スマホゲーム作品の大ヒットに伴い、重要な要素を占めるのがファンのためのオフラインイベントです。ゲームというと、オンラインだけで完結するかのように思われますが、多くのゲーム作品ではオフラインでファンが一堂に集い、推しキャラを現実に感じられる場が設けられています。


昨今はスマートフォンの普及によって、同じタイトルが世界各地でリリースされています。そのため、オフラインイベントも地域によって特色があり、個性が見受けられます。そこで今回は、日本以外の地域ではどんなオフラインイベントを開催しているのか? 2025年1月25日(土)・26日(日)に台湾・台北で開催された『アズールレーン』×寧夏夜市をご紹介します。

本作は2017年に中国でリリースされ、その後、日本でも2024年9月で7周年を迎えました。

台湾といえば、台湾グルメやショッピングが楽しめる屋台や露天の集合エリア「夜市」がとてもメジャーです。寧夏夜市は過去にもゲームタイトルとのコラボ実績がありますが、『アズールレーン』においては初めてのコラボでとなり、期間中は本作のキャラに扮した人気コスプレイヤー3人が様々な屋台や露天を順番に巡り、1日店長として指揮官たちを歓迎しました。

そして、台湾のお正月(春節)は 1月29日ということで、祝日にあたる1月25日(土)から長期休みに入る現地の方が多く、同じ期間に開催された「台北ゲームショウ2025」でも『アズールレーン』が出展していました。担当者によると、「帰省する人はもちろん、昼間はゲームショウでブースに立ち寄ってくれた人が、ついでも夜市でもたのしんでくれれば」という狙いがあったそうです。

◆寧夏夜市
台湾の大都会・台北の三大夜市に数えられる「寧夏夜市」は2024年に路面改修工事が行われたばかりで、より快適で安全さが高まりました。グルメに特化した夜市で、数々の老舗があり、週末・旧正月前ということもあって、足の踏み場もないほどの盛況ぶりでした。

今回のコラボイベントは、2日間開催され、さまざまなアクティビティに参加することで、異なる賞品を獲得するチャンスがありました。以下は各アクティビデイの詳細です。


(1) 指掃官受付
指掃官(プレイヤー)は受付エリアで「ゲーム画面」を提示すると、受付ギフトを受け取ることができ、「啾啾(※『アズールレーン』のマスコットキャラクター)を捕まえてお持ち帰り!」の参加チャンスも得られます。

(2)「啾啾を捕まえてお持ち帰り!」
指揮官は手章を提示することで、輪投げゲームに参加できます。輪をかけたアイテムに応じて、以下の賞品を獲得可能です。

第1・2列:おいしいスナックまたは飲み物(1つ)

第3・4列:『アズールレーン』小賞品(1つ)+「啾愛吃」50湾ドル引きクーポン(1枚)

第5列:『アズールレーン』大賞品(1つ)+「啾愛吃」50湾ドル引きクーポン(1枚)

(3)「啾啾夜市を歩き回ろう!」
・イベント期間中、17軒の夜市の屋台や露店が、指揮官とともにイベントに参加します。指定された屋台で買い物をすると、コラボQ版キャラクターシール(1枚)を獲得できます。

・「小時候彈珠堂」の店内で300台湾ドル以上の買い物をすると、ランダムデザインのキャラクターのコースター(1つ)を獲得できます。

(4)「啾啾が寧夏にやってきた!」
指揮官は会場で啾啾の巨大バルーンを撮影し、FacebookまたはInstagramに「#啾啾來寧夏夜市啦」のハッシュタグを付けて投稿すると、ランダムなキャラクターのバッジ(1つ)を獲得できます。

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◆1日店長のコスプレイヤー
開催期間中、それぞれのお店で接客をするコスプレイヤーを追いかけました。

「芒果先生與西瓜小姐」
台湾ではスイカやパパイヤなどとミルクをミックスさせたフルーツジュースが大人気です。こちらでは「アルビオン」に扮したコスプレイヤーの「Neko」さんを発見。「一つと言わず全種類買っていってください」「100万台湾ドルです」と言ったユーモアあふれる接客が楽しめました。

アルビオン『アズールレーン』/Neko(Instagram:inaneko022)

「台灣古早味糖葫蘆」
こちらも台湾だけでなく、日本でも人気のフルーツ飴のお店です。
イチゴやブドウだけでなくミニトマトを使うところもあり、とても美味しいです。こちらでは「アンカレッジ」に扮したコスプレイヤーの「sakuramomo紫玥桃」さんを発見。元気いっぱいの笑顔を振りまく姿に癒されました。

アンカレッジ『アズールレーン』/sakuramomo紫玥桃(X:@skauramomo)

実は、「Neko」さんと「sakuramomo紫玥桃」さんは、昼間は「台北ゲームショウ2025」の「アズールレーンブースにも出演しており、朝から晩まで活動する体力が素晴らしいの一言です。

「FUNSUNG雞排」
台湾名物の大きな唐揚げは食べ応え十分で、唐揚げ好きが多い日本人にとっては夢のようなフードではないでしょうか? こちらでは「寰昌(ファンチャン)」に扮したコスプレイヤーの「DenKa殿下/周荀」さんを発見。見ているだけで癒されてしまう柔和な美人で、熱烈なカメラマンのファンが追いかけていました。

寰昌(ファンチャン)『アズールレーン』/DenKa殿下/周荀(Instagram:denkakeke)

◆『アズールレーン』台湾の運営
本作は地域ごとにゲームを運営している会社が違うため、宣伝手法やオフラインイベントの特色が現れます。台湾の運営チームがオフラインで重視しているのは、「今までやったことがないような新しい展開」とのこと。

ただ、現状のコラボイベントでは、フードがメインであることを重視しています。これは、食べ物は万人受けするためで、抵抗を感じることがないからです。これが例えば、化粧品なり、ヘッドホンなどの電化製品であると、「本当に自分に合うのか?」といった、使ってみないと分からない状況になるからです。

それでも今後はフード以外のコラボも模索してきたいとのことでした。


実際、寧夏夜市とのコラボは、お店側はどのように受け止めていたのでしょうか?

お店側としては、コラボに慣れているのもあり、基本的には大歓迎のようでした。今回、17軒の夜市の屋台や露店が参加しましたが、それぞれのお店には参加を示すメインビジュアルのポストカードが展示。お店によっては、「可愛いイラストだから、イベント終了後も残しておきたい」という声もあったようです。

日本ではコラボカフェのように一店舗とのコラボは定番ですが、これだけ大規模で複数店舗の展開は台湾ならではオリジナリティーと言えます。オフラインイベントの無限の可能性を感じることができました。

撮影:乃木章(X:@Osefly)
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