『Fate/Grand Order』(以下、FGO)では、恒例の夏イベントが今年も開催中。今回は、北極圏を舞台とした、眩しくも涼しい夏のひとときを描いています。
そして、この時期恒例の水着サーヴァントが多数登場し、イベントの盛り上がりに華を添えました。

ですが、夏イベントも8月31日で終了。それに合わせ、水着サーヴァントたちが手に入るピックアップガチャも終わりを迎えてしまいます。

この夏の『FGO』を満喫しきった方もいるかと思いますが、一方でまだ水着サーヴァントたちを手に入れるかどうか、期間ギリギリまで悩んでいる人も少なくないはず。そこで今回は、新たな水着サーヴァントたちの特徴をピックアップし、見逃すには惜しい注目点を紹介します。

それと同時に、今後予想される『FGO』の展開に備え、注意しておきたい点についても言及。これからのプレイ方針、特に聖晶石の使いどころの参考になる情報をお届けするので、合わせてチェックして自身の判断にお役立てください。

■今回の★4水着枠、特にお勧めなのは誰?
見目麗しい水着サーヴァントたちは、できれば全て手に入れたいところ。しかし、聖晶石の数は有限です。そこで今回は、水着サーヴァントたちの戦力面における特徴に迫り、特にお勧めしたいポイントを紹介。こうした点を参考に、締め切りが迫るガチャへ挑むかどうかご一考ください。

ガチャで実装された水着★4サーヴァントは、「ガレス(セイバー)」「宇津見エリセ(アヴェンジャー)」「武則天(キャスター)」の3騎。
いずれも攻撃型の宝具を持っており、アタッカーとして活躍どころがあります。

ですが、強いて言えば「ガレス(セイバー)」のお勧め度はちょっと低め。スキルや宝具の効果で補える点も大きいのですが、ATKが低いためにダメージがやや伸び悩みます。また、彼女と同じ★4セイバーのバスター全体攻撃宝具は数が多く、その点もお勧めしにくい理由のひとつです。

恒常の範囲だけでも、クリティカル攻撃の立ち回りも可能な「鈴鹿御前」や、こちらもATKが低いもののスキルでカバーし、さらに〔竜〕特攻も強烈な「ジークフリート」がいます。それらのサーヴァントがいる場合、戦力面で「ガレス(セイバー)」を引く必要性は少し低くなります。

逆に、競合が少ないのは「武則天(キャスター)」。彼女が持つバスターの全体攻撃宝具は、同ランクのクラスに絞ると、ライバルは「エリザベート・バートリー〔ハロウィン〕」のみ。ハロウィンエリちゃんは配布サーヴァントなので、現時点で未所持なら(少なくとも当面は)ライバル視する必要もありません。

しかも「武則天(キャスター)」は、宝具効果で「敵全体に〔死霊〕特性を付与」を持ち、スキルで「味方全体に〔死霊〕特攻状態を付与」が可能。この組み合わせを活用すれば、彼女だけでなく味方も特攻状態で攻撃できます。

加えて、宝具には〔人の力を持つ敵〕特攻もあり、スキルでは味方全体に攻撃系バフ&NP最大20%を付与、弱体状態の解除も可能と、アタッカーでありながらサポート能力も高い「武則天(キャスター)」。
魅力的な点が多いので、入手する価値は十分あります。

最後の1騎「宇津見エリセ(アヴェンジャー)」も、「武則天(キャスター)」と同等か、手持ち次第ではそれ以上にお勧めしたいサーヴァント。まずアヴェンジャー自体の数が少ないので、手薄になりがちな戦力を埋めるのにうってつけです。

また、スキルで呪い状態を付与すれば、宝具効果の「〔呪い〕特攻」が乗るため、ダメージの跳ね上げも狙えます。しかもスキルに「〔サーヴァント〕特攻状態を付与」があり、相手によってはダメージをさらに上乗せ可能。

クラス相性が有利な敵だけでなく、等倍相手も視野に入る「宇津見エリセ(アヴェンジャー)」。汎用性の高い単体攻撃持ちが欲しい方は、獲得を検討する価値のあるサーヴァントです。

■今年の★5水着枠、今のうちに確保したいのは?
発表の段階で大きな話題となった「レディ・アヴァロン」は、やや乱暴な表現になりますが、アーツ版の「マーリン」ともいえる性能を持っています。もちろん細かい点で違いはありますが、運用方針としては近い路線といえるでしょう。

