この5年間にわたり、PS5向けに数多くのゲームがリリースされました。その中には、スイッチやスイッチ2では遊べないタイトルも少なくありません。コスパが良好で気軽に楽しめる魅力もあるため、充実したゲームライフをPS5で堪能した人も多いのでは。
筆者もまたそのひとりで、ゲームライターとして向き合うだけでなく、プライベートでも存分にPS5の作品を遊ばせていただきました。その中でも特に忘れられない作品を、いちゲームファンの立場から紹介します。スイッチやスイッチ2で味わえない名作・良作を、どうぞお見逃しなく。
■『Ghost of Yotei』
発売からまだ2ヶ月も経っていませんが、2025年10月に発売された『Ghost of Yotei』の魅力は、歴代のPS5ソフトと肩を並べても何ら遜色ありません。今後長く語り継がれていくであろうポテンシャルと完成度の高さは、舌を巻くばかりでした。
『Ghost of Yotei』は、2020年7月に発売された『Ghost of Tsushima』の流れを汲むオープンワールド・アクションRPGです。2作品の時間軸は300年以上も開きがあるため、物語面の直接的な繋がりはないものの、ゲームシステムの基本や世界の構築など相通じるところが多々あります。
『Ghost of Tsushima』は、侍の誉を捨ててまで民のために戦った「境井仁」の生き様に迫り、物語面でも多くのユーザーに感銘を与えました。本作『Ghost of Yotei』では、殺された両親の敵を討たんとする「篤」の復讐譚を描き上げます。
ゲームシステムに共通性がありながら、主人公の立場や動機は全く異なる切り口で攻めた『Ghost of Yotei』は、意欲的な姿勢とブラッシュアップされたゲーム性の融合により『Ghost of Tsushima』とは異なる個性を打ち出しつつ、高いレベルで見事にまとめ上げました。
復讐に身を投げ出し、削ぎすまされた刃のように生きる篤は、一方で実に人間的で仁とはまた違う魅力を感じさせてくれます。前作が素晴らしい作品だっただけに、それを超えられるのかち身構えつつのプレイでしたが、その期待に見事応えてくれた作品です。
■『ファイナルファンタジーVII リバース』
初代PS時代にRPGを楽しんだユーザーにとって、『ファイナルファンタジーVII』は特別なタイトルでしょう。『FF』シリーズの最新作が初めて、任天堂以外のゲーム機で出る。しかもドット絵からポリゴンへビジュアルも一新させ、発売前は期待と不安が入り混じったものです。
しかし蓋を開けてみれば、当時の最高峰ともいえる美しいグラフィックや、プレイヤーを魅了したキャラクターや物語、広大な世界を旅する冒険感など、圧倒的なプレイ体験に虜となりました。
そんな思い入れのある『FFVII』がリメイクされるとなれば、注目しないわけにはいきません。3部作での再構成、バトルやフィールドも頭身の高い3Dモデルで描画と、その進化ぶりとも当時の流れを思わせます。
また、3部作の1作目『ファイナルファンタジーVII リメイク』(以下、FFVII リメイク)は、新たな『FFVII』の幕開けをしっかりと飾ったものの、物語はミッドガル脱出の範囲まで。作り込みの高さは感じるものの、フィールドは全体的に狭く、冒険感については物足りなさがありました。
こうした展開を踏まえて登場した『ファイナルファンタジーVII リバース』は、進化した描写を『FFVII リメイク』から受け継ぎ、冒険感に関しては遥かにパワーアップ。
物語面を含め、原作と異なる部分が増えたため、相性が合わないと感じる人もいますが、個人的には「令和に登場するもうひとつの『FFVII』」として非常に興味深く楽しみました。リメイク3部作がどのように締めくくられるのか、3作目の発売が待ち遠しいばかりです。
■『ステラブレード』
2024年4月にリリースされた『ステラーブレイド』は、PS5独占タイトル(後にPC版を展開)として登場したアクションRPGです。本作に注目するユーザーは少なからずいたものの、同時に不安視する意見もありました。
不安にかられる理由のひとつは、本作を手がけた「SHIFT UP」にとって、初のコンシューマータイトルだったため。同社は『デスティニーチャイルド』や『勝利の女神:NIKKE』などの作品を作り上げた実績を持つものの、家庭用向けの本格的な作品となると話は変わります。
しかもジャンルは、特に完成度の高さを求められる3Dアクション。見た目はもちろん、プレイのテンポ、攻撃の手触り、手応えのある難易度など、押さえなくてはならない要素が数多くあります。
そんな不安も囁かれる中で登場した『ステラーブレイド』は、魅力ある3Dモデルを精緻に描き、手ごわいものの理不尽ではないゲームバランスを提供。アクションの手触りも上々と、非常に優れた完成度でプレイヤーを驚かせました。
