『崩壊:ネクサスアニマ』は、HoYoverseが手がける新作育成戦略ゲームです。タイトルに崩壊と付いているようにシリーズを受け継ぐ作品で、同社が配信中の『崩壊3rd』からキアナ、『崩壊:スターレイル』から刃が登場することが話題となっていました。
システムもこれまでのHoYoverseタイトルとは異なり、アニマ育成に重点を置かれているため、斬新なプレイ体験が味わえると期待していました。今回は運よく小規模クローズドβテスト「ネクサスリンク・テスト」に当選したため、どのようなタイトルなのか紹介を中心に遊んだ感想をお伝えします。
なお、本テストの内容は開発中のものであり、ゲームの最終的な品質を表すものではないことは留意してください。
◆約200年囚われていたのはなぜ…主人公の記憶を辿る
まずは『崩壊:ネクサスアニマ』のあらすじをご紹介しましょう。本作の世界には「愛情と憎悪」「光明と暗黒」「生と死」といった、相反する「元理」を結びつける繋がり「ネクサス」が存在していました。しかし200年ほど前に発生した「崩壊」と呼ばれる事件を皮切りに、各地でネクサスが断ち切られていき、残されたネクサスの力は「アニマ」という生き物に姿を変えます。
崩壊以降は39組の元理を司っていた「真王」の権威は失われてしまい、代わりに誕生したのが対ではなく独立した81個の元理で、新たな統治者「僭主」がそれぞれ異なる次元界を作り出しました。
本作の舞台になるのが「現実」の次元界で、この地では不思議な力を持つアニマと人間が協力して生活しています。アニマは「ネクサスリンク」することでパートナーにすることができ、ネクサスリンクをするにはアニマと「ネクサスバトル」を行ってネクサスラインを結ぶ必要があります。アニマの力を借りて冒険を進めたり、「アニマスター」と戦ったりすることもできるのが特徴です。
主人公はこれまで「虚幻」の次元界に200年の間囚われており、物語開始直前にようやく自由の身となった立場。ただし崩壊前の記憶を失っているようで、最初に訪れることになる「イアタウン」では流行りの「失くし病」だと思われてしまいます。
このような記憶を辿る「今世と前世」がストーリーの軸として存在しつつ、イアタウン住民の悩みを解決する「イア幸福委員会」や、ネクサスバトルの頂点を目指す「エイペックスフォーラム」が存在。さらに僭主や真王との繋がりも描かれるなど、シナリオは1本道ではなく多角的に「『崩壊:ネクサスアニマ』とは何か」が描かれるようです。
注目点として主人公は「変化」の元理をもつ設定で、シリーズ初となるキャラクタークリエイト機能が搭載。本テスト時点では女性体型しか選べませんでしたが、髪型や髪の色・瞳の形・服装などを細かく設定できました。本作は先述したように過去作のキャラクターが登場することも売りですが、「鏡心」というシステムを利用することでスキンのようにキャラに着せ替え可能でした。そして主人公には「身体能力」「魅力」「知力」のステータスを自由に割り振ることができ、ステータスに応じて選択肢の返答が変わるなどの要素もありました。
◆「アニマ」で拡張される冒険とバトル戦略が新鮮
本作はタイトルにも冠されているように、「アニマ」と呼ばれる生き物がテーマです。アニマはあちこちに息づいていて点在しており、独特の世界観を生み出しています。ただ収集して戦わせるだけではなく、召喚すると障害物を破壊できたり、ジャンプできるようになったり、空を滑空できるようになったりと探索の幅が広がります。
一部のアニマは「ケーキの所持」など特殊な条件を満たすことでネクサスリンクが可能になるなど、謎解きや寄り道をした分だけアニマが増えやすいような仕掛けになっています。そのため探索自体がさらに探索を広げるための報酬と言え、ストーリーとは関係ない場所にも足が伸びやすい構造になっていました。
バトルはいわゆるオートチェス風になっており、パーティー編成や配置によって勝敗が左右されます。アニマは戦闘開始後に自動でエネルギーが蓄積されていき、最大まで溜まるとスキルをくり出すという流れです。そのためプレイヤーはバトル中に介入することはできず、そのときどきで「いかにして勝てる構成と配置という戦略を見つけられるか」が鍵です。
さらにアニマにはタンク・アタッカー・サポーターの役割と、物理・魔法の攻撃方法、前列・後列の得意な配置場所が設定されており、この組み合わせとスキルでアニマの性能は決定しています。ただオートチェスでありながらジャンルに「育成」と付いているように、アニマに餌やりをしてステータスを高められました。
そして重要な点として、バトルでも元理が登場します。これはいわゆる「タイプ」のような位置づけで、各アニマに付与されています。パーティー編成の際に同タイプのアニマを配置することで、効果が発動する「絆」というパッシブ能力のような要素も存在します。
たとえばストーリー序盤で多数手に入った「満腹」元理のアニマを複数体入れると、「豊穣の神種」がバトルフィールドに召喚。3秒ごとに同元理のアニマを回復するなど強力なものばかり。この絆の発動条件を、どれだけ揃えられるかもバトルのポイントになるでしょう。
また最大3体の「鏡心」もアニマを指揮するリーダーとして、異なる効果を持つ武器をアニマに装備させられるなど、単なるオートチェスに留まらない戦略性を楽しめました。
以上、『崩壊:ネクサスアニマ』のプレイレポートをお届けしました。今回体験できたのはあくまで「ネクサスリンク・テスト」向けの一部でしたが、『崩壊』シリーズらしい練り込まれた壮大な世界観、アニマを用いた探索・収集要素に戦略性が高いバトルと今後の可能性を十分に感じられました。そのおかげで過去作のキャラクターが登場するファンゲームという立ち位置では終わらず、本作ならではのオリジナリティや楽しみ方も味わえそうです。
