しかし今、その人気に猛追する形で勢力を拡大しているカテゴリがあります。
さらに今度はグッドスマイルカンパニー(以下、グッスマ)が新たなプラモデルブランド「PLAMATEA」(プラマテア)を始動!人気VTuberグループ「ホロライブ」からも、この3月に3期生の兎田ぺこらさん、不知火フレアさん、白銀ノエルさん、宝鐘マリンさんの4名がラインナップに加わることが発表されました。
ホロライブとしては初、VTuberカテゴリとしても本格的なプラモデル化は初めてとなり、まさに双方の勢いを感じさせる出来事です。
そこで本稿ではその「PLAMATEA」を中心に新作美少女プラモデルをピックアップ。6月22日・23日の両日にベルサール秋葉原で開催されたグッスマの新作フィギュア展示会「スマイルフェス2024」のフォトレポートとして、筆者が注目している美少女プラモデルをピックアップしつつ、ホロライブ関連の新作フィギュアが集った単独展示コーナーのもようをお届けします!
◆こんなレアキャラもプラモデルに!?
筆者が「PLAMATEA」に注目している理由は、そのバラエティ豊かなラインナップです。
もともとグッスマではロボットものを中心としたプラモデルブランド「MODEROID」(モデロイド)を展開しており、そこでは90年代スーパーファミコン用ゲーム『超攻合神サーディオン』のサーディオン、80年代PCゲーム『クルーズチェイサー ブラスティー』のブラスティー、映画「エイリアン2」に登場したパワーローダーなど、「本当に売れるの!?」と心配したくなるような商品化を実現してきました。
中でもファンを沸かせたのが完全変形タイプのプラモデルです。
たとえばアニメ「戦闘メカ ザブングル」のザブングル、アニメ「超時空世紀オーガス」のオーガス、アニメ「メガゾーン23」のガーランドなど、パーツ移動だけで変形できる余剰パーツ一切なしのギミックでロボットファンを沸かせました。12月発売の「超力ロボ ガラット」も楽しみですね。
プラモデルで完全変形をさせるには、パーツ移動させた際にしっかりと収まる個々のパーツの精度、ムチャな可動にも耐えられるパーツ強度(パーツの太さ)、それらをまとめあげる設計者の感性など、実現には多くのハードルが存在します。
たとえば同じサイズの完成品とプラモデルを比較しても、完成品なら実現できる変形パターンが、プラモデルでは強度不足やパーツ構成の関係で差し替え式になることがよくあります。中にはザブングルやガーランドなど、設定的に完全変形が難しいロボットもありますから、それをプラモデルで実現したとなれば話題にならないわけがありません。
それだけでも「買い」なのに、これまで1度もプラモデル化されたことがないようなロボットやメカまで登場するとあり、オンラインの新作発表会「メカスマインパクト」では毎回Xのトレンドを騒がすほどの過熱ぶりです。
そんな時にふと思うわけです。「このコンセプトで人間キャラも展開したら面白そうだな」……と。
そして発表されたのが「PLAMATEA」でした。
現在発表されている「PLAMATEA」のラインナップは、「時雨改三(「艦隊これくしょん ‐艦これ‐」)」「レーシングミク 2023Ver.」「アンジェラ・バルザック(楽園追放 -Expelled from Paradise-)」など。もちろんホロライブ3期生も名を連ねています。
さらに6月21日に配信された「メカスマインパクト2024 SUMMER」では、アニメ「Get Ride! アムドライバー」のアムドライバージェナス&ボードバイザー、特撮番組「超星神グランセイザー」のセイザータリアスもラインナップに加わり、期待通りのバラエティ豊かな顔ぶれとなっていました。
美少女キャラだけでなく、特撮、ゲームなど、今後ますます「これ売れるの!?」が加速しそうですね! 桂正和先生の「ウイングマン」もぜひお願いします!
