ハンティングアクションの人気シリーズ最新作『モンスターハンターワイルズ』が発売され、最初の週末が過ぎました。発売日を含めた3日間、本作に打ち込んだ人も多いことでしょう。
しかし、ソロでじっくり遊びたい人にとっては「協力プレイ前提のバランスなのでは?」と不安になりますし、一緒に遊ぶ“狩り友”がいないと「オンラインで気軽に遊べるのかな……」と躊躇しても不思議ではありません。
モンスターの手ごわさを知っているからこそ、「ソロだと不安」「気軽に遊べるのかな」といった疑問が脳裏に浮かび、遊ぶかどうかまだ決めかねてる……そんなハンター予備軍も少なくないことでしょう。
そこで今回は、実際のプレイ体験を通して、『モンハンワイルズ』は“ぼっち勢”でも楽しめるのかトライしてみました。
なお、将来ハンターになる可能性のある人たちに向けた内容となるため、ネタバレは極力避けるのでご安心ください。
■『モンハン』シリーズはパーティプレイが頼りになる
『モンスターハンター』シリーズは、それまで一般的だった「雑魚を倒した先に待ち受ける強大なボスと戦い、勝利するとクリア」というアクションゲームの基本的な構成は採用せず、いわゆる「ボス」と最初から戦うバトルを主軸に、緊張感と達成感を両立するゲーム性で好評を博しました。
そのためハンターが対峙するモンスターは、それぞれ個性があり強さも様々ですが、いずれも容易い相手ではありません。闇雲に攻撃しても手痛い反撃を食らうだけですし、回避や防御、体力の回復などの対処も必要です。
特に、攻撃を食らった直後は体力が低下し、そのままだと倒れる恐れがあります。しかし、回復薬を飲んでいる間は無防備で、いわば隙だらけ。ここを狙われるとさらにダメージを負い、致命的な状況に追い込まれてしまいます。
ソロプレイだとモンスターの攻撃が集中するため、回復するタイミングを計るだけでも一苦労です。
もちろん、モンスターの狙いが逸れている時は攻撃の機会にもなるので、パーティの仲間がいれば攻守共にかなり戦いやすくなります。
■『モンハンワイルズ』は、“ぼっち”でも「サポートハンター」がいる!
ソロとパーティプレイでは立ち回りも変わりますが、『モンハンワイルズ』のぼっちプレイが危険極まりないのかと聞かれれば、決してそんなことはありません。
まず、すっかり定番となった「オトモアイルー」が今回もおり、攻撃に支援と広く活躍してくれます。攻撃にせよ回復する隙を見つけるにせよ、相棒のオトモアイルーがいるだけでチャンスはかなり増えますし、時には回復までしてくれます。
また本作では、クエストのみ参加する「サポートハンター」というシステムがあり、プレイヤーを含めた最大4人のハンターでモンスターに立ち向かうこともできます。サポートハンターはNPCなので、挨拶も要りませんし都合も関係ありません。気兼ねなく手助けしてくれる、非常にありがたい存在です。
実際にサポートハンターと共闘したところ、モンスターの狙いが適時仲間に移るため、無防備な背中や側面に斬りつけられる機会が多くなり、かなり戦いやすく感じました。
モンスターの攻撃が分散されるありがたみは、オトモアイルーのおかげで実感していたものの、人数の増加でその恩恵がより増している印象です。プレイヤーキャラ(つまり自分)に攻撃が向かうことも無論ありますが、サポートハンターがいればその頻度は下がります。
過去作を振り返ると、『モンスターハンターライズ:サンブレイク』の「盟勇」がサポートハンターに近いシステムと言えます。ただし「盟勇」は、限られたクエストのみの同行でした。そうした縛りのないサポートハンターは、「ぼっち勢」を大いに助けてくれる頼もしい仲間です。
■クロスプレイの恩恵で、「野良パーティ」も賑わう
狩り友がいなくてぼっちだけど、オンラインプレイに抵抗がないなら、誰でも(もしくは一定の条件の中で)参加できる、いわゆる「野良パーティ」で遊ぶというのも手です。
これは従来のシリーズ作にもあったものなので、別段目新しいものではありません。人が集まるフリーの「ロビー」に入り、適切なルームを見つけ、挨拶を交わして共に狩りをする。ごく標準的な、オンラインマルチプレイです。
ただし、本作のロビーは最大100人まで収容できます。そのため、参加を募集するクエストもかなりの数が並び、どれを選べばいいのかと嬉しい悲鳴が上がるほどです。
これだけ賑わう理由は『モンハンワイルズ』の人気の高さもありますが、本作がクロスプレイ機能にも対応しているのも大きな要因です。現在、PS5版、Xbox Series X|S版、Steam版の3機種に向けて展開中ですが、異なるプラットフォームのユーザー同士でもマルチプレイが可能なので、より多くのハンターが集まりやすい環境になっています。
