韓国の聯合ニュースは、韓国のゲーム開発会社Dynamis One(ディナミス・ワン)のパク・ビョンリム代表および関係者が検察に送致されたと報じています。

これは、2024年9月に開発中止が宣言された『プロジェクトKV』と、ネクソンゲームズから指摘されている未公開プロジェクト流出の疑いを巡る騒動に関連するものです。


◆開発中止の『プロジェクトKV』巡る騒動に新たな動き
ディナミス・ワンは、ネクソンゲームズ開発の『ブルーアーカイブ』に携わった開発者らが独立、その後同作のプロデューサーであったパク・ビョンリム氏(以下、パク氏)を代表として2024年4月に設立されたゲームスタジオです。

同スタジオの初企画『プロジェクトKV』は、公開以降から登場人物らのデザインやアートスタイル、また学園都市を舞台とする作品設定など、『ブルーアーカイブ』との類似点が多かったことから論争が勃発。2024年9月8日に開発中止が発表されることとなりました。

こうした流れの中でネクソンゲームズは、パク氏らが退職の過程で、当時未公開だったプロジェクトデータを不正に持ち出し、ディナミス・ワンのゲーム開発に活用しようと謀議したことを把握。不正競争防止法違反の疑いで警察に通報しました。

警察は2025年2月にディナミス・ワン本社を家宅捜索し、開発関連資料を押収。これが『プロジェクトKV』の開発に実際に用いられたかどうか重点的に調査していました。そして今回、警察は不正競争防止法違反の容疑が立証されると判断し、パク氏らを検察に送致したといいます。

ネクソンゲームズは押収捜索直後に、「ディナミス・ワンの一部関係者が退社前から長期計画のもと、開発に参加中だった非公開新規プロジェクト『MX BLADE』の核心情報を無断流出させ、新設法人のゲーム開発に活用しようと謀議した状況を把握した」と表明。これに対しディナミス・ワンは、短い声明文で「容疑内容は事実と異なる部分が多い」と反論しているとのことです。
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