性的で魅力に満ちたものでした。コピーライターである糸井氏ならではの独特かつ味のあるセリフの数々、子供たちが家族に支えられて冒険を繰り広げていくハートフルなストーリー、そして誰もが唸った衝撃的なラストバトル……いずれも非常に印象的で、そこにはワンアンドオンリーの面白さがありました。
現在、糸井氏が代表取締役社長を務める株式会社ほぼ日が、『MOTHER』シリーズの「すべてのことば」を収録した書籍を制作中で2020年末に発売予定となっています。
この年はスーパーファミコンがまだまだ人気で、上記3作品のほかにも数々の名作・人気作が登場しています。中でもサウンドノベルシリーズの第2弾となる『かまいたちの夜』(チュンソフト)は、本格ミステリならではの謎解きの楽しさやシルエットで描かれたキャラクターたち、恐怖をあおる演出の数々などが話題となり、多くの支持を集めました。
さらに人気2D格闘ゲーム『スーパーストリートファイターII』(カプコン)がミリオンヒットを記録。ファミコンで発売された『暗黒竜と光の剣』に新章を追加したシミュレーションRPG『ファイアーエムブレム 紋章の謎』(任天堂)、『真・女神転生』シリーズの2作目となる『真・女神転生II』(アトラス)もスマッシュヒットとなりました。
そのほか海外で絶大な人気を博した『スーパーメトロイド』(任天堂)、小学館の人気マンガ家たちがキャラクターデザインを手掛けたRPG『ライブ・ア・ライブ』(スクウェア)、女性向けゲームの草分けである『アンジェリーク』(光栄:現コーエーテクモゲームス)なども、この年に発売されています。
アーケードでは2D対戦格闘ゲーム『THE KING OF FIGHTERS '94』(SNK)がヒット。『餓狼伝説』、『龍虎の拳』、『サイコソルジャー』などSNKのゲームキャラクターたちが作品の枠を超えて戦うというもので、さまざまなドリームマッチを楽しめることから人気シリーズとなりました。
落ちものパズルゲームの傑作『ぷよぷよ通』(セガ)の登場もこの年です。相手から送り込まれた「おじゃまぷよ」を連鎖で打ち消す相殺システムの導入により、対戦の面白さが倍増。メガドライブをはじめとするさまざまな家庭用ゲーム機にも移植され、多くの中毒者を生み出しました。また、現在に続く3D対戦格闘ゲームの記念すべきシリーズ第1作『鉄拳』(ナムコ)、フル3Dガンシューティング『バーチャコップ』(セガ)なども話題を呼びました。
いかがだったでしょう。このようにハードの移行期は旧ハードから名作が生まれるということがよくあります。新ハードが登場しようとしている本年もPS4やXbox Oneから思わぬ傑作が出てくるもしれませんね。
まずはいつものようにこの年のおもな出来事を振り返っておきましょう。
◆自社さ連立内閣が発足
前年の衆議院選挙で大敗し、野党となっていた自民党が非自民連立政権を離脱した社会党と連合。これに新党さきがけが加わり、社会党の村山富市委員長が総理大臣に選出されました。社会党から総理大臣が出るのは47年ぶりのことで、自民党と社会党という対極的な二党の連立は驚きをもって迎えられました。
◆松本サリン事件が起きる
6月27日深夜、オウム真理教の信徒が長野県松本市の住宅街に猛毒サリンをまき、8人が死亡、約600人が重軽症を負うという前代未聞のテロ事件が起きました。このとき長野県警は第一通報者の河野義行さんを犯人視。メディアもこれに追随し、河野さんを犯人扱いする報道が相次ぐなど警察とメディアによる人権侵害も大きな問題となりました。
◆F1レーサーのセナ選手がレース中に事故死
「音速の貴公子」とうたわれたF1レーサーのアイルトン・セナ選手が、イタリア・イモラで行われたサンマリノGPにてレース中の事故で死亡しました。日本でも絶大な人気を誇ったセナ選手の訃報は大きなニュースとなり、多くの人たちが世界的英雄の死を悼みました。
◆1994年のおもな流行
