1997年に発売され、シリーズでも屈指の人気作として支持を集めた『FINAL FANTASY VII』(以下、FF7)。シリーズ初の本格的な3D描写、個性的なキャラクター陣、先が見えない物語など、様々な点でプレイヤーを魅了しました。


この名作を3部作で再構成するリメイク化が進行しており、その2作目にあたるPS5ソフト『FINAL FANTASY VII REBIRTH(ファイナルファンタジーVII リバース)』(以下、FF7 リバース)の最新情報が、11月17日に明かされました。

今回届いた情報は既にお伝えしましたが、その中でも特に気になる内容や、改めて注目したい点がいくつかあります。そこで本記事では、推測や押さえておきたいポイントを4つ厳選し、まとめてお届けします。期待高まる最新作の登場に備え、新情報をみなさんなりに消化してみてください!

■エアリスのキービジュアルに「ハイウインド」復活!
直接的な情報ではありませんが、原作の『FF7』に使われたキービジュアルを再現した新アートが公開されました。背を向けて立つエアリスの先に、飛空艇「ハイウインド」が浮かんでいる姿は、『FF7』を現役で遊んだ方なら見覚えがあることでしょう。

『FF7』当時のものと比べると、細部に違いはあるものの、ハイウインドの全体的なデザインからエアリスのポーズまで、忠実に再現されているのが分かります。

ですが、この新アートが出てきたことで、気になる点がひとつ出てきました。それは、『FINAL FANTASY VII REMAKE(ファイナルファンタジーVII リメイク)』(以下、FF7 リメイク)の時に公開されたキービジュアルとの相違点です。

3部作の1作目にあたる『FF7 リメイク』は、2020年4月に発売されましたが、それに先駆ける2019年11月に、「FFVII REMAKE」公式Xにて、エアリスが立つキービジュアルを公開。「オリジナル版『FFVII』当時のキービジュアルをリメイクしたもの」との説明も添えられていました。

ですが、『FF7 リメイク』時点のキービジュアルにはエアリスしかおらず、「ハイウインド」の姿は一切ありません。エアリスのボーズや構図は同じですし、“当時のキービジュアルをリメイク”との説明があることから、モチーフが全く違うとは考えにくいところです。


以前のキービジュアルにはなかった、「ハイウインド」の復活。これが何を意味するのかは明言されていませんが、ひとつの考察は成り立ちます。

『FF7 リメイク』はミッドガル脱出までの話を描いたもの。物語の展開的に、「ハイウインド」が登場する場面はまだ先です。実際、『FF7 リメイク』の製品版でも「ハイウインド」との出会いはなく、エアリスひとりが空を見つめるだけのキービジュアルは、本編の内容とマッチしたものでした。

この形を踏まえるならば、今回公開されたキービジュアルに「ハイウインド」が描かれたのは、『FF7 リバース』本編内での登場の示唆かもしれません。もしかしたら、原作よりも早いタイミングで乗れるのかも……といった想像も、つい膨らんでしまいます。

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■原作にいなかった新キャラが、クラウドたちの旅路を助ける
『FF7 リメイク』は、物語に新たな側面が加えられるなど、リメイクによる進化とも異なるいくつかの「変化」が盛り込まれています。例えば、謎めいている「フィーラー」が存在するだけでも、大きな違いと言えるでしょう。

こうした物語上の変化は、『FF7 リバース』にも訪れるのでしょうか。その一旦とも思えるのが、今回発表されたキャラクター陣にも見て取れます。

チョコボファームにいた「グリングリン」など、原作に登場したキャラがリメイクされた姿なども公開されましたが、同時に全くの新キャラも発表されました。


そのひとりが、カームにある宿屋のオーナー「ブロード」。指名手配犯となったクラウドたちの逃亡を手助けする人物と紹介されています。しかも、神羅カンパニーとの確執がある模様。その行動や理由は、単なる一住民では済まない重みを窺わせます。

そしてもうひとり、アンダージュノンの村長を務める「ロドナー」も、『FF7 リバース』で初登場するキャラクターです。村長という立場だけでなく、警備主任も務めていますが、このロドナーもクラウドたちを助け、村に迎えてくれます。

