蒙古によって占領された対馬を奪い返すため、主人公の「境井仁」が死地を駆け抜ける時代劇オープンワールドアクション『Ghost of Tsushima』。発表当時から関心を集め続けた注目作が、いよいよ発売され、初めての週末を迎えました。


本作は、剣戟を中心に様々な武器を使いこなし、蒙古という強大な敵へと挑みます。仲間になる協力者こそいるものの、人数的な戦力比は雲泥の差。その絶望的な比率をプレイヤーの腕前で覆す快感は、『Ghost of Tsushima』だからこそ得られる醍醐味です。

しかし、プレイヤーの腕前は千差万別。あらゆる武器を駆使して敵を圧倒する熟練者もいれば、敵が多いだけで焦ってしまうプレイヤーもいるはず。「くない」や「てつはう」といった戦いを助けてくれる暗具も、「出来ることが増えるとかえって混乱する」と困ってしまう存在になる場合も。恥ずかしながら、筆者もそのひとりです。

そこで今回は、「正々堂々」「誉れある戦い」といった武士道から大きく離れ、さらに型や暗具の使い分けといった中級~上級者向けの要素もパスし、「とにかく勝てればいい!」の精神で挑む心得の数々を紹介します。

仁の叔父上に嘆かれたとしても、まずは勝利することが大事。そんな気持ちもまた、対馬の激戦では意外と役に立ちます。アクションは得意じゃないけど、『Ghost of Tsushima』を遊びたい──そんな方々に、今回の心得が届くことを願うばかりです。武士の誉れについては後で、勝った後でじっくり考えましょう! ちなみに、今回の心得は「難易度:普通」を想定したものになっています。


勝利への近道、それは「闇討」

正面から挑み、多数の敵を切り伏せる。そんな姿に憧れる気持ちもありますが、負けてしまえば対馬は取り戻せません。そこで、武士道とは真逆の手段「闇討」を頼りにしましょう。

「闇討」は、いわゆるステルスキル。警戒していない敵の背後に忍び寄り、致命的な一撃を食らわせることができます。操作的に難しいことはなく、「闇討」を取得さえしていれば、背後に近寄って□ボタンを押すだけ。大抵の敵はこれだけで倒せますし、隊長クラスにも大ダメージを与えられるので、その後の戦いがかなり楽になります。

普通の拠点なら「闇討」だけで攻略することも決して不可能ではありませんし、頭数を減らすだけでも戦いの難度はグッと下がります。ちなみに、二人連れだって歩いている時でも、視界にさえ入らずしゃがみ移動で近づけば「闇討」で倒すことが可能。距離によってはもう一人に気づかれますが、1対1ならかなり戦いやすくなります。

この「闇討」は、ゆなのイベント「武士の本懐」で取得できるので、これから『Ghost of Tsushima』を始める方は、まずはこちらのイベントから挑んでみてください。また「闇討」を仕掛けにいく時は、音で敵の位置を把握する「耳澄まし」も併用し、安心確実なステルスキルを堪能しましょう。


「弓」で厄介な場所にいる敵を叩こう!

本作の戦いは、やはり接近戦が最もテクニックを要します。1対1ならいざしらず、多数の敵と同時に戦うと、手強さが一気に跳ね上がり、危険度も上昇。そのため、事前に頭数を減らす手段が非常に重要です。そのひとつが前述の「闇討」ですが、こちらで紹介する「弓」も頼もしい武器と言えます。

遠距離から敵を射止める弓は、武士も使う立派な武器。とはいえ、近距離の相手には使いにくいですし、お互い視認している状態だと、弓同士の戦いもかなり危険です。ここはやはり、武士道には目を伏せ、無警戒の相手をこっそり倒す手段として活用しましょう。

弓は矢数に制限こそありますが、かなり遠くの敵にも届きますし、高台にいる相手を倒せるのもポイントです。拠点を攻める時、見張り台の上にいる敵はかなり厄介な存在です。あらかじめ弓で倒しておけば、その後の「闇討」がずっとやりやすくなります。

矢を消耗しますが、敵の弓兵が持っていることも多く、また拠点に置かれていたりと、補充しやすいのも利点のひとつ。使える機会がある時は、出し惜しみせず頼りましょう。


「弓」の入手手段ですが、「武士の本懐」と同じタイミングで進められるイベント「石川之譚」を進行させると、「半弓」が手に入ります。対馬を思うがままに探索するのは、「闇討」と「半弓」をゲットしてからがお勧めです。

ちなみに、「弓」を上手く狙えない方は、オプションで「エイム補助」を有効にする手もあります。人によっては使いにくい場合もありますが、エイムに慣れていない方は、こちらの活用も視野に入れましょう。

<cms-pagelink data-text="刀の強化や甲冑の入手など、序盤に訪れたいスポットとは?" data-page="2" data-class="center"></cms-pagelink>

早めに行こう、「黄金寺」へ!