そのためクエスト参加方式だけでも、ルーム先の選択肢が多く、手軽にオンラインプレイが楽しめます。
■「救難信号」で気軽なオンラインプレイもお勧め
知らない人と(仮に数回でも)長く一緒に遊ぶのは抵抗がある。でも、強敵相手に助け合いたい。そうした複雑な気持ちに駆られている人も、決して少なくはないでしょう。
かく言う筆者も、プレイヤー同士で力を合わせて戦うのは好きですが、気を使ったり使われたりが多いのはしんどい性分なので、従来型のクエスト参加方式はやや気が重いところです。
そんなプレイヤーにお勧めしたいのが「救難信号」です。モンスターと戦い始めると「救難信号」を打診することができ、それに反応した他のプレイヤーたちが手助けに駆けつけてくれるのです。手助けといっても、討伐後の報酬はプレイヤー全員がもらえるので、双方ともに気兼ねする必要はありません。
先ほど触れた「サポートハンター」も、実はこの「救難信号」で駆けつけるCPU側のハンターです。リアルハンターの参加がなかったり、あらかじめ設定しておくことで、リアルハンターの代わりにサポートハンターが参加する……というシステムになっているのです。
■一期一会な「救難信号」を実体験
実際に筆者が、おそるおそる「救難信号」を打ち上げてみたところ……残念ながらリアルハンターの参加はなく、オフラインと変わらぬプレイ感で討伐まで済ませてしまいました。
なんとも肩透かしな結果ですが、空振りでも「サポートハンターの参戦」というフォローが徹底されているので、安心して狩りができるのは嬉しいところです。
続いて、「呼べないのなら、呼ばれればいい」と発想を変え、今度は自分が救難信号を受け取る側に回ってみました。これなら「救難信号」がある限り、空振りにはなりません。
「救難信号」に反応して早速参加してみると、(当たり前ですが)発信主のハンターは戦闘中で、自分は拠点に到着という状態です。ここからセクレトに乗り、急いで現場に向かいます。
ほどなく駆けつけると、そこには太刀で「ケマトリス」と対峙するハンターの姿が。サポートハンターではないプレイヤーとの共闘に、心が沸き立ちます。と同時に、「救難で来たのに、みっともないところは見せられないぞ……」といった緊張感も走りました。これも、オンラインプレイならではの醍醐味でしょう。
自分以外のハンターが参戦することはなかったものの、お互いのオトモアイルーもいたため、モンスターの攻撃もばらけていい感じ。順調に「ケマトリス」にダメージを負わせていきます。
「ケマトリス」の狙いが分散される分、自分たちは部位を狙いやすくなり、「ケマトリス」の部位破壊に成功。千切れた尻尾も協力プレイの成果と思えば、参加して良かったと嬉しさも倍増です。
その後も安定したペースで戦い続けることができ、リアルハンター2人+オトモ2匹による戦いは、危なげな場面もほとんどなく、無事討伐を果たせました。
最後にもうひとつお伝えしたいのが、「救難信号」でクエストを終了した後の話です。サポートハンターたちはクエストが終了するとそれぞれ帰っていきますが、「救難信号」で参戦したプレイヤーはどうなるんだろう……と興味深く見ていると、クエスト終了と同時にロビーに戻されました。そして、共に戦った太刀ハンターの姿はどこにも見当たりません。
クエスト終了で自動的に別れてしまうのは、寂しいといえば寂しい話です。しかし、その別れがもったいないと思う人は、従来のクエスト型に参加すればいいだけ。一期一会で気ままに楽しみたい場合、クエスト終了で去り行く関係も悪くありません。
ぼっちで気ままに遊びたいけど、マルチプレイもしてみたい。そんな人は「救難信号」を活用し、偶然の出会いや縁をお楽しみください。
過去作では、ソロプレイが厳しい作品もありました。しかし『モンハンワイルズ』では、オトモアイルーはもちろん、新要素の「サポートハンター」もいるため、ぼっちでも頼もしい仲間と一緒に戦えます。
決まった“狩り友”がいなくとも、従来のように野良でも楽しめますし、気軽さが欲しいなら「救難信号」で一期一会の共闘を味わうのもお勧めです。
逆に、友だちと遊ぶなら「プライベートロビー」や「リンクパーティ」を活用し、じっくり深く楽しめます。ひとりでもみんなでも、『モンハンワイルズ』は広く受け止めてくれる作品です。
オンライン上のロビーを見ただけでも、その活気が伝わるほどです。
