3人全員がまさしく“最協”したことで手にした勝利ですが、その背景には、それぞれの努力が積み重なっていました。今回は、メンバーの中でも特異点とされていた卯月コウさんのバックストーリーを振り返っていきましょう。
「3番手」とは思えないほどの大活躍!
『VTuber最協決定戦』ではチーム毎の戦力バランスを調整するため、ゲーム内ランクや実力に応じたポイントシステムを採用。「比類なき才能の証明」では、卯月コウさんが実質“3番手枠”という扱いになっていました。しかし大会本番では、ポイント以上の働きを見せることに。
レジェンドとしてはワットソンをピックしていたのですが、スキルやアルティメットの使い方が急成長。チャンピオンを獲得した第4試合では、最終盤で大ピンチを迎えたところを、「インターセプターパイロン」で見事に切り抜ける一幕がありました。
この時、別々のチームが2連続でジブラルタルの「防衛爆撃」を放ったのですが、混戦のさなかに「アルティメット促進剤」を使用することで、チームメイトを見事に守ってみせます。
ワットソンの動きがターニングポイントとなり、見事チャンピオンを獲得。想定以上の活躍を見届けた葛葉さんは、「完璧だよお前!パイロンがよ!」「ふざけんなよお前!プラチナがよ!頑張りすぎなんだよ!」とハイテンションで褒めちぎっていました。
ほかにもさまざまな局面でサポート力を発揮し、結果として「比類なき才能の証明」は見事優勝チームへ。それを可能にしたのは必ずしも「才能」ではなく、地道な「努力」の結果と言えるでしょう。
当の卯月コウさんも、練習量にはかなりの自負があった様子。優勝後のインタビューでは、「オレにとってはだから、比類なき“努力”の証明って感じですね」とのコメントを残していました。
“比類なき努力”を証明するまでの軌跡
卯月コウさんは元々、自他共に認める“ゲーム音痴”として知られていました。FPSゲームもほとんど触れてこなかったようで、『Apex Legends』を始めた当初は操作がおぼつかなかったほど。さかのぼれば2019年2月、葛葉さん・魔界ノりりむさんと共にマルチプレイしたことがあるのですが、その配信タイトルは「じじいによる世界で一番下手なあぺっくす」でした。
しかし、そこから努力を積み重ね、メキメキと成長していきます。2021年に開催された第3回『VTuber最協決定戦』に出場した際には、「Neo-Porte」所属の白雪レイドさん、「ぶいすぽっ!」所属の英リサさんとチーム「雪月花」を結成。準優勝という成績を残しています。
そしてさらなる急成長を遂げるべく、自らさまざまな試みを実践。たとえば、コーチを務めた元プロゲーマー・うるかさんによるアドバイスや、動画で見た知識をメモ書きすることで、しっかりと頭と体に落とし込んでいったそう。
結果発表後、チームメイトと別れた後には、1人でメモを振り返っていく“エモい”一幕も。知識の内容と、それが役にたった場面を思い出す姿は、まるでフィクションの主人公のよう。
また、並々ならぬ努力があったことは、チームメイトにも伝わっていたようです。大会当日、結果発表を待っていた際には、イブラヒムさんから「お前めっちゃ一番頑張ってたよ絶対。今回の60人で」と声をかけられるシーンが。
さらに優勝インタビューでは、葛葉さんが「コウはすげぇ実直に打ち込んでくれるっていう謎の確信があったんですよ」と、チームメンバーに選んだ理由を明かしていました。
競技シーンなどとは違い、初心者が成長していくストーリーを見届けられるのが『VTuber最協決定戦』の醍醐味。次の大会では、どんなドラマが生まれるのでしょうか。