最初の周年記念では、「レオナルド・ダ・ヴィンチ(キャスター)」が実装。そこから、「シャーロック・ホームズ」「スカサハ=スカディ(キャスター)」「レオナルド・ダ・ヴィンチ(ライダー)」など、メインシナリオにも大きく関わる重要なサーヴァントたちが順次実装されました。
また、2020年に訪れた5周年では、第2部 第6章に先駆けて「アルトリア・キャスター」がひと足早く登場。翌年の「光のコヤンスカヤ」は(厳密には「光の」ではない形で)メインシナリオに出ていましたが、まだ決着がつく前だったので、これも早めの実装と言えるでしょう。
そして昨年の7周年に登場したのは、こちらもほぼ前触れがなかった「アーキタイプ:アース」。再臨の第2段階では「アルクェイド」にも切り替わり、『月姫』やTYPE-MOONファンを驚かせました。
このように、ユーザー側の予想を超える展開を見せることが多いため、今年の周年記念で誰が新たに実装されるのか、関心が高まる一方で有力な候補を絞り切れない状況にあります。ですが、あれこれと予想して楽しめるのは、発表前の今だけ。当たり外れも大事ですが、折角のお祭り騒ぎなので、予想してみるのも一興でしょう。
しかし、闇雲に予想と言われても、ピンと来ない方も多いはず。そこで今回は、ひとりの『FGO』プレイヤーとしての視点から、筆者の独断による予想をお届け。
なお、企画の切り口上、『FGO』のネタバレも含まれます。その点、あらかじめご了承ください。
■実装されて欲しい……けど、8周年記念ではなさそうな面々
実は「周年に合わせて実装されるのでは?」と期待されている候補は、プレイヤー間でいくつも上がっています。有力なものもあれば、要望に近い意見もありますが、まずは「まだ早いだろう」と筆者が考えている面々を紹介し、今年の予想から外したいと思います。
これまで実装された面々を振り返ると、カルデアの主要メンバーがチョイスされる可能性が高め。現状から考えると、まだ未実装の「シオン」は候補に入ってもおかしくありません。先日幕開けした「奏章I」での活躍も、記憶に新しいところ。再臨で通常シオンと子どもシオンが切り替わる可能性もあります。
ですが、最大の問題として“シオンはサーヴァントではない”という点が挙げられます。英雄の座に時間の概念はないので、「将来的に亡くなったシオンが英雄の座に登録され、そこから呼び出される」という展開もあり得ますが、それを踏まえても時期尚早な感じが否めません。
時期尚早という意味では、いわゆる「カルデアの者」や「ギャラハッド」も同様です。
逆にタイミングを失ってしまった感があるのが、「カズラドロップ」と「ヴァイオレット」。いわゆる「サクラファイブ」の残りふたりです。これまでに実装されたサクラファイブの3騎はいずれも、アルターエゴとして実装されました。
背景を考えれば、アルターエゴでの実装はごく当然。カズラドロップとヴァイオレットが実装される場合も、アルターエゴの可能性が高いでしょう。しかし、アルターエゴというクラスに光を当てた「奏章I」が結末を迎えてしまい、カズラドロップやヴァイオレットの出番はなし。今後登場するタイミングが今のところなさそうなので、少なくとも8周年での実装はないと考えています。
■8周年記念で、「U-オルガマリー」実装に期待が集まる
何人かを選外とさせていただきましたが、ここからは筆者的に可能性があると考えている候補を選出します。タイミングや人気、またサーヴァント化が望まれている声などもあり、かなり見込みが高そうなのは、やはり「U-オルガマリー」でしょう。
『FGO』の主人公が、右も左も分からないまま人理修復の戦いに放り出され、その旅路の中で何度も無力感を噛みしめました。
しかも、U-オルガマリーが本格的に活躍した第2部7章「黄金樹海紀行ナウイミクトラン 惑星を統べるもの」は、昨年末~今年にかけて登場。U-オルガマリーと深く関わってから初めて迎える周年の節目なので、実装の候補に挙がるのも至極当然です。
敢えて難点があるとすれば、メインシナリオにおける彼女の現状が不透明なので、もう少し展開があってから実装された方がすっきりとします。また、近年の周年記念サーヴァントは予想とは大きく異なる傾向にあるため、ド本命とも言えるU-オルガマリーゆえに外してくるかもしれません。
期待の大きさ、そして長年にわたる要望といえば、「安倍晴明」も外せません。その存在は長く噂になっていましたが、第2部 第5.5章「地獄界曼荼羅 平安京」では直接姿を見せないものの、キーマンのひとりとして活躍。タイミング的には唐突感もややありますが、待ち望む人が多いため十分考えられます。
また、動画「【奏章】-Ordeal Call- PV」に、2人の人物が登場しました。そのうち、「ビーマ」が「奏章I」で実装。
ビーマの流れで考えれば、実装は各奏章の開幕に合わせる可能性が高めですが、「アルトリア・キャスター」のような前倒し枠として、ふたりのいずれかが周年記念で実装される可能性もゼロではありません。
いわゆる順当な、もしくはこれまでの経緯を踏まえた予想という線では、以上の面々が個人的にあり得そうだと見ています。
しかし前述した通り、周年サーヴァントはユーザーの予想を大きく超えてくる可能性も少なくありません。続けて、少し視野を変えた予想もお届けします。
■すでに活躍した面々が選ばれる可能性も?
ここ数年の周年記念サーヴァントは、先行実装でユーザーを驚かせる傾向にありました。ですが実装への要望は、これまでのシナリオに登場したキャラクターにも向けられています。かつて活躍した彼らが、周年に合わせて実装……という可能性もあるでしょう。
比較的新たな範囲で言えば、第2部 第7章に登場し、カルデアのサーヴァントをオルタ化させる手腕で注目を集めた「カマソッソ」の線もあるかもしれません。当時サーヴァント化を望む声が多かったので、話題性もありそうです。
また、少し時間が経ってしまいましたが、第2部 第5章も見逃すには惜しいところ。厄介なギミックも含めて印象深い「ゼウス」は、格の点でも周年記念という立場に見劣りしません。
しかし、第2部 第5章の候補で言えば、「キリシュタリア・ヴォーダイム」を望む声も多いはず。特殊な背景があったとはいえ、クリプターのサーヴァント化は既に前例があるため、キリシュタリアが新たなケースになる可能性も決してゼロではないでしょう。
クリプターのキリシュタリアとカルデアは、手を取り合うことが叶わず、敵対での決着となりました。しかし、キリシュタリア個人のパーソナリティは好感が持てる部分もあり「味方だったらよかったのに……」と考えたマスターも少なくないはず。彼ほどの人気者なら、周年記念の大役も無事果たせるに違いありません。
ただし、あそこで結末を迎えたのがキリシュタリアの魅力でもあるので、むしろサーヴァント化を望まない人も一定数いることでしょう。特別な立場ゆえに、望む人と望まぬ人に分かれるのは当然の話ですが、実装の可否については必然的に難度が高まりそうです。
■『アーキタイプ:アース』に続く展開を迎えるのか?
TYPE-MOON作品の『月姫』や『FGO』などは、それぞれが平行世界として存在し、直結する関係性にはありません。ですが、同じ名を持った人物が個々の世界にいるため、観測者であるプレイヤー側からすれば、全くの無関係とも言い難い面があります。
その代表格とも言えるのが、アーキタイプ:アース。アルクェイドも内包し、ファンサービスも満点な彼女の実装は、かなり大きな衝撃を与えました。
『月姫』ヒロインの一角を占め、戦闘力も十分。アルクとの関係性が高く、期間限定イベントへの順応性も意外と高そうと、いいことづくめにも思えるシエル。話題性も見込め、去年のアーキタイプ:アース並みの反響が寄せられそうです。
アーキタイプ:アースの実装は、リメイク版にあたる『月姫 -A piece of blue glass moon-』が2021年に発売された影響もあると思われます。こうした展開を踏まえるならば、無視できないTYPE-MOON作品がもうひとつあります。それは、『魔法使いの夜』です。
PC版の発売から10年の時を経て、2022年末に『魔法使いの夜』が家庭用向けに登場。かつての名作がフルボイスで蘇り、当時以上の興奮をもたらすプレイ体験が提供されました。
家庭用版『魔法使いの夜』の発売後、初めて『FGO』が周年を迎えるので、このタイミングで『魔法使いの夜』キャラの誰かが実装される線もゼロではありません。その場合、周年サーヴァント候補は主人公「蒼崎青子」の線が最も濃厚でしょうか。
かつての強敵が実装されるのか、TYPE-MOON作品から新たな人物が抜擢されるのか、どちらも十分あり得る話です。
■個人的大本命は、第1部終盤の活躍が今も忘れられないあのキャラ!
多くの方も予想する本命や、過去の重要人物、またTYPE-MOON作品からの選出などの可能性をここまで踏まえてみました。誰が来てもおかしくはありませんが、予想としてはいずれも妥当な範囲。基本的な予想として押さえてみましたが、そちらとは別に、個人的な大本命を挙げさせていただきます。
『FGO』世界に深く関わり、現在は主人公サイドにおり、設定的にも非常に重要な立場にいる、まだサーヴァント化していないキャラクター。また、実装が発表されれば大きな話題になること間違いなし──そんな必要十分な要素を持ち合わせるキャラとして、今回「フォウくん」こと「キャスパリーグ」を大本命としました!
ネタバレ前提とはいえ、まだ第1部をクリアしていない方もいますので詳細はぼかしますが、“人類悪”のビーストであると判明したフォウ。しかし、人類やカルデアと敵対することなく、ある望みを叶えた代償として、無害な動物と化しました。
──ですが、その後の様子を見ていると、順調に知能や特性を再取得しているようにも見えます。また、英霊の座は時間の概念がないので、いつかの未来に登録されたキャスパリーグが、今このカルデアに呼ばれてもおかしくありません。
さすがにビーストがサーヴァントになるのは無理があるのでは……という意見もかつてありましたが、「ソドムズビースト/ドラコー」がそのままビーストクラスとして現界した以上、この懸念は最早ないものと見ていいでしょう。
第1部の結末で大きな見せ場があり、しかしそこで退場とはならず、フォウくんとして第2部も引き続き登場しているキャスパリーグ。まだなんからの役目や出番があるのでは、それを踏まえてサーヴァント化もあり得るのでは、そしてこのタイミングで先行実装するのでは……という予想と意外性の合わせ技から、「キャスパリーグ」を8周年記念サーヴァントの予想大本命に置かせていただきます。
そしてもうひとつ、あまり予想されていない方向で考えると、「レディ・アヴァロン」も個人的に気になっています。ご存じの通り、初実装ながら水着枠として登場という異例のデビューを飾った彼女ですが、だからこそ「水着ではない、本来の彼女」が実装される芽があるのでは、と睨んでいます。
実装されているレディ・アヴァロンのクラスは、プリテンダー。これが彼女本来のクラスなのかと考えると、その点も少々疑問です。なので、通常とは真逆の「水着で実装され、後から基本霊基が登場」という流れになり、周年記念サーヴァントになるのではとも予想しています。
以上の理由から、大本命は「キャスパリーグ」。そして対抗として「レディ・アヴァロン」を、8周年記念サーヴァントの予想とさせていただきます。
当たるかどうかで言えば、前述した予想も含め、対象となるキャラは相当な数になるため、確率的には外れる可能性が断然高いでしょう。しかし、アレコレと考えること自体が楽しく、そして今しか味わえない贅沢な行為です。発表前にあなたも、自分なりの予想を立ててみてはいかがですか?