しかし、ソロでじっくり遊びたい人にとっては「協力プレイ前提のバランスなのでは?」と不安になりますし、一緒に遊ぶ“狩り友”がいないと「オンラインで気軽に遊べるのかな……」と躊躇しても不思議ではありません。
モンスターの手ごわさを知っているからこそ、「ソロだと不安」「気軽に遊べるのかな」といった疑問が脳裏に浮かび、遊ぶかどうかまだ決めかねてる……そんなハンター予備軍も少なくないことでしょう。
そこで今回は、実際のプレイ体験を通して、『モンハンワイルズ』は“ぼっち勢”でも楽しめるのかトライしてみました。
なお、将来ハンターになる可能性のある人たちに向けた内容となるため、ネタバレは極力避けるのでご安心ください。
■『モンハン』シリーズはパーティプレイが頼りになる
『モンスターハンター』シリーズは、それまで一般的だった「雑魚を倒した先に待ち受ける強大なボスと戦い、勝利するとクリア」というアクションゲームの基本的な構成は採用せず、いわゆる「ボス」と最初から戦うバトルを主軸に、緊張感と達成感を両立するゲーム性で好評を博しました。
そのためハンターが対峙するモンスターは、それぞれ個性があり強さも様々ですが、いずれも容易い相手ではありません。闇雲に攻撃しても手痛い反撃を食らうだけですし、回避や防御、体力の回復などの対処も必要です。
特に、攻撃を食らった直後は体力が低下し、そのままだと倒れる恐れがあります。しかし、回復薬を飲んでいる間は無防備で、いわば隙だらけ。ここを狙われるとさらにダメージを負い、致命的な状況に追い込まれてしまいます。
ソロプレイだとモンスターの攻撃が集中するため、回復するタイミングを計るだけでも一苦労です。
しかしパーティプレイなら狙いが分散されるため、回復するチャンスも多め。また、パーティの仲間が体力を回復してくれることもあります。
もちろん、モンスターの狙いが逸れている時は攻撃の機会にもなるので、パーティの仲間がいれば攻守共にかなり戦いやすくなります。
■『モンハンワイルズ』は、“ぼっち”でも「サポートハンター」がいる!
ソロとパーティプレイでは立ち回りも変わりますが、『モンハンワイルズ』のぼっちプレイが危険極まりないのかと聞かれれば、決してそんなことはありません。
まず、すっかり定番となった「オトモアイルー」が今回もおり、攻撃に支援と広く活躍してくれます。攻撃にせよ回復する隙を見つけるにせよ、相棒のオトモアイルーがいるだけでチャンスはかなり増えますし、時には回復までしてくれます。
また本作では、クエストのみ参加する「サポートハンター」というシステムがあり、プレイヤーを含めた最大4人のハンターでモンスターに立ち向かうこともできます。サポートハンターはNPCなので、挨拶も要りませんし都合も関係ありません。気兼ねなく手助けしてくれる、非常にありがたい存在です。
実際にサポートハンターと共闘したところ、モンスターの狙いが適時仲間に移るため、無防備な背中や側面に斬りつけられる機会が多くなり、かなり戦いやすく感じました。
モンスターの攻撃が分散されるありがたみは、オトモアイルーのおかげで実感していたものの、人数の増加でその恩恵がより増している印象です。プレイヤーキャラ(つまり自分)に攻撃が向かうことも無論ありますが、サポートハンターがいればその頻度は下がります。
過去作を振り返ると、『モンスターハンターライズ:サンブレイク』の「盟勇」がサポートハンターに近いシステムと言えます。ただし「盟勇」は、限られたクエストのみの同行でした。そうした縛りのないサポートハンターは、「ぼっち勢」を大いに助けてくれる頼もしい仲間です。
■クロスプレイの恩恵で、「野良パーティ」も賑わう
狩り友がいなくてぼっちだけど、オンラインプレイに抵抗がないなら、誰でも(もしくは一定の条件の中で)参加できる、いわゆる「野良パーティ」で遊ぶというのも手です。
これは従来のシリーズ作にもあったものなので、別段目新しいものではありません。人が集まるフリーの「ロビー」に入り、適切なルームを見つけ、挨拶を交わして共に狩りをする。ごく標準的な、オンラインマルチプレイです。
ただし、本作のロビーは最大100人まで収容できます。そのため、参加を募集するクエストもかなりの数が並び、どれを選べばいいのかと嬉しい悲鳴が上がるほどです。
これだけ賑わう理由は『モンハンワイルズ』の人気の高さもありますが、本作がクロスプレイ機能にも対応しているのも大きな要因です。現在、PS5版、Xbox Series X|S版、Steam版の3機種に向けて展開中ですが、異なるプラットフォームのユーザー同士でもマルチプレイが可能なので、より多くのハンターが集まりやすい環境になっています。