瞬間的なNP付与量は「アルトリア・キャスター」に敵わないため、イベント周回などには起用されにくいかもしれません。ですが、フレンドからサーヴァントを借りられない戦闘や、自前だけでアーツ系サポーターを揃えたい場合などは、「レディ・アヴァロン」がいるかどうかで大きく変わります。

また、「アルトリア・キャスター」と「レディ・アヴァロン」を所持していれば、強力なアタッカーをフレンドから借りるという手もあるので、押さえておいて損のないサーヴァントです。


敵が3体の場合、クラススキル+スキル2+スキル3MAXで宝具の即発動が可能というのも魅力的。ただし、聖晶石に余裕がなかったり、すでに「マーリン」がいるのであれば、今回は見送るのもひとつの手でしょう。

「スカサハ=スカディ(ルーラー)」は、全体攻撃宝具持ちながら、高いサポート能力も持ち合わせています。NP最大50%付与やクイックカードの性能アップが可能なので、クイック系サーヴァントを好んで使う方にとって特に見逃せないサーヴァントです。

さらに、即時および毎ターンのスター獲得や、バスターカードの性能&スター集中度&クリティカル威力をアップなどができるのも長所のひとつ。宝具はクイックで、しかしコマンドカードはバスター多めなサーヴァント(「清少納言(バーサーカー)」など)との相性もばっちりです。

宝具に「〔秩序〕特攻」の効果があるため、豊富なバフを自身に向けてアタッカーとして立ち回ることも可能。また、防御有利で戦える機会が多いので、粘り強いサポーターとしても有用です。また、キャスターのスカディと並べて、クイック系アタッカーを力強く支援する手も有効です。

多くの相手と戦える汎用的なアタッカーを求めているならば、「伊吹童子(バーサーカー)」の入手を大いに検討すべきです。多くの相手に攻撃有利のバーサーカー、自身のNPを最大50%アップ、毎ターンスターを稼ぎつつ自分に集められるといった多くの長所を持ち、宝具とクリティカル攻撃の両面で幅広く活躍できます。

一部のバフ系スキルは味方全体が対象なので、アタッカーを2騎以上並べる編成だと火力の底上げにも貢献。
また宝具が全体攻撃のアーツ系なので、フレンドから借りやすく強力な「アルトリア・キャスター」の支援を全面的に受けられるのも嬉しいポイントです。

さらに宝具は、「敵全体の防御強化状態を解除」&「〔地の力を持つ敵〕特攻」の効果があり、防御力アップや無敵の効果を剥がしつつダメージを与えられます。そして〔地の力を持つ敵〕特攻がハマれば、与ダメージの上積みも可能といいことづくめです。

今年の★5水着サーヴァントについて総じて言えば、『FGO』はサポーターの有無が重要になりやすいので、「レディ・アヴァロン」は可能なら確保したいところ。ただし、現時点では代替が効く面も多いので、無理をして狙うほどではありません。またクイック系のサポーターが足りない方は、「スカサハ=スカディ(ルーラー)」の入手を検討しましょう。

汎用性の高い全体攻撃宝具持ちアタッカーを求めるなら、「伊吹童子(バーサーカー)」は指折りに入るほどのお勧め。支援次第では宝具の連射も容易なので、周回からイベントバトルまで幅広く活躍してくれることでしょう。なお、防御系スキルはないので、その点は周囲からのサポートで補ってください。

■狙える水着サーヴァントは、今年の面々だけじゃない!
今年の水着サーヴァントたちは優秀なメンツが多いので、今からでも確保に乗り出す価値はあります。ですがこのほかにも、注目したいピックアップ召喚が平行して開催中です。

まず、昨年実装された水着サーヴァントたちを対象とする「復刻 水着2021ピックアップ召喚」について。
これまでは、イベントと同時に復刻するのが通例でしたが、今のところ昨年の夏イベントが復刻される気配はなく、ピックアップ召喚だけが単独で訪れました。

ただし、セイバーのクイック系全体攻撃宝具持ちとしてトップクラスの「沖田総司〔オルタ〕(セイバー)」など3騎のピックアップ召喚はすでに終了。まだ継続している、もうひとつのピックアップ召喚について紹介します。