ヒット曲:『innocent world』(MR.CHILDREN)、『恋しさと せつなさと 心強さと』(篠原涼子 with t.komuro)、『ロマンスの神様』(広瀬香美)
映画:『シンドラーのリスト』、『クリフハンガー』、『ゴジラ対メカゴジラ』(※1)
マンガ:『るろうに剣心~明治剣客浪漫譚~』(和月伸宏)、『みどりのマキバオー』(つの丸)、『MONSTER(モンスター)』(浦沢直樹)、『MAJOR (メジャー)』(満田拓也)
アニメ:『機動武闘伝Gガンダム』、『マクロス7』、『魔法騎士レイアース』
※1『ロマンスの神様』は93年12月1日リリース、『クリフハンガー』と『ゴジラ対メカゴジラ』も93年12月公開です。
◆次世代ゲーム機戦争始まる
1994年を語る上で欠かせないのが「次世代機戦争」の勃発です。メガドライブの後継機となるセガの「セガサターン」(以下「サターン」)、ソニー・コンピュータエンタテインメント(現ソニー・インタラクティブエンタテインメント)の「プレイステーション」、松下電器(現パナソニック)の「3DO REAL」、PCエンジンの後継機となるNECの「PC-FX」といった新ハードが相次いで発売。
ソニー、松下という大手電機メーカーが参入したこともあって、一般のニュースでも大きく取り上げられました。
【1994年発売のおもなハードと発売日】
3月20日 3DO REAL(松下電器)
6月14日 スーパーゲームボーイ(任天堂)
9月9日 ネオジオCD(SNK)
9月23日 プレイディア(バンダイ:現バンダイナムコエンターテインメント)
11月22日 セガサターン(セガ)
12月3日 プレイステーション(SCE)
12月3日 スーパー32X(セガ)
12月23日 PC-FX(NEC)
この次世代機戦争はまずサターンとプレイステーションが優位に立ちます。サターンはアーケードで大人気となっていた3D格闘ゲーム『バーチャファイター』(セガ)が本体と同時発売。これがスマッシュヒットとなり、もっとも早く実売100万台に到達するなど順調な滑り出しを見せました。
一方、プレイステーションはローンチタイトルのひとつである3Dレースゲーム『リッジレーサー』(ナムコ:現バンダイナムコエンターテインメント)などがヒット。サターンにやや後れを取ったものの、こちらも翌95年5月に実売100万台を達成しています。このサターン、プレイステーションと96年に発売された任天堂の「ニンテンドー64」が、次代の覇権を争っていくことになります。
それではこの年発売された名作・話題作を紹介していきましょう。
ときめきメモリアル
発売日:1994年5月27日
機種:PCエンジン
発売元:コナミ
言わずと知れたギャルゲー人気の火付け役にして、恋愛シミュレーションを人気ジャンルへと押し上げた名作です。発売当初はほとんど注目されていませんでしたが、じょじょに人気に火が付き、スーパーファミコン、プレイステーション、セガサターンに移植。関連グッズも多数発売されるなど一大ブームとなったのはご存知のとおりです。
もちろん藤崎詩織をはじめとするヒロインたちの魅力も大きかったのですが、人気となった最大の要因はシステムが画期的だったことではないでしょうか。
女の子ではなく主人公のパラメータを上げ、意中の女の子に好かれるような男子に育て上げていく。女の子たちの不満を爆弾で表示する……いずれも当時は非常に斬新で本作の面白さのキモになっていました。
1回のプレイが比較的短く、試行錯誤しながら何度も繰り返しプレイできるのも魅力のひとつと言えます。進め方によってまったく違う高校生活になるなど自由度も非常に高く、かなり攻略のしがいがあるので、ギャルゲーは苦手だけど本作にはハマったという人も少なくありませんでした。
余談ですが、本作の基本システムはのちに『実況パワフルプロ野球』シリーズのサクセスモードに取り入れられ、こちらも大成功をおさめています。PCエンジン末期を飾る名作にしてゲーム史に燦然と輝く1本です。
バーチャファイター2