パリィで相手の体勢を崩していくシステムや、荒廃した世界を舞台に広げる物語の手法など、名作と呼ばれた数多くのアクションRPGを丁寧に研究・分析した成果が随所に見られ、コンシューマー初作品とは思えないほどの素晴らしい完成度です。
特に難易度調整は絶妙で、「死にゲー」と呼ばれるような高難易度アクションに近いゲームですが、そのジャンルの中では比較的易しめのバランスになっており、「手ごわいけど、頑張ればなんとかなりそう」と思わせる調整を何度も味わいました。
また、本作はマルチエンディングを採用しており、異なる結末を見るためには周回する必要があります。この周回プレイへの配慮も優れており、「1周目の上限を超える成長」や「新たに追加される多数のコスチューム」など、プレイ意欲を後押しする手厚いサービスにも頭が下がります。
『ステラブレード』は現在続編が開発中なので、今のうちに本作を遊んでおくのもお勧めです。
■『ドラゴンズドグマ2』
最初に述べておきますが、『ドラゴンズドグマ2』はあまり万人向けのゲームとは言えません。オープンワールドのアクションRPGそのものが、人を選ぶ向きのあるジャンルですが、その中でも『ドラゴンズドグマ2』は特に好みが分かれやすい作品です。
オープンワールドは広大な世界を描くことが多いため、移動に難儀する場面が多発します。その不便さをカバーするファストトラベルの使い勝手が、『ドラゴンズドグマ2』では少々不便でした。
任意の地点へ飛ぶにはアイテムを消費したり、スキップできる馬車移動は襲撃の恐れがあったりと、システム的に備わった要素による快適さが少々損なわれています。こうしたゲームの方向性や、最適化の不十分(後のアップデートで改善)などで、特に発売当初は賛否が大きく分かれました。
不便な面があるのは確かですし、そこに引っかかる人の気持ちも分かります。しかし便利が過ぎれば、冒険の「旅」は「移動」へと姿を変えることでしょう。
『ドラゴンズドグマ2』の旅は、ハプニングやアクシデントに満ちています。ただ道を歩いているだけでも、魔物の襲撃にあったり、洞窟を発見したり、巨大な魔物同士の戦いに巻き込まれたりと、いい意味で油断ならない道中です。
未知の土地で待つ、見知らぬ出来事の連続。その体験に冒険感を強く覚え、非常に刺激的な世界探索を『ドラゴンズドグマ2』で楽しませてもらいました。もちろん不便がいいとは言いませんが、その中に刺激と冒険を盛り込んだ本作の手法を好ましく感じたのも事実です。
■『Synapse』
PS5単体でも様々なゲーム体験を味わえますが、「PlayStation VR2」(以下、PSVR2)を加えることで、その体験はVR世界へと広がります。視線トラッキングやアダプティブトリガーなどの機能が、VR体験の没入感をより高めてくれるでしょう。
PSVR2ソフトも多数ありますが、その中でも特に印象深いのが、FPSアクションの『Synapse』です。主観とVRの相性は言うまでもなく良好で、ゲーム世界の登場人物そのものになったかのような体験は、何度味わっても刺激的です。
ただし、個人的な好みの話をさせていただくと、筆者自身はFPSにそれほど思い入れがありません。主観視点の銃撃アクションにそれほど触れておらず、個人的な興味も薄かったのですが、そんな筆者が『Synapse』を遊んだ理由の要因は、本作が銃器だけでなく「テレキネシス」も使えたためです。
超能力には憧れがあり、その類のゲームもたくさん遊びましたが、超能力体験という意味では満足できる作品にはなかなか出会えません。
そんな超能力体験への渇望を満たしてくれたのが、この『Synapse』です。右手では銃器を、そして左手では「テレキネシス」を使い、その併用で並みいる敵に立ち向かいます。
「テレキネシス」を使うと、敵を拘束して宙に浮かせることもできます。この状態の敵はほぼ無力なので、文字通りの意味でプレイヤーのやりたい放題。引き寄せればヘッドショットも容易ですし、面倒なら空に放り投げて落下死させることも可能です。
ここまで強力な超能力体験は、他のゲームでもまず味わったことがありません。しかもVRなので、没入度も増し増し。PSVR2を持っている人は全員遊んで欲しいと言いたいくなるほど、強くお勧めしたい作品です。
今回紹介したタイトルは、筆者が実際に遊んだものの中からチョイスしています。そのため、対象外の中にも魅力的なタイトルは数多くあります。例えば、『アストロボット』はPS5でしか遊べませんし、いずれ手を出したいと考えております。
紹介したタイトルの一部はSteamなどでも遊ぶことはできますが、ゲーミングPCはやはり高価です。しかし、2025年11月21日に発売される「デジタル・エディション 日本語専用版」であれば、55,000円(税込)と価格的にもリーズナブルなので、コスパの良さでPS5を選ぶのもアリでしょう。
まだPS5を持っていない人も、PS5で遊ぶ次のゲームを探している人も、更なるゲームライフを今後もお楽しみください。


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