なお「メカスマ」総合プロデューサーの田中ヒロさんによると、「よく売れるの!?と心配されますが大丈夫です!」とのこと。売れ行きが心配なプロダクトを挟んだとしても、全体のラインナップでバランスを取っているため、ここまで冒険できる仕組みになっていると以前の配信番組で語っていました。
そんなわけで6月22日、おもに「PLAMATEA」の展示を目当てにベルサール秋葉原へと突撃!新作プラモデルは「PLAMATEA」も「MODEROID」も地下会場に設置されているということなので、1階のフィギュア展示ブースはサラッと見て回ることにしました。
そんな中、ふと足を止めたのがホロライブの単独コーナーでした。スケールモデル、POP UP PARADE(ポッパレ)、figma、ねんどろいど……まさにグッスマの人気ブランドをまたにかける多種多様なラインナップです。
個人的にfigmaのような可動フィギュアの方が好きではあるのですが、スケールモデルはポーズ固定だからこそできる繊細なポージング、衣装の表現、肉感があって華やかです。
イラスト的でもあり、配信に使う3Dモデルでもここまでの表現はなかなかできません。
宝鐘マリンさんの原型展示モデルに至っては歯まで造形する力の入れよう! 兎田ぺこらさんの『FGO』コラボフィギュアも可愛い仕上がりでした。
また、ねんどろいどは全ホロライブメンバーを立体化するプロジェクトが進行中で、すでにリリースされたメンバーに至っては別衣装のいわゆる「2周目」が進行中です。
ここでチェックしておきたいのが、各商品のプレートに記載されていた「マックスファクトリー」の企業名です。その商品の開発を行っているところなのですが、figmaなどの企画・開発はもちろんのこと、「PLAMATEA」や「MODEROID」にも関わっており、美少女のみならずメカものなど幅広く手がけています。
もともとはガレージキットメーカーという老舗中の老舗であり、高い造形技術を誇るからこそ、ホロライブのプラモデルがリリースされる「PLAMATEA」ブランドでも品質に対する安心感があります。
◆「PLAMATEA」白銀ノエルの原型を初公開!
地下フロアに降りると、そこはfigma、ロボットフィギュア、美少女プラモデルなどがひしめく熱い展示ブースが!
筆者が真っ先に向かったのは、やはり「PLAMATEA」のコーナーです。3月に開催されたホロライブ最大の展示イベント「hololive SUPER EXPO 2024」で発表された3期生のプラモデル化企画の続報として、会場で初めて白銀ノエルさんの原型展示がおこなわれていました。
原型制作を手がけるのは前述のマックスファクトリー。展示されていたのは監修中のものであり、全体がグレー一色となっています。
原型の監修が済めば、そこから本格的な設計に入り、実際の商品に落とし込む作業がスタートします。
マックスファクトリーが手がけるので造形の心配はなく、気になると言えば可動域や付属品くらいでしょうか。
付属品は今のところメイスが判明していますが、表情違いのフェイスパーツもあるでしょうし、可能なら牛丼も欲しいですね。商品によってはグッスマのオンラインストアで予約すると特典パーツがもらえる場合もあるので、もし予約がスタートしたらそちらの動きもチェックすると良いでしょう。
おそらく目の部分はタンポ印刷を使い、あらかじめ目が描かれた状態で発売されるかと思います。表情違いのパーツがつく場合、メーカーによっては一部デカールになることもありますが、グッスマの他の美少女プラモデルシリーズを見る限りは表情違いのパーツも塗装済みパーツになっている様子。おそらくそれも大丈夫でしょう。
兎田ぺこらさん、不知火フレアさん、宝鐘マリンさんの原型展示はありませんでしたが、そのうち続報が来るかと思うので楽しみです。
そのほか目についたところで興味を引いたのは、『ライザのアトリエ ~常闇の女王と秘密の隠れ家~』のライザ、グッスマの新美少女プラモシリーズ「ヴァルキリーチューン」のオリジナルキャラクター「メロディ・ブレイズ (仮)」と「マーチ・ドリル (仮)」、そしてマックスファクトリーが手がける「PLAMAX」シリーズのアニス・ファームです。
ライザはあの太腿が忠実に再現されていたのと、パーツ構成的に上着が外せそうな雰囲気に夢を感じました。
新美少女プラモデルシリーズ「ヴァルキリーチューン」は音楽をモチーフにした独自の作品となっており、楽器が武器に変形するシリーズになるとのこと。
かねてから期待していた「PLAMAX」シリーズのアニス・ファームは、アニメ「超音戦士ボーグマン」からの立体化。90年代の人気アニメからの初のプラモデル化ということでファンの注目を集めています。
プラモデル化が発表されたのが2023年の5月。その段階ですでに原型ができていましたが、あれからほぼ1年、調整を重ねている様子。ホロライブのプラモデル化もこれから同様の道のりを歩んでいくかと思うので、首を長くして続報を待つと良いでしょう。
筆者としてはこのアニスの登場で「PLAMAX」シリーズが「MODEROID」の立ち位置にスライドし、往年のアニメキャラクターを立体化させていくのかな?と思っただけに、「PLAMATEA」が発表された時は本当に驚きました。あとは怪獣のシリーズがあれば完璧ですね!
そのほかfigmaコーナーでは、1階では原型展示だったホロライブの沙花叉クロヱさん、小鳥遊キアラさんの彩色版試作品が展示されていたり、さくらみこさん、星街すいせいさん、一伊那尓栖(にのまえ いなにす)さんの原型が展示されていたりしました。
今回は筆者の独断と偏見でピックアップした、おもに「PLAMATEA」とホロライブ関連商品の紹介でしたが、グッスマの公式X(カホタン@グッスマのすみっこ)やメカスマの公式Xではすべての展示アイテムが紹介されているので、ひとつずつじっくりと眺めてみると面白いかもしれません。
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