仁が持つ刀や手に入れた弓は、素材と引き換えに強化することが可能。一度に与えるダメージが増えれば、それだけ早く敵が倒せるので、安全度も増します。弓の強化は早めにできますが、刀の強化が出来る場所は、順当に進めていけば「黄金寺」が初となるでしょう。

「黄金寺」には、戦火を逃れた百姓などが身を寄せているほか、弓を強化する「弓師」や、刀を鍛える「刀鍛冶」などがいます。進行に応じて「贈物」も貰えるので、まずは「黄金寺」を足がかりに攻略を進めるのがお勧めです。場所は厳原の中ほどで、「黄金寺」の噂を聞けばマップ上に現れると思います。

ちなみに「黄金寺」には「甲冑師」もおり、甲冑などの強化もできます。また、イベント「政子之譚」を進めると、ここの甲冑師から「武家の鎧」がもらえるので、イベントを進めながら「黄金寺」に向かうのも一興でしょう。


「武家の鎧」は、被ダメージを減少させたり、体力値を増加させる効果などがあるので、早めにゲットしておきたい武具のひとつ。「闇討」を取得し、弓を手に入れたら、「政子之譚」を進行させつつ「黄金寺」を目指してみてはいかがでしょうか。

拠点制圧は波状攻撃で!

対馬の各地は蒙古に占拠させているので、まずは取り返さなければなりません。正面から切り込み、全ての無勢と向かい合って倒すやり方もありますが、それはあくまで腕に自信がある方向けの攻略。「勝てばいい」の姿勢としては、波状攻撃がお勧めです。

ここで言う「波状攻撃」は、手に負えなくなったら逃げ出し、敵の追跡を振り切ったところで仕切り直し。そして再び挑むという、実に地味な戦法です。しかし、多勢につっこむよりも、隙を見て「闇討」なり弓での射殺なりで頭数を減らす方が、求められる技量は段違い。気づかれなければ、無傷のまま次々と敵を倒せます。

しかも、失敗しても一定距離まで逃げ切れば相手は追跡を諦めるので、何度でも仕切り直しが可能。この「失敗してもいい」という点は、アクションが苦手なプレイヤーには嬉しい限り。逃走は諦めにあらず、成功へと繋がる撤退なのです!

ただし、隊長クラスの敵とは、真っ正面から戦わないといけない場合が多め。
ですが、その際に雑魚が残っていると、形勢が大きく不利に傾きます。波状攻撃で相手の戦力を削っておけばそれだけ不利を覆せるので、何度でも逃げ出し、何度でも挑みましょう!

<cms-pagelink data-text="仲間やスキルも大事な戦力" data-page="3" data-class="center"></cms-pagelink>

仲間を頼りにしまくれ!

展開によっては、仲間と共に戦う場面もあります。互いに背中を預け、多数の敵に立ち向かう。時代劇にもよくある、燃えるシチュエーションです。

ですが、敵の数が多くて分断されてしまうと、単に「多数の敵に襲われてるだけ」という状況になりかねません。その末にやられてしまっては、無念さだけでなく、仲間への申し訳なさも沸き上がってきます。

仲間を守りつつ戦うのも素敵ですが、「仲間に頼る」という選択肢も念頭に入れておきましょう。頼るといっても、ややこしい手順などはありません。単に、仲間を盾にするように背後へ回ったり、仲間の近くにいて手強い敵を押しつけたりといった具合です。

文字で説明するとなかなか最低な振る舞いですが、敵が仲間に気をとられていると攻撃があっさり決まるので、身の安全だけでなく、殲滅手段としても有効です。ガードの固い敵や、受け流せない攻撃を多用する敵などを仲間に押しつけ、その隙にザクザク攻撃する。武士道は一旦忘れて、仲間との連携で勝利を目指しましょう!

スキルで、得意な立ち回りを強化しよう! 個人的なお勧めはコチラ

戦いを続けていけば、スキルに割り振れるポイントもある程度貯まってきたはず。
しかし、何に使えばいいか悩んでしまい、ひとまず保留にしてしまう人も少なくないのでは。筆者もある程度貯めてしまいがちなので、その気持ちはよく分かります。

ですが、スキル上げを放置したままだと、ある意味縛りプレイのような状態です。なので、自分のプレイスタイルに合わせて取得しましょう・・・と言いたいところですが、「それが分かれば苦労しない!」という意見はごもっとも。そこで、筆者が個人的にお勧めする序盤のスキルを紹介します。

前述で「闇討」による立ち回りを推奨していますが、刀による戦いは避けて通れませんし、近接戦こそが死ぬ頻度が最も多いので、まずは「受け流しの極意」をお勧めします。防御不可の攻撃を受け流せるようになるため、生存率が高まります。「剣」と「槍」でそれぞれ別のスキルなので、機会を見て「槍」まで取得するのが吉です。