発売日:1994年11月
機種:アーケード
発売元:セガ
前作『バーチャファイター』に続いて一大旋風を巻き起こした3D対戦格闘ゲームです。前作はまだまだキャラクターの造形が甘く、広い空間に闘技場だけがあるなど背景もちょっとチープでした。しかし、本作はグラフィックのクオリティが大幅にアップ。キャラクターたちが驚くほどカッコよくなり、背景もしっかり描き込まれるなど非常に見応えのあるものになっていました。
さらに目を見張ったのがキャラクターのアクションです。フレームレートが秒間30フレームから57.5フレームになったことで動きが驚くほど滑らかになっており、わずか1年でのすさまじい進化に格闘ゲームファンは狂喜しました。
かくして本作は前作以上の大ヒットとなり、全国のゲームセンターで連日熱い対戦が繰り広げられました。その人気は圧倒的で翌95年にセガサターンに移植。累計出荷本数130万本(※2)を記録するなど、こちらもスマッシュヒットとなりました。
ちなみに今プレイするならプレイステーション3もしくはXbox360版がおすすめです。ダウンロード専用ソフトですが初期版のバージョン2.0とゲームバランスなどを調整したバージョン2.1の切り替えが可能。もちろんオンライン対戦も楽しめ、価格も非常にリーズナブルなので大変お買い得です。
※2:数字はいずれも一般社団法人コンピュータエンターテインメント協会発行の『2019 CESAゲーム白書』より
スーパードンキーコング
発売日:1994年11月26日
機種:スーパーファミコン
発売元:任天堂
任天堂の人気キャラクター・ドンキーコングが相棒のディディーコングとともに冒険を繰り広げる横スクロールアクションです。開発を担当したのはイギリスのレア社で、この年一番のヒットとなる累計出荷本数300万本を記録。海外での人気も絶大で、世界累計出荷本数930万本という記録を打ち立てました。
圧巻だったのがグラフィックです。3Dモデリングされたドンキーたちの造形やリアルなアクション、緻密に描かれた背景やステージ。いずれもハイクオリティのひとことで、スーパーファミコンの枠を超えるものでした。
ドンキーとディディーを使い分けながら進む戦略性の高さ、冒険を手助けしてくれるかわいいアニマルフレンドたち、隠し要素満載の多彩なステージも魅力たっぷり。難易度も絶妙で、簡単ではないですが決して理不尽ではなく、ちゃんとコツをつかめばクリアできるようになっていました。それだけにハマり度は底なしで、今プレイしても十分に楽しめます。続編となる『スーパードンキーコング2 ディクシー&ディディー』、『スーパードンキーコング3 謎のクレミス島』とあわせて、ぜひ一度プレイしてみることをおすすめします。
ファイナルファンタジーVI
発売日:1994年4月2日
機種:スーパーファミコン
発売元:スクウェア(現スクウェア・エニックス)
ご存知国民的人気RPGのシリーズ第6作目です。それぞれが複雑な背景を持つ個性的なプレイヤーキャラクターたち、スーファミの表現力を限界まで出し尽くした精緻なグラフィック、前半と後半でガラリと世界が変わる意外性に満ちたストーリーなどが受け、国内累計出荷本数255万本を記録しました。
特に驚かされたのがオープニングです。悲しげなサウンドとともに、魔導アーマーと呼ばれるマシンが雪原を進んでいく。この映画を思わせる幕開けは非常に印象的で、本作を代表する名場面のひとつになっています。かくいう筆者もこのシーンを初めて見たときは思わず「おお!」となりました。
『FF』シリーズの象徴である「クリスタル」が登場しないことも大きな話題となりました。代わって前面に押し出されたのが蒸気機関などの機械文明で、ファンタジーとスチームパンクが融合したような世界観は従来の剣と魔法の世界と一線を画すものでした。
以降の『FF』がオーソドックスなファンタジーから離れる契機となった作品と言えるかもしれません。