© COGNOSPHERE
システムもこれまでのHoYoverseタイトルとは異なり、アニマ育成に重点を置かれているため、斬新なプレイ体験が味わえると期待していました。今回は運よく小規模クローズドβテスト「ネクサスリンク・テスト」に当選したため、どのようなタイトルなのか紹介を中心に遊んだ感想をお伝えします。
なお、本テストの内容は開発中のものであり、ゲームの最終的な品質を表すものではないことは留意してください。
◆約200年囚われていたのはなぜ…主人公の記憶を辿る
まずは『崩壊:ネクサスアニマ』のあらすじをご紹介しましょう。本作の世界には「愛情と憎悪」「光明と暗黒」「生と死」といった、相反する「元理」を結びつける繋がり「ネクサス」が存在していました。しかし200年ほど前に発生した「崩壊」と呼ばれる事件を皮切りに、各地でネクサスが断ち切られていき、残されたネクサスの力は「アニマ」という生き物に姿を変えます。
崩壊以降は39組の元理を司っていた「真王」の権威は失われてしまい、代わりに誕生したのが対ではなく独立した81個の元理で、新たな統治者「僭主」がそれぞれ異なる次元界を作り出しました。
本作の舞台になるのが「現実」の次元界で、この地では不思議な力を持つアニマと人間が協力して生活しています。アニマは「ネクサスリンク」することでパートナーにすることができ、ネクサスリンクをするにはアニマと「ネクサスバトル」を行ってネクサスラインを結ぶ必要があります。アニマの力を借りて冒険を進めたり、「アニマスター」と戦ったりすることもできるのが特徴です。
主人公はこれまで「虚幻」の次元界に200年の間囚われており、物語開始直前にようやく自由の身となった立場。ただし崩壊前の記憶を失っているようで、最初に訪れることになる「イアタウン」では流行りの「失くし病」だと思われてしまいます。
そこで主人公は、「昔の自分はどのような人物だったのか」を求めて冒険することになります。
このような記憶を辿る「今世と前世」がストーリーの軸として存在しつつ、イアタウン住民の悩みを解決する「イア幸福委員会」や、ネクサスバトルの頂点を目指す「エイペックスフォーラム」が存在。さらに僭主や真王との繋がりも描かれるなど、シナリオは1本道ではなく多角的に「『崩壊:ネクサスアニマ』とは何か」が描かれるようです。
注目点として主人公は「変化」の元理をもつ設定で、シリーズ初となるキャラクタークリエイト機能が搭載。本テスト時点では女性体型しか選べませんでしたが、髪型や髪の色・瞳の形・服装などを細かく設定できました。本作は先述したように過去作のキャラクターが登場することも売りですが、「鏡心」というシステムを利用することでスキンのようにキャラに着せ替え可能でした。そして主人公には「身体能力」「魅力」「知力」のステータスを自由に割り振ることができ、ステータスに応じて選択肢の返答が変わるなどの要素もありました。
◆「アニマ」で拡張される冒険とバトル戦略が新鮮
本作はタイトルにも冠されているように、「アニマ」と呼ばれる生き物がテーマです。アニマはあちこちに息づいていて点在しており、独特の世界観を生み出しています。ただ収集して戦わせるだけではなく、召喚すると障害物を破壊できたり、ジャンプできるようになったり、空を滑空できるようになったりと探索の幅が広がります。
一部のアニマは「ケーキの所持」など特殊な条件を満たすことでネクサスリンクが可能になるなど、謎解きや寄り道をした分だけアニマが増えやすいような仕掛けになっています。そのため探索自体がさらに探索を広げるための報酬と言え、ストーリーとは関係ない場所にも足が伸びやすい構造になっていました。
バトルはいわゆるオートチェス風になっており、パーティー編成や配置によって勝敗が左右されます。アニマは戦闘開始後に自動でエネルギーが蓄積されていき、最大まで溜まるとスキルをくり出すという流れです。そのためプレイヤーはバトル中に介入することはできず、そのときどきで「いかにして勝てる構成と配置という戦略を見つけられるか」が鍵です。
さらにアニマにはタンク・アタッカー・サポーターの役割と、物理・魔法の攻撃方法、前列・後列の得意な配置場所が設定されており、この組み合わせとスキルでアニマの性能は決定しています。ただオートチェスでありながらジャンルに「育成」と付いているように、アニマに餌やりをしてステータスを高められました。
そして重要な点として、バトルでも元理が登場します。これはいわゆる「タイプ」のような位置づけで、各アニマに付与されています。パーティー編成の際に同タイプのアニマを配置することで、効果が発動する「絆」というパッシブ能力のような要素も存在します。
たとえばストーリー序盤で多数手に入った「満腹」元理のアニマを複数体入れると、「豊穣の神種」がバトルフィールドに召喚。3秒ごとに同元理のアニマを回復するなど強力なものばかり。この絆の発動条件を、どれだけ揃えられるかもバトルのポイントになるでしょう。
また最大3体の「鏡心」もアニマを指揮するリーダーとして、異なる効果を持つ武器をアニマに装備させられるなど、単なるオートチェスに留まらない戦略性を楽しめました。
以上、『崩壊:ネクサスアニマ』のプレイレポートをお届けしました。今回体験できたのはあくまで「ネクサスリンク・テスト」向けの一部でしたが、『崩壊』シリーズらしい練り込まれた壮大な世界観、アニマを用いた探索・収集要素に戦略性が高いバトルと今後の可能性を十分に感じられました。そのおかげで過去作のキャラクターが登場するファンゲームという立ち位置では終わらず、本作ならではのオリジナリティや楽しみ方も味わえそうです。
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