ちなみに『Ghost of Tsushima』の敵はガードがしっかりしてるので、こちらから攻撃をしかけるよりは、受け流しや回避で生まれた隙を突く方が安定します。防御系のスキルから攻撃に転じられるので、敵の打破にも役立つのです。

あと「闇討」を多用する方ならば、兵術の「連殺」を取るのも悪くありません。これは、近くにいる二人の敵を同時に「闇討」するスキル。本作の敵は二人が固まって行動する場合も多く、通常の「闇討」だと、もうひとりとは普通に戦わねばなりません。

敵同士を引き離すことも可能ですが、「やることが増えると混乱するよ!」という方には、この「連殺」で同時に始末するのがベターでしょう。ちなみに更にスキルを伸ばすと、三人同時に倒せるので、「闇討」大好き派は検討してもいいかもしれません。

このほかだと、「一騎打ち」に自信がある方は、成功時に追加で敵を倒す「弐連」や「参連」もアリです。拠点攻略時、「一騎打ち」後に逃げ出せば仕切り直しが出来るので、そこから「闇討」に切り替えての波状攻撃という流れも一興でしょう。また、今回の方針として暗具の存在は外していますが、得意な暗具がある場合、そのスキルを伸ばすのもお勧めします。

<cms-pagelink data-text="序盤で手に入る、便利なイチオシ護符はこれ!" data-page="4" data-class="center"></cms-pagelink>

特別な条件はなし! 辿り着けば手に入るこの「護符」をお供にどうぞ

武具やスキルも頼もしい存在ですが、「護符」もプレイヤーの戦いを大いに助けてくれます。進行にもよりますが、ゲームを進めていたら、既にいくつかの護符を手に入れたことでしょう。

「護符」の効果は千差万別ですが、序盤で手に入る護符の中で特にお勧めしたいのは「天照大神の護符」。この護符を身に付けていると、敵を倒すびに体力が中程度回復するため、ちょっと攻撃を食らっても立て直しやすくなります。正直なところ筆者は、これでかなり死ににくくなりました。

しかも、特に準備など必要なく手に入る難度の低さも、お勧めしたい理由のひとつ。「金室神社」に辿り着くだけで、嬉しい効果を持つ「天照大神の護符」が入手できます。

この「金室神社」は、「黄金寺」を南へ少し進んだところにあります。ただし、かなり険しい場所にありますし、無理に突き進もうとしてもあっけなく落下死するので、周囲を観察しながらルートを確認して登ってください。苦労に見合う分どころか、それ以上の恩恵を受けることができるでしょう。

あらゆる手段を使って強くなれ!

プレイヤーの行動によって噂が広がると、スキルポイントが手に入ったり、体力の上限が上がったりと、嬉しい効果が得られます。ですが、強化手段はそれだけではありません。

「稲荷の祠」に手を合わせれば、護符の装備枠が増加。「稽古台」で竹を斬れば気力の上限が、そして「秘湯」に浸かれば、生死に直結する体力の上限が増加します。

この強化手段は、“手強い敵を倒す”といった試練などはなく、いずれも見つけるだけで効果が得られるものばかり。アクションに自信がない方にとって、まさにうってつけの強化手段です。

「秘湯」は、立ち上る白い湯気を目印に進めば見つけやすいと思います。「稲荷の祠」に至っては、「狐の巣」さえ見つければそこから狐が案内してくれるので、迷う方が難しいほど。ちなみに「狐の巣」は、大量の光点が彩る樹にあるので、進路上にあればまず見つけられます。

あとは、前述の「天照大神の護符」のように、「神社」へ辿り着くと護符が手に入るので、こちらも強化手段として外せません。ただし「神社」は、初期状態では辿り着けないことも多いので、その点だけご注意ください。一度立ち寄ればマップ上に記載されるので、チャレンジ可能になったら改めて挑みましょう!

武器やスキルを揃え、こっそり忍び寄って暗殺。敵に見つかったら逃げ出して、仕切り直して再挑戦。便利な護符を身に付けて、強化もしまくり、万全の体勢で蒙古に挑む。「誉れはどこにある!」と怒られてしまいそうですが、武士道を捨てて戦えるのも『Ghost of Tsushima』が持つ自由な部分でしょう。

腕に覚えがある方は刀を頼りに進み、自信がなければ何でも使う。そのどちらも、「全力」を尽くしていることに変わりありません。持てる力の全てを注ぎ込むことこそ、恥じぬ戦いと言えます──と、仁の叔父上への言い訳を用意しつつ、あなたも「何でもあり」の戦いで対馬を駆けめぐってみませんか?

今回の心得を踏まえた上でも「キツイ!」という方は、最終手段「難易度を下げる」という手もあるので、『Ghost of Tsushima』のクリアをどうか諦めないでください!
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