まず★5サーヴァントは、支援を受ければ宝具の連射が容易な「カーマ(アヴェンジャー)」が対象です。彼女も「アルトリア・キャスター」の支援を存分に受けられますし、スキルとの組み合わせで相性が等倍の相手でも相応のダメージが見込めます。

そして★4サーヴァントだと、「清少納言(バーサーカー)」が侮れません。自身へのNP付与は最大20%と控えめですが、スターの即時確保を含めたクリティカル系バフが一通り揃っており、瞬間火力はなかなかのもの。

加えて彼女は、宝具がクイックでコマンドカードはバスター3枚持ちという変則的な構成ですが、今回実装された「スカサハ=スカディ(ルーラー)」の支援が見事にハマるので、水着スカディを所持しているなら「清少納言(バーサーカー)」の確保もお勧め。もし余裕があるなら、狙っておきたいサーヴァントです。

■水着への未練を断ち切って、「蘆屋道満」狙いもアリ!?
今年と去年の水着サーヴァントが入り乱れるガチャが並んでいますが、もうひとつ見逃せないものがあります。それは、「アークティック・サマーワールド! 蘆屋道満ピックアップ召喚」。その名から分かる通り、「蘆屋道満」が狙えるガチャが展開中です。


「蘆屋道満」の実装は2020年末なので、最新のサーヴァントと言うには少々時間が経っています。が、彼より後に登場した新たなサーヴァントであっても、この「蘆屋道満」のポジションを代替することはできず、その多彩な能力で今も一線級の評価を博しています。

まず目を引くのが、〔悪〕特性と〔混沌〕特性を持つ味方への強力なバフ。それぞれに攻撃力とクリティカル威力をアップさせる効果を付与できるので、〔悪〕と〔混沌〕の両特性を持つ相手なら二重にバフがかかります。

例えば、自身もスター集中やクリティカル威力アップなどのスキル・宝具効果を持つ「ヴァン・ゴッホ」と組み合わせると、文字通りの意味でダメージが跳ね上がります。この例のように、両特性を持つサーヴァントが手元にいるなら、「蘆屋道満」のサポート能力がひときわ輝きます。

ちなみに、〔悪〕特性を味方に付与するサーヴァント(「ジェームズ・モリアーティ」など)がいれば、活用することでサポート対象の拡大が可能。また、「蘆屋道満」自身も〔悪〕・〔混沌〕特性なので、自身をクリティカルアタッカーとして起用するのもアリです。

そして「蘆屋道満」の全体攻撃宝具には、相手を高確率で即死させる効果もあり、イベント周回などで雑魚の露払い役を任せられます。しかも、スキルで最大80%のNPを獲得できるので、アペンドスキル2をLV10にすれば、概念礼装に縛られず自身の能力だけで宝具の即発動が可能。イベント用概念礼装を装備しつつ即宝具が打てるのは、大きなアドバンテージでしょう。

宝具の即発動、全体に即死攻撃、強力な二重バフ……それぞれの要素をこなせるサーヴァントはいますが、その全てを高いレベルで備えているのは、今のところ「蘆屋道満」のみ。戦力の底上げという意味では、今狙える★5サーヴァントの中でも1、2を争うほどの存在といっても過言ではありません。

今現在、水着サーヴァントから「蘆屋道満」まで、狙える対象はかなり多め。しかし、ここまで紹介したピックアップ召喚は、全て8月31日の12時59分に終わりを迎えてしまいます。じっくりと検討すべきですが、考えすぎて手遅れにならないようご注意を!

■水着サーヴァントも気になるけど、今度の展開も見据えよう!
ここまでは、今狙えるサーヴァントの魅力に迫り、狙うか否かの判断の一助になるよう紹介しました。ですが、この夏に全力を振り絞っていいかどうかは、また別の話。まだ結論を出さず、もう少しこちらの話にお付き合いください。

というのも、この秋から年末にかけた『FGO』の動きはある程度決まっており、そこから推測できるガチャがいくつかあるためです。そのきっかけとなるのが、今年の12月に開幕する第2部 第7章「Lostbelt No.7 黄金樹海紀行 ナウイ・ミクトラン」です。

この新たなメインクエストの開幕に向け、『FGO』では「Road to 7」と呼ばれるキャンペーンを定期的に展開中。すでに「Lostbelt No.3」までのキャンペーンが行われ、同時に各異聞帯で活躍したサーヴァントたちを対象とするピックアップ召喚が実施されました。

