世代を超えた名作として語り継がれている漫画「ドラゴンクエスト ダイの大冒険」。作中ではさまざまな名台詞が登場しますが、その中には対戦ゲームが好きな“ゲーマー”にうってつけの言葉も。
実際にどんな金言があるのか、ご紹介していきましょう。

ザボエラの語る理想
妖魔司教ザボエラは、最序盤から登場する敵キャラクター。魔王軍六大団長の1人で、知謀と策略に自信を持っていました。

普段は妖魔士団を率いており、自らは危険をおかさないのですが、そんな生きざまを表したようなセリフが存在。物語の終盤、最終兵器「超魔ゾンビ」を繰り出した際の発言です。

「超魔ゾンビ」はモンスターの屍肉でできたアーマーのようなもので、ザボエラは中に乗り込むことで、安全に人間たちを攻撃できる仕組み。彼はそんな戦い方を「ワシの理想」と言い表し、「自分の肉体はいっさい 傷つかずに思い通り動かせて なおかつ 一方的に敵をいたぶれる」と高らかに語りました。

作中では「最低の発想」と切り捨てられたセリフですが、こと対人ゲームにおいては重要な心構え。対戦で安定して勝利するには、正々堂々などという概念を捨てて、一方的に相手を苦しめる方法を模索する必要があります。

たとえば格闘ゲームで考えれば、「出が早くて判定が強く、リスクを負わずに相手の技を潰せる技」は理想的。FPSでも、「自分は一切傷つかず、一方的に撃てるポジション」を探すのは定石でしょう。

大魔王バーンの警戒心
続いてゲーマーの心に刺さるセリフを残しているのが、最強最大の敵である大魔王バーン。
単行本32巻、主人公のダイが「双竜紋」の力を身につけ、バーンの前に立った際、偉大な言葉が飛び出しました。

いわく、「この大魔王バーン…!」「天地魔界に恐るる物無しと自負してはおるが」「予測不可能なものだけは警戒しておく必要がある…!!」というもの。この後、バーンは「即時粉砕」という結論を語ります。

対人ゲームにおいて、初めて対戦する相手は未知の存在。一瞬気を抜いただけでも、自分が知らない行動や戦法が飛び出し、敗北してしまうことは珍しくありません。逆に言えば、そんな“不確定要素”を許さないことが、勝利への近道と言えるでしょう。

未知の相手を侮らず、敵は倒せる時に倒しておく…。バーンの言葉は、ゲーマーとしての基本を教えてくれます。

フレイザードという反面教師
最後に反面教師として参考にしたいのが、魔王軍六大団長の1人である氷炎将軍フレイザード。伝説の禁呪法によって生み出されたモンスターであり、魔王軍で功績をあげることにこだわっていました。

単行本6巻でダイたちの前に立ちはだかった際にも、フレイザードは異様なまでの勝利への執念を見せ付けています。女性にも容赦しない攻撃性や、人質作戦を平気で使う狡猾さは、そんな“勝つためなら何でもする”精神を象徴しているでしょう。


フレイザードがここで語るのは、「オレは戦うのが好きなんじゃねぇんだ…」「勝つのが好きなんだよォォッ!!!」というセリフ。対人ゲームにハマった際に、もっとも陥りやすい心境の1つです。

ですが勝利に心を奪われ、戦いを楽しめなくなった時こそ、足元をすくわれがちなもの。モチベーションの源が自分の中ではなく、結果という“外部”にあるため、努力することが苦痛になってしまうかもしれません。

負けが続いて熱くなった時こそ、このセリフを思い出し、自分の中のフレイザードを鎮めてみてはいかがでしょうか。

「ダイの大冒険」のゲームとしては、スマホアプリ『ドラゴンクエスト ダイの大冒険 -魂の絆-』が展開されている他、新作『インフィニティ ストラッシュ ドラゴンクエスト ダイの大冒険』も開発中。

敵キャラたちの名言を胸に、ゲームを遊んでみるのもいいかもしれませんね。
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