
明るくポップなデザインと、「おしおき」と称する残酷な処刑描写。その両端な要素を見事に融合させながら、先の読めない物語や巧みな構成でユーザーを魅力した『ダンガンロンパ』。本作のヒットにより「ダンガンロンパ」はシリーズ化を果たし、ナンバリング展開にスピンオフ、アニメ化・舞台化など多彩な発展を遂げました。
人気シリーズの原点となった1作目『ダンガンロンパ』ですが、成功までの道のりには逆風もあった模様です。そこで今回は10周年を記念し、『ダンガンロンパ』の特徴や当時の経緯などを振り返ってみたいと思います。
信じたい仲間の中に必ず犯人がいる苦しさと、生死を懸けた真実への探求が織りなすADV
『ダンガンロンパ』の開発・販売を手がけたのは、様々な代表作を持つスパイク(現 スパイク・チュンソフト)。ですが、当時のスパイクは『侍道』シリーズや『喧嘩番長』シリーズなどのイメージが強かったため、ADVとなる『ダンガンロンパ』が発表された時は、その意外性に驚いた方も少なくありませんでした。
しかも本作は、タイトルからも伝わる通り、希望と絶望にまみれた過酷な物語を描く作品。成功が約束されるという「希望ヶ峰学園」に訪れたのは、「超高校級」の実力を持つ優れた生徒ばかり。しかし、学園内に隔離された彼らは、クラスメイト同士による「コロシアイ」と、その犯人を見つけ出す「学級裁判」に彩られた厳しい日々を送ることとなります。