第2部 第7章の開始が年末なので、それまでにNo.4~No.6を対象とするキャンペーンがそれぞれ行われるのはまず間違いありません。そして、ピックアップ召喚もまた同様に用意されることでしょう。

■どの異聞帯も、代表格のサーヴァントが魅力的!
「Road to 7 [Lostbelt No.4]」については、すでに開催日時が決まっており、9月7日の18時より始まります。

「Lostbelt No.4」といえば、与ダメージの点では同クラスの最上級に連なる「アルジュナ〔オルタ〕」が代表的な存在といえます。「モルガン」や「伊吹童子(バーサーカー)」とは強みが異なるため、一概に優劣はつけられませんが、全体攻撃バーサーカーにおける最強の一角を占めることは確実です。

「Lostbelt No.5」関連なら、宝具とスキルの効果で通常攻撃が宝具並みのダメージになる「超人オリオン」や、少々クセはあるものの、使いこなせば圧倒的な火力で敵を殲滅する「ロムルス=クィリヌス」などがいます。

そして「Lostbelt No.6」には、こちらも全体攻撃宝具持ちバーサーカーの最強格「モルガン」と、一方通行とはいえ単体・全体攻撃宝具を切り替えられる唯一のサーヴァント「メリュジーヌ」が代表格です。

しかし、「Lostbelt No.6」関連で気になるサーヴァントは、この2騎だけではありません。味方単体へのNP付与量は最も多く、またリスクがある分効果も大きい強力なバフを持つ「オベロン」も、「Lostbelt No.6」で実装されました。

しかも「オベロン」のピックアップ召喚は、今のところ初登場時のみ。それ以降入手する機会は福袋召喚しかなく、新たなピックアップ召喚が訪れるとしたら、まだ未所持の方にとって決して見逃せない好機となります。

また、実装時期は上記の3騎とはズレていますが、サポート系サーヴァントとして今も最前線を駆け抜ける「アルトリア・キャスター」も、「Lostbelt No.6」の関係者。そのため、「Road to 7」のキャンペーンで彼女が対象になるかもしれません。

「Road to 7」のキャンペーン自体は順次行われる見通しですが、今回名前を挙げた面々がピックアップされるかは、まだ未定です。しかし裏を返せば、その可能性は十分あるともいえるので、決して侮れません。

■手持ちと今後の流れを踏まえ、この夏にどこまで注力するかご一考を!
今年の水着サーヴァントたちは、全体的に優秀さが光る傾向にありました。そのため、可能なら今のうちに確保したいところです。

しかし昨年の水着サーヴァントたちは、今回の復刻ガチャを逃すと、次のチャンスがいつになるか分かりません。今年の水着勢は来年の復刻に賭け、2021年の水着サーヴァントたちに挑むのもひとつの手です。また、「蘆屋道満」の有能さも一考の余地あり。

一方、ここで聖晶石を使い果たすと、今後の「Road to 7」のガチャに挑めなくなるかもしれません。実際に誰がピックアップされるかは蓋を開けるまで分かりませんが、前述のサーヴァントたちはいずれも強力な面々ばかり。入手機会が訪れる前に、ある程度の聖晶石を備えておきたいところです。

「Lostbelt No.4」の「Road to 7」は9月7日18時より開催されるので、「アルジュナ〔オルタ〕」が欲しい場合、この夏のガチャで聖晶石を使い切るのは危険でしょう。もちろん、「Lostbelt No.5」と「Lostbelt No.6」も順次訪れるので、そちらへの心構えも必須です。

そして、第2部 第7章「Lostbelt No.7 黄金樹海紀行 ナウイ・ミクトラン」でも、おそらく魅力的なサーヴァントが実装されることでしょう。そのため、「Road to 7」で力を使い切ってしまうのもあまりお勧めできません。

余裕がある範囲で購入するにせよ、ゲーム内で獲得できる報酬だけで勝負するにせよ、誰にとっても聖晶石は有限。だからこそ、どこでどれくらい費やし、どのタイミングに向けて貯めるか、今のうちに熟考しておきましょう。

ただし、この夏のガチャは8月31日の12時59分まで。まずは、この夏の乗り切り方から考えてみてはいかがでしょうか。
編集部おすすめ