格闘ゲーム界のレジェンド・梅原大吾選手(愛称:ウメハラ)の『ストリートファイター6』配信にて、伝説の一幕「背水の逆転劇」を連想させるプレイが映り、ファンを興奮させています。

◆格ゲー界の伝説「背水の逆転劇」とは?
背水の逆転劇は、2004年に開催されたEVO『ストリートファイターIII 3rd STRIKE』部門において、梅原選手が米国のレジェンドプレイヤー・ジャスティン・ウォン選手との戦いで見せた伝説的なプレイのこと。


梅原選手の操作する「ケン」が体力ほぼゼロという状況で、ジャスティン選手の「春麗」がおよそ17連撃で構成される必殺技を発動。ただのガードでは削りで倒されてしまう絶体絶命な中、梅原選手がとったのは「ブロッキング」と呼ばれる超高難度テクニックでした。

ブロッキングは相手の攻撃に合わせ、ジャストタイミングでレバー入力すると発動する技。削りなどのダメージを完全無効化するものの、そのタイミングは非常にシビア。ゲーム中屈指の高難度テクニックなのですが、梅原選手はこれを春麗の連撃に次々と発動。すべてを防ぎ切り、返す攻撃で逆転勝利をつかんだのです。

多くのギャラリーが見守る中、一度の失敗も許されない状況での連続ブロッキング成功という偉業は今でも格ゲー界の伝説として有名。なお、春麗が必殺技を発動する際、ギャラリーから飛んだ「レッツゴージャスティーン!」の掛け声も有名で、ファンの間ではこちらの掛け声でも意味が通じます。

◆梅原選手も思わず「レッツゴージャスティーンになっちゃった!」
背水の逆転劇を連想させるプレイが映ったのは、6月3日に配信された「スト6 #Twitchpartner」でのこと。梅原選手が「リュウ」を使用してオンラインマッチに潜るなか、春麗の使い手とマッチング。

バトルが進み、お互い残り体力も少しというタイミングで、春麗が必殺技を発動。これを梅原選手はすべて防ぎ切り、返す攻撃で春麗を倒します(配信内の03:35:00頃)。
連撃に「バシバシバシッ!」と鳴る小気味よい連続ガード音が伝説の一幕を思い出させるところ。

この流れに梅原選手も思わず「レッツゴージャスティーンになっちゃった!」と反応。コメント欄も「レッツゴーだ!」や「背水キター!」「令和5年版の背水の逆転劇だ!」など大盛り上がりとなったのです。

◆実は当時ほどの高難度テクニックではない…?
あの超高難度テクニックが再び……と思うかもしれませんが、実はこのプレイ、そこまで難しいものではありません。というのも、『ストリートファイター6』にはブロッキングが存在せず、代わりに「ドライブパリィ」という技が存在。

ドライブパリィは発動中、相手の攻撃を自動でガードしてくれる防御手段で、ボタンを押し続けている間発動します。つまり、梅原選手もこの時はボタンを押し続けていただけ。1つ1つの連撃に繊細な操作をしていたわけではないのです。

コメント欄でも「彼はボタンを押しているだけです」なんてツッコミが。また、この仕様を知るファンからは「誰でも簡単に梅原さん気分を味わえる!」や「押しっぱなしでレッツゴージャスティーンができる良い時代」などの反応も。この機会にドライブパリィを活かし、疑似的に伝説の一幕を味わってみるのも面白そうです。
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