敵役となるケフカの存在にも触れておくべきでしょう。登場時は典型的な小悪党で、支離滅裂なふざけた言動や下卑た笑い声はユニークでしたが、まさかこの小物が神のごとき超越者になろうとは思ってもみませんでした。多くのプレイヤーを唖然とさせた、このユーモラスな異形の敵は今も語り草となっています。
MOTHER2 ギーグの逆襲
発売日:1994年8月27日
機種:スーパーファミコン
発売元:任天堂
1989年に発売されたRPG『MOTHER』(任天堂)に続くシリーズ第2作目です。ゲームデザインを手掛けたのは糸井重里氏で、「大人も子供も、おねーさんも。」というキャッチコピーや木村拓哉さんが出演したCMも話題になりました。
舞台は199X年の地球。プレイヤーはオネットという田舎町に住む少年・ネスとなって、仲間たちと冒険を繰り広げることになります。ネスは『スマブラ』のプレイヤーキャラクターとしても活躍しているので、若いゲームファンもよく知っていることでしょう。
基本フォーマットはオーソドックスなコマンドRPGである本作ですが、内容は非常に個性的で魅力に満ちたものでした。コピーライターである糸井氏ならではの独特かつ味のあるセリフの数々、子供たちが家族に支えられて冒険を繰り広げていくハートフルなストーリー、そして誰もが唸った衝撃的なラストバトル……いずれも非常に印象的で、そこにはワンアンドオンリーの面白さがありました。
現在、糸井氏が代表取締役社長を務める株式会社ほぼ日が、『MOTHER』シリーズの「すべてのことば」を収録した書籍を制作中で2020年末に発売予定となっています。
そのほかにも『MOTHER』シリーズにまつわる、さまざまなコンテンツを展開予定とのことなので楽しみにしておきましょう。
この年はスーパーファミコンがまだまだ人気で、上記3作品のほかにも数々の名作・人気作が登場しています。中でもサウンドノベルシリーズの第2弾となる『かまいたちの夜』(チュンソフト)は、本格ミステリならではの謎解きの楽しさやシルエットで描かれたキャラクターたち、恐怖をあおる演出の数々などが話題となり、多くの支持を集めました。
さらに人気2D格闘ゲーム『スーパーストリートファイターII』(カプコン)がミリオンヒットを記録。ファミコンで発売された『暗黒竜と光の剣』に新章を追加したシミュレーションRPG『ファイアーエムブレム 紋章の謎』(任天堂)、『真・女神転生』シリーズの2作目となる『真・女神転生II』(アトラス)もスマッシュヒットとなりました。
そのほか海外で絶大な人気を博した『スーパーメトロイド』(任天堂)、小学館の人気マンガ家たちがキャラクターデザインを手掛けたRPG『ライブ・ア・ライブ』(スクウェア)、女性向けゲームの草分けである『アンジェリーク』(光栄:現コーエーテクモゲームス)なども、この年に発売されています。
アーケードでは2D対戦格闘ゲーム『THE KING OF FIGHTERS '94』(SNK)がヒット。『餓狼伝説』、『龍虎の拳』、『サイコソルジャー』などSNKのゲームキャラクターたちが作品の枠を超えて戦うというもので、さまざまなドリームマッチを楽しめることから人気シリーズとなりました。
落ちものパズルゲームの傑作『ぷよぷよ通』(セガ)の登場もこの年です。相手から送り込まれた「おじゃまぷよ」を連鎖で打ち消す相殺システムの導入により、対戦の面白さが倍増。メガドライブをはじめとするさまざまな家庭用ゲーム機にも移植され、多くの中毒者を生み出しました。また、現在に続く3D対戦格闘ゲームの記念すべきシリーズ第1作『鉄拳』(ナムコ)、フル3Dガンシューティング『バーチャコップ』(セガ)なども話題を呼びました。
いかがだったでしょう。このようにハードの移行期は旧ハードから名作が生まれるということがよくあります。新ハードが登場しようとしている本年もPS4やXbox Oneから思わぬ傑作が出てくるもしれませんね。
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