ジュノンと海底魔晄炉を建設した影響によって、故郷である漁村が寂れてしまい、その一件を機に反神羅感情を高めたロドナー。こうした反発は各地に広がっているのでしょうが、軽くない立場にありながらもクラウドたちを手助けするのは、それだけ反神羅感情が膨らんだ証拠なのでしょう。ブロードと同様に、気になる人物です。

原作にはいなかったこのふたりが、『FF7 リバース』の物語にどれだけ影響を及ぼすのかはまだ分かりませんが、こうした人物が増えるほど、物語に新たな要素が増えていきます。その結果、大筋の展開すら揺るがすのか否か……。物語が大きく動く中盤部分を描く『FF7 リバース』だけに、関心が高まります。


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■スタイリッシュなバトルが、更にアクション性を増す!?
『FF7 リメイク』のバトルはアクション要素が加わり、原作と比べてスタイリッシュで迫力が増すものになりました。この方向性は、『FF7 リバース』で更に加速するかもしれません。

今回届いた情報の中で、バトルを大きく左右する2つのシステムに関する説明がありました。ひとつ目は、2人のキャラクターが協力し、強力な攻撃を繰り出す「連携アビリティ」です。

該当する2人のキャラクターがアビリティを使用=ATBを消費することで、「連携ゲージ」が溜まっていきます。この連携ゲージを使って発動するのが、連携アビリティです。

例えば、クラウドとティファの「チェイスメイト」は、クラウドがティファを投げ放った後、拳と剣で一気に攻め込みます。コンビネーションによる攻撃と考えれば分かりやすいかもしれません。また、戦闘を有利にする効果も同時に発動する模様です。

そしてふたつ目は、2人のキャラクターによる「連携アクション」。この説明だけだと連携アビリティと同じように見えるかもしれませんが、最も大きな違いは“ATBゲージを消費しない”という点です。

大技や強力な魔法を使うには、ATBゲージが必要です。
その意味では、連携アビリティも従来のシステムの延長戦上にある要素とも言えます。しかし連携アクションは、ATBゲージを消費しないため、これまでの大技とは別のタイミングで運用できそうです。

クラウドとエアリスの連携アクション「マギアブレイク」は、ボタン長押しでパワーをため、離すことで強力な魔法攻撃を発動。その威力がどの程度かはまだ分かりませんが、ATBゲージを消費せずに“強力な魔法攻撃”を繰り出せるのは、プレイヤーにとって嬉しい話です。

これまでは、ATBゲージをいかに溜め、どこで使うかがバトルの基本でした。ですが、この「連携アクション」が加わることで、バトルのテンポや立ち回りが大きく進化するかもしれません。

■原作で登場した少女たちは『FF7 リバース』でどのように描かれる?
ここまでは実直な考察や予想が続いたので、最後はふんわりとしたネタで締めくくりたいと思います。そこで注目したいのが、「プリシラ」と「クリン」です。いずれも原作に登場していますが、リメイクで新たな姿に生まれ変わりました。

今回特筆したいのは、その見た目と可愛らしさ! プリシラは、ボーイッシュな魅力をそのまま等身大にしたような、屈託のない笑顔が眩しいばかり。原作を再現した衣服も、活発そうな彼女のイメージにぴったり合っています。

快活で元気姿で描かれるプリシラに対し、チョコボショップで働くクリンは、正統派お嬢様然とした見た目に。
原作でも大きな瞳が印象的でしたが、ゆるくウェーブのかかった髪は手入れが行き届いており、原作再現の衣服も品の良い華やかさが感じられます。当時のグラフィックから想像していた姿より成長(?)しているのでは……とも感じていまいます。

『FF7 リメイク』では、エアリスやティファはもちろん、周りを固めるバイプレイヤーたちも魅力的に描かれ、ユーザーの意見が割れるほどの存在感を見せました。そしてこのふたりを見る限り、『FF7 リバース』にも大きな期待が持てそうです。

新たな変化の兆しから見目麗しい美少女まで、今回も興味を惹かれるポイントが散りばめられた情報公開となりました。こうした断片が『FF7 リバース』でどのような形に収束するのか、楽しみがまたひとつ増えました。

『FINAL FANTASY VII REBIRTH(ファイナルファンタジーVII リバース)』は、2024年2月29日発売予定です。

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CHARACTER DESIGN: TETSUYA NOMURA / ROBERTO FERRARI
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