そのためクエスト参加方式だけでも、ルーム先の選択肢が多く、手軽にオンラインプレイが楽しめます。
従来の形に抵抗がない人は、ロビーが賑わう『モンハンワイルズ』のマルチプレイを問題なく楽しめることでしょう。
■「救難信号」で気軽なオンラインプレイもお勧め
知らない人と(仮に数回でも)長く一緒に遊ぶのは抵抗がある。でも、強敵相手に助け合いたい。そうした複雑な気持ちに駆られている人も、決して少なくはないでしょう。
かく言う筆者も、プレイヤー同士で力を合わせて戦うのは好きですが、気を使ったり使われたりが多いのはしんどい性分なので、従来型のクエスト参加方式はやや気が重いところです。
そんなプレイヤーにお勧めしたいのが「救難信号」です。モンスターと戦い始めると「救難信号」を打診することができ、それに反応した他のプレイヤーたちが手助けに駆けつけてくれるのです。手助けといっても、討伐後の報酬はプレイヤー全員がもらえるので、双方ともに気兼ねする必要はありません。
先ほど触れた「サポートハンター」も、実はこの「救難信号」で駆けつけるCPU側のハンターです。リアルハンターの参加がなかったり、あらかじめ設定しておくことで、リアルハンターの代わりにサポートハンターが参加する……というシステムになっているのです。
■一期一会な「救難信号」を実体験
実際に筆者が、おそるおそる「救難信号」を打ち上げてみたところ……残念ながらリアルハンターの参加はなく、オフラインと変わらぬプレイ感で討伐まで済ませてしまいました。
なんとも肩透かしな結果ですが、空振りでも「サポートハンターの参戦」というフォローが徹底されているので、安心して狩りができるのは嬉しいところです。
続いて、「呼べないのなら、呼ばれればいい」と発想を変え、今度は自分が救難信号を受け取る側に回ってみました。これなら「救難信号」がある限り、空振りにはなりません。
「救難信号」に反応して早速参加してみると、(当たり前ですが)発信主のハンターは戦闘中で、自分は拠点に到着という状態です。ここからセクレトに乗り、急いで現場に向かいます。
ほどなく駆けつけると、そこには太刀で「ケマトリス」と対峙するハンターの姿が。サポートハンターではないプレイヤーとの共闘に、心が沸き立ちます。と同時に、「救難で来たのに、みっともないところは見せられないぞ……」といった緊張感も走りました。これも、オンラインプレイならではの醍醐味でしょう。
自分以外のハンターが参戦することはなかったものの、お互いのオトモアイルーもいたため、モンスターの攻撃もばらけていい感じ。順調に「ケマトリス」にダメージを負わせていきます。
「ケマトリス」の狙いが分散される分、自分たちは部位を狙いやすくなり、「ケマトリス」の部位破壊に成功。千切れた尻尾も協力プレイの成果と思えば、参加して良かったと嬉しさも倍増です。
その後も安定したペースで戦い続けることができ、リアルハンター2人+オトモ2匹による戦いは、危なげな場面もほとんどなく、無事討伐を果たせました。
最後にもうひとつお伝えしたいのが、「救難信号」でクエストを終了した後の話です。サポートハンターたちはクエストが終了するとそれぞれ帰っていきますが、「救難信号」で参戦したプレイヤーはどうなるんだろう……と興味深く見ていると、クエスト終了と同時にロビーに戻されました。そして、共に戦った太刀ハンターの姿はどこにも見当たりません。
クエスト終了で自動的に別れてしまうのは、寂しいといえば寂しい話です。しかし、その別れがもったいないと思う人は、従来のクエスト型に参加すればいいだけ。一期一会で気ままに楽しみたい場合、クエスト終了で去り行く関係も悪くありません。
ぼっちで気ままに遊びたいけど、マルチプレイもしてみたい。そんな人は「救難信号」を活用し、偶然の出会いや縁をお楽しみください。
過去作では、ソロプレイが厳しい作品もありました。しかし『モンハンワイルズ』では、オトモアイルーはもちろん、新要素の「サポートハンター」もいるため、ぼっちでも頼もしい仲間と一緒に戦えます。
決まった“狩り友”がいなくとも、従来のように野良でも楽しめますし、気軽さが欲しいなら「救難信号」で一期一会の共闘を味わうのもお勧めです。
「救難信号」での参戦は、オンラインプレイと気軽さを両立する嬉しいシステムと言えるでしょう。
逆に、友だちと遊ぶなら「プライベートロビー」や「リンクパーティ」を活用し、じっくり深く楽しめます。ひとりでもみんなでも、『モンハンワイルズ』は広く受け止めてくれる作品です。
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