番組ではゲーム開発に関して、開発者ならではの裏話や考えを披露。
また、「この先のRPGはどのように広がっていくか/作っていきたいと思っているか」というテーマに関して、坂口氏はAR技術を用いて、現実世界とRPGの世界が重なり合うようなことを夢見ているとコメント。その一例として『FF14』に登場するミニオン(ペットのようにプレイヤーの後を付いてくるミニキャラクター)を連れて歩きたいなと語り、吉田氏もARの研究は行っており、あわせてVR対応の要望が多いとも続けます。
「RPGを作って辛いこと」という開発者ならではの悩みに関しては、ハードの性能に応じてグラフィックがリアルになるにつれコストが上がりすぎている点を吉田氏が指摘。さらにリアルスケールであるがゆえに“尺度の嘘が付けない”、つまりこれまでのRPGで描かれていたような、“世界を股にかける大冒険”という表現が難しくなっていると、そのジレンマを語ります。
その後、そう遠く無い未来、クラウド技術が一般的になるとスペックに関する制限からは解放されるものの、結局膨大なグラフィックリソース自体は作る必要があるという話に。しかし、AIによる自動計算によって作られた世界は遊びがなく、「あまり面白くない」と吉田氏は発言。坂口氏も、AIを使ったレベルデザイン等の設計について“お手伝い”にはなるけれど、全てを任せるのは無理だろうという見解を示します。
魅力あふれるゲーム世界には、開発者のクリエイティブな精神が不可欠。だからこそ、実際にジオラマを制作しそこにキャラクターを歩かせるという取り組みで話題を集めた、『ファンタジアン』のような、作り手の思いが感じられる作品が活き活きしているのだろうと結びました。
本対談は未来の展望だけでなく、坂口氏が最近始めた『FF14』の話題も。
動画の最後には坂口氏から、『FF16』のシナリオを書くのが無理だったら、『FF14』か『FF16』の衣装デザインをしたいと驚きの提案が!吉田氏は驚きながらも「本編からちょっと先のものでも大丈夫ですか?」と快諾。どの作品の“本編”なのかまでは名言されませんでしたが、これをきっかけに新たな取り組みが行われるのか、期待が集まります。
歴代の“FF関係者”の関係性が垣間見れる、穏やかな対談となった本配信。気になる方はぜひ公式番組をご確認ください。