ですが、本シリーズが衝撃を与えたのは1作目だけではありません。時代にの移り変わりと共に進化し、その都度ユーザーを驚かせています。そして、3Dマリオという新たな地平を切り開いた時も、多くのユーザーを魅了しました。
それまで2Dだったフィールドに奥行きが生まれ、世界を立体的に描いた『スーパーマリオ64』。3Dマリオのシリーズ化を果たし、大きな進化も見せた『スーパーマリオサンシャイン』。宇宙に飛び出し、様々な重力アクションで新たな刺激を提案した『スーパーマリオギャラクシー』。3Dマリオの黎明期を支えた作品たちが、『スーパーマリオ』シリーズに更なる広がりを持たせたのです。
そんな3Dマリオ3作品がセットになった『スーパーマリオ 3Dコレクション』が、ニンテンドースイッチ向けに登場! 本日9月18日に、無事発売を迎えました。当時、いずれも名作と謳われましたが、その面白さは今遊んでも果たして健在なのか──本作のプレイ感などを確かめるべく、発売日当日に朝イチで購入。いち早く触れてみたプレイレポをお届けします。
懐かしい! でも、それだけじゃない面白さが今もある『スーパーマリオ64』
早速ゲームを起動すると、タイトル画面を経て、各作品の選択画面に。ここでプレイするゲームを選べるほか、それぞれのサウンドトラックも楽しめます。
作品を選ぶと、一度ロード時間が挟まります。といっても5秒ほどなので、体感的に気になるほどでありません。
もちろん、3Dなマリオの顔をぐりぐり動かす部分もちゃんとあります。
3Dマリオの最新作『スーパーマリオ オデッセイ』と比べると、お城の印象もかなり異なります。ですが画質自体は良好なので、こういうデザインとして捉えると、割とすんなり受け入れられます。牧歌的な雰囲気も、一役買っているのかもしれません。
アップになるとマリオの鋭角さは目立ちますが、元々デフォルメが効いているデザインなので、これはこれでという感じ。
何年ぶりかも分からないくらい、久しぶりに『スーパーマリオ64』をプレイ。24年前のゲームなので、ちょっと覚悟をしていた部分もありましたが、予想していたほど遊びにくい操作感はありませんでした。
視点の切り替えなどに多少クセを感じますが、マリオの移動速度やレスポンスなど、直接キャラクターを動かす部分は、今でもしっかり遊べる手触りです。
看板を読んだり、話しかける時の判定がもうちょっと緩いと助かるのは事実。
しかし、遊んでいてある程度気になったのはそれくらいで、アクション面については必要十分。3Dマリオとしての洗練具合については、1作目なので甘いところもありますが、24年前のゲームとは思えない操作感です。
画面はフルサイズではなく黒枠がついた状態ですが、プレイに没頭していると意外と気になりません。スクリーンショットを見て、「ああ、全画面じゃないんだっけ」と改めて気づいたくらいです。
操作感や印象は個人差もあるかと思いますが、少なくともマリオの操作について「遅すぎる」「馴染めない」といった点は当てはまらないでしょう。24年の月日を経ても、『スーパーマリオ64』は健在です。
<cms-pagelink data-text="『スーパーマリオサンシャイン』、一気に進化しすぎでは?" data-page="2" data-class="center"></cms-pagelink>
連続して遊ぶと、その進化ぶりに改めて驚く『スーパーマリオサンシャイン』
続いて、『スーパーマリオサンシャイン』をプレイ。ちなみに各作品を切り替えたい時は、-ボタンを押して「タイトル選択にもどる」を選べばOKです。
3Dマリオ2作目にして、描写が圧倒的に進化。『64』から6年ほど経っているとはいえ、かなり今の3Dマリオに近づきました。
開始直後からすぐに操作できるのも、3Dマリオの嬉しい点です。
『64』と比べると、見た目だけでなく操作感もかなり向上。この『スーパーマリオサンシャイン』の時点で、今の3Dゲームとあまり変わらない手触りのように感じます。
視点変更やアクションのレスポンスもスムーズ。
『64』の時点では判定がやや厳しかった会話も、かなりやりやすくなっているので、6年の歳月がもたらした進化を今一度噛みしめる思いです。
新アクションに欠かせない、ポンプとの出会い。
マリオのキリッとした表情も、クリアな画質です。
ポンプアクションのひとつ「放水」。オリジナル版でも好評だった流水の表現は、今見ても遜色ありません。
放水は自由自在とはいきません。が、これは操作に難があるわけではなく、ゲームバランス的な話。これだけの水量をコントロールするためには、経験を積むのみ。
南の島らしさ満点の景色は、相変わらず見応え充分。
しかし、この島では異変が起きており、せっかくの景色に陰りが。プレイヤーの心情としても、早く晴らしたいものです。
マリオの放水だけでなく、敵の滑らかな動きもお見事。2作目にして進化しすぎな3Dマリオ。
放水を使ってギミックを活用。探索には欠かせないテクニックです。その際の視点移動や操作感に違和感もなく、大きな問題はありません。
スイッチ版の本作は画面比率は16:9なので、むしろ探索はやりやすいイメージもあります。オリジナル版を遊んだ方ほど、この恩恵を実感することでしょう。
カラフルで美しく、放水アクションは楽しく、操作感はしっくり。そして画面は見やすいので、当時よりも遊びやすかった『スーパーマリオサンシャイン』のプレイでした。
<cms-pagelink data-text="ぐるっと回る感覚は、今も新鮮! 『スーパーマリオギャラクシー』" data-page="3" data-class="center"></cms-pagelink>
上下反転の楽しさは、時間が経っても失われない! 重力アクションに“惹”かれる『スーパーマリオギャラクシー』
最後は、宇宙が舞台の『スーパーマリオギャラクシー』。2007年発売なので、他の2作品と比べると最近ですが、それでも13年の月日が経っています。
しかしそんなブランクを感じさせないのは、HD画質の恩恵でしょうか。それとも、オリジナル版のセンスのおかげか。
星降る夜の幻想的な雰囲気も相まって、古くさい感じは一切ありません。もちろん操作感も上々。
今回は実験を兼ねてProコントローラを使ってみましたが、ポインターの操作も含め、なんら問題なく楽しめます。ポインターの位置がずれても、Rボタンでリセットが可能。
ちなみに、Wiiリモコン+ヌンチャクに近い操作で楽しみたい方は、Joy-Con2本持ちでのプレイがお勧めです。
クッパも3Dが映えます。ピーチ城ごと宇宙に連れ去る、そのダイナミックさもたまりません。
小惑星をぐるっと回る重力アクション。
思わず首をかたむけ、小惑星の地面に合わせた視点で遊んでしまいます。
グラフィックも見て分かるとおり、目立った粗などは感じられません。むしろ、宇宙という舞台に見とれてしまうことも。
ロゼッタの凛々しい美しさも、変わらずにありました。
宇宙を飛ぶたび、新たな刺激に向かうワクワク感が。この感覚も、当時のままです。
上下左右を活かした重力アクションに目を奪われる『スーパーマリオギャラクシー』、今でも新鮮な気持ちで楽しみました。
発売日にガチで購入してからのプレイレポなので駆け足となりましたが、手触りのよさはすぐに実感できました。もちろん最新作と比べれば、洗練されていない点はありますが、古くさくて遊べないといった感じは全くありません。
思い出は美しく、現実が太刀打ちできない場合も。本作においても、やはり当時の方が楽しかった、と思う方がいても当然でしょう。ですがいずれの作品も、未だ色褪せない魅力が感じられましたし、HD画質で没入感も上がった印象を受けます。
『スーパーマリオ 3Dコレクション』のプレイから、新たな思い出が生まれる・・・そんな未来も予感させる力強さを、今一度改めて実感するプレイ体験となりました。当時を思い出す方や、温故知新として触れる人に、安心してお勧めできる1作だと思います。3Dマリオの過去と未来に、変わらぬ栄光があらんことを!