濃霧に飲まれた世界の謎を解き明かす！日本展開濃厚なダークファンタジーSRPG『MIST SEQUENCE（霧境序列）』は単なる“美少女ゲー”に止まらない尖った作品になりそう

2023年7月26日から中国のエンタメプラットフォーム「bilibili」内にて、シミュレーションRPG『MIST SEQUENCE（霧境序列）』（以下「ミストシーケンス」）の期間限定テストが開催されました。本作は2019年創業の新進気鋭のメーカー「STAR LINEAR」が開発中の新作アプリゲーム。※タイトルの霧の字は正しくは、簡体字表記です。上海にて2023年7月21日～23日の3日間開催された大型イベント「BILIBILIWORLD 2023（#BW2023）」においては専用ブースが用意され、多くのユーザーたちから注目を集めていました。現在bilibiliで公開されているプロモーションビデオでは、日本語のナレーションが確認できますが、ゲーム内においても既に日本語ボイスは収録済みの模様です。そこで本稿では、日本展開がこの先濃厚とも言える『ミストシーケンス』がどのようなタイトルなのかを追ってみようと思います。◆ 霧に飲まれた大陸を調査するダークファンタジー『ミストシーケンス』は突如として発生した謎の濃霧によって、大陸が飲み込まれてしまったファンタジー世界。霧の中からは凶暴な怪物たちも出現し始め、残る人類安住の地までがその脅威に晒されようとしているのです。プレイヤーはそんな大陸各地を飛行船を用いて調査する組織「A.U.G.E」のメンバーとして、その調査に加わります。個性豊かな調査団メンバーたちと共にあらゆる世界を巡りつつ、霧の真相を追い求めながら怪物たちとの戦いに身を投じていくことになるのです。ゲームは“リアルタイム戦略RPG”とされており、高低差の富んだ格子状のフィールドマップ上で、押し寄せる怪物たちをリアルタイムに迎え撃つバトルシステムを採用。刻一刻と変化していく戦況を分析し、編成に組まれたユニットの個性を活かしてバトルを有利に進めていきます。本稿に載せている画像ですとやや判別し難いのですが、フィールドで戦うユニットたちは皆デフォルメされた3Dモデルのキャラクターたちです。3Dモデルを活用した演出はストーリーパートにも使われ、作中では2Dアニメーションを挿入したり、フルボイスの会話パートを入れたりすることで、よりシナリオ体験に没入できるような作りとなっています。冒険に欠かせない重要な役割を担う飛行船の中では、仲間たちがそれぞれの部屋でくつろぐ様子も確認できました。好きなキャラクターにプレゼントを渡すほか、会話を楽しめる交流要素などももちろん用意されています。また、本作のテスト版をプレイしたユーザーによると、実装されている美少女キャラクターとイケメンキャラクターの男女比バランスが公平とのことで、実際に公開されている映像を見る限りでも、その点に関しては納得できました。◆ 度重なるブラッシュを経てついに今回のテスト版が実施『ミストシーケンス』は、先日日本展開の決まった『リバース：1999』と同様に、“単なる美少女ゲーム”で終わらせまいとする気概あふれる意欲作……といった印象が感じられます。キャラクターデザインや舞台設定など、どれを取っても他のタイトルには見られない独自の世界観を持っており、bilibiliユーザーからは「美術デザインが優れている」「キャラクターが非常に魅力的」「BGMが素晴らしい」などなど、肯定的なコメントが寄せられていました。しかしながら本作は、発表された2020年11月ごろから既に数回にわたるテストが実施されており、世界観やキャラクタービジュアルを良しとする一方、「高難度すぎる」「ユーザーインターフェースが劣悪」といった意見もまだまだ見られます。ちなみに今回のテストで遊べるバージョンは大幅なアップデートで全体的に変化を遂げた最新版ビルドだったのですが、それでも改善するべき点は多数あるようです。本国でもいまだ正式サービスを迎えていないため、『ミストシーケンス』が日本展開されるまでにはもう少し時間がかかりそうです。その間にも数々の新作タイトルが登場してくると予想されるので、その波に飲まれないよう確実なクオリティアップとなるはやなサービス展開を期待したいところですね。