ゲームの概要を当時風に紹介しているこのサイトだけでもかなり見所が多いのですが、当時の取り扱い説明書も公開されておりこちらもかなりすごい! いまのマリオの常識を越えてくるのですから。
◆キノコ王国は滅び、元国民はレンガやつくし化
説明書には『スーパーマリオブラザーズ』の物語が書かれているのですが、それがけっこう衝撃的。まずカメ一族がキノコ王国を侵略し、国民たちは魔法で岩、レンガ、つくしに変えられてしまいました。
つまりマリオが壊しているレンガも元国民で、背景によく出てくるつくしもそうなのでしょう……。そこらじゅうに置かれている岩も、キノピオやらなんやらの可能性がある。その状況を救わねばならないのですから、マリオはかなり勇者ですね。
そして、グラフィックがより描き込まれている『スーパーマリオブラザーズ2』を見ると、確かに背景のものに目がついています。これがキノコ王国の元国民……!
◆ピーチ姫はとてつもない能力持ち
そして、岩やレンガに変えられてしまった王国民を助けることができるのがピーチ姫です。彼女はキノコたちの魔法を解くことができる能力を持っているため、クッパにさらわれていたわけですね。
昨今の作品ではこのあたりの設定が残っていないようですが、なるほどこれならクッパがピーチ姫に固執する理由もわかります。
◆ジャンルは「ファタスティックアドベンチャーゲーム」
いまであれば『スーパーマリオブラザーズ』のジャンルを表現する場合、「2Dアクションゲーム」だとか「プラットフォーマー」と表現しますが、当時の説明書には「ファタスティックアドベンチャーゲーム」と書かれていました。
何を言ってるんだとびっくりしますが、確かにファンタスティックな冒険ですし、冒険という意味ではアドベンチャーも間違ってはいません。もともとジャンル名は曖昧なものなので、物は言いようですね。
◆実はマリオは「敵に噛まれている」
マリオが敵にぶつかると、ダメージを受けて小さくなったりやられてしまいますよね。ゲームでは具体的にどうなっているのか表現されていませんが、説明書によると「噛まれている」そうです。確かにクリボーもノコノコも手はありませんし、有効な攻撃手段は噛み付くことかも。
◆クリボーは裏切り者
敵キャラクター紹介のページもかなりおもしろい。実はクリボーは、キノコ王国を裏切った悪いキノコだったのです! これならまったく気にせず踏み潰せますね。
◆パタパタ(ミドリ)の性格は凶暴
そして、緑色のパタパタの性格は凶暴らしいです。「カメ」という単語と「凶暴」という言葉はなんとも相性が悪いですが、そう書いてあるのだからそうなのでしょう。赤色はのんびり屋だそうです。そうなの?
◆トゲゾーはジュゲムのペットだった
雲に乗った謎めいたカメがジュゲム。そして、ジュゲムはトゲゾーをマリオにけしかけてくるわけですが、実はあのトゲゾー、ペットだそうです。侵略者であるクッパ軍団にも、ペットを飼う概念があるんですね。
ペットをけしかけてくると聞くとちょっと驚きますが、人間でいうところの警察犬みたいなものでしょうか。
◆そしてパイポはトゲゾーのタマゴだった
ジュゲムがトゲゾーを投下する際、地上に落ちるまではパイポという丸い状態になっています。これ、てっきりトゲゾーが地面につくまでは丸まっているだけかと思っていたんですが、たまごの状態なのだそうです。
つまり、ジュゲムはたまごを落とし、それが地上に落下した衝撃で孵化してトゲゾーになるということ。マリオの世界の生物、奥が深すぎる……。
◆パックンフラワーは人喰い植物
わかっていたことですが、パックンフラワーは人喰い植物だそうです。確かにめちゃくちゃ人を喰いそうなビジュアルをしていますが、改めて文章で説明されると震えます。
◆マリオのマル秘テク「連続殺法」
いまでこそ『スーパーマリオブラザーズ』は誰もが遊んだことのある作品ですが、発売当初はもちろんみんな何も知らなかったのです。なので説明書には、「ノコノコのこうらを蹴って敵を倒す」なんて当たり前のことがマル秘テクニックとして書かれています。
また同じテクニックとして、連続で敵を踏む方法が「連続殺法」として紹介されています。マリオ、やっぱり敵を殺してるんだ……。
◆『スーパーマリオブラザーズ2』はパラレルワールド
『スーパーマリオブラザーズ2』の説明書も見所が多い! あらすじはおおむね同じなのですが、本作は前作のパラレルワールドであることが明かされています。
◆ルイージはマリオより無鉄砲
『スーパーマリオブラザーズ2』ではマリオとルイージが選択可能になり、さらに性能にも手が加えられました。ルイージはよりジャンプ力が高く、一方で滑りやすい(なかなか止まれない)なんて特性を持っています。
このルイージに関して説明書では、「ルイージはマリオより無鉄砲に飛び上がる」と表現されています。昨今の作品だとルイージは臆病な印象だったのですが、あのジャンプ力はかつての無鉄砲さによるものだったんですね。
◆毒キノコになぜか「チャ・グレー」と書かれている
『スーパーマリオブラザーズ2』の説明書では、毒キノコの紹介になぜか「チャ・グレー」と書かれています。どういうこと? これが本名? と、かつて悩んだ人も多かったとか。
ゲーム本編のほうで毒キノコを見てみると、一応この謎は解決しました。地上で出てくる毒キノコは確かに茶色(チャ)です。そして地下で出てくる毒キノコがグレー。本作では通常のスーパーキノコと色のみが違って見分けづらいので、わざわざ説明書に色のことを記していたわけですね。
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