今回はそんな月ノ美兎さんの足跡の中から、ゲーム実況に注目。ファンの間で“神回”と呼ばれている配信を振り返っていきます。
◆委員長の「ヤバさ」が限界突破
まずご紹介するのは、2020年4月17日に配信された「【初見】"シャニマス"ってゲームをやろうと思うんだ【月ノ美兎/にじさんじ】」。
『アイドルマスター シャイニーカラーズ』、通称『シャニマス』の初見プレイとして、月ノ美兎さんはかわいらしいアイドルたちと接触。そして飛び抜けた洞察力、常人には理解できない想像力からくる“異次元の言動”を見せつけます。
たとえば天真爛漫な小学生アイドル・小宮果穂に対して、「小宮果穂さんのさあ、インナーの生々しさから実家の匂いが香ってきた」「初代高槻やよいさん(のインナー)でも起きた現象で…」と文豪のような発言を披露。さらに「インナーから実家の物置部屋の匂いがした」と続けるのは、もはや月ノ美兎さんにしかできない芸当でしょう。
また、引っ込み思案な双子アイドル・大崎甜花をプロデュースしている最中には、名探偵のような推理を披露します。
甜花が妹の「なーちゃん」(大崎甘奈)について話し始めると、その呼び方から、「妹に甘やかされてるダメダメお姉ちゃん」という構図をズバリ予想。さらに画面越しに髪の香りを嗅ぎ、甜花が使っているシャンプーを「LUX」だと妄想するのでした。
異様な発想によって、「キモい(褒め言葉)」といったコメントが次々投げかけられたことは言うまでもありません。しかしファンならばよく分かっているように、これこそが“月ノ美兎の真骨頂”なのです。
◆斜め上すぎる発想の「スカイリム」配信
月ノ美兎さんといえばVTuberでありながら、シングルやアルバムの発売経験をもつメジャーアーティスト。その歌唱力を斜め上の発想で活かしたのが、2021年8月11日に行われた「【スカイリム歌枠】吟遊詩人大学で弾き語りします【SKYRIM/にじさんじ/月ノ美兎】」という配信です。
『SKYRIM』(スカイリム)は壮大な世界を舞台としたオープンワールドゲームですが、月ノ美兎さんはそのプレイ画面に自分の姿を投影。“吟遊詩人”になりきり、ウクレレで弾き語りを行いました。
まず月ノ美兎さんが訪れたのは、吟遊詩人大学。教室にいたNPCたちに向かって、藤井隆さんの名曲「ナンダカンダ」を熱唱するのですが、曲の途中で観客が次々退室。ほとんど誰もいない教室で、ひとり弾き語りするシュールな状況が誕生します。
さらに配信の後半では、弾き語りの最中にまさかのドラゴンが乱入。火を吹くドラゴンやプレイヤーに襲い掛かってくるNPCから逃げ惑う姿、そしてそのまま終わる配信に、「熱いライブだな」「フロアが熱狂してるwww」と視聴者も盛り上がっていました。
◆言葉選びの“妙”を見せつける委員長
※『Detroit: Become Human』の一部ゲーム内容に触れているため、ネタバレにご注意ください。
2019年7月23日から数日にわたって行われた配信「超絶マルチエンディングゲーム・デトロイト実況【Detroit: Become Human】」では、月ノ美兎さんの優れたワードセンスが大爆発!
『Detroit: Become Human』(デトロイト ビカムヒューマン)は、アンドロイドが広く浸透した未来を描くアドベンチャーゲーム。『デトロイト』の世界では、人間の行うほぼすべての家事、仕事をアンドロイドに任せているため、仕事を奪われた(と考える)アンドロイド嫌いの人間が存在しています。
そのため作中には、アンドロイドを差別する英文「ANDROIDS RUIN OUR COUNTRY(アンドロイドが私たちの国をめちゃくちゃにする)」が出てくるのですが、月ノ美兎さんは「RUIN」を「RUN」と読み間違え、「走れ!アンドロイド」と訳しました。
また、主人公の1人であるマーカスを操作するパートでは、ストーリー進行の結果、登場人物を3人犠牲にした上でアンドロイド解放を訴えることに。そのシーンで月ノ美兎さんが発した言葉が「この3人殺した手と握手しようや」でした。
あまりに尖った言葉選びに、視聴者からは「パワーワードすぎる」とツッコミの声が。『デトロイト』はルート分岐がかなり多いため、違うルートに進んでいたらまた違ったパワーワードが聞けたかもしれませんね。
今回はファンの間で有名なゲーム配信を取り上げましたが、ほかにも面白い回はいくつも存在します。そしてまた、今後も新たな神回が生まれていくことでしょう。月ノ美兎さんの過去と未来